【MARUTTOYS作例】コトブキヤ×MARUTTOYSの働き者ロボット「NOSERU」【マイスター関田】
2022.01.09働き者のロボットを塗装で愛らしく仕上げる
コトブキヤ×MARUTTOYSのプラキット第2弾「NOSERU」が発売となった。造形作家MiZ氏がワンダーフェスティバル2020[冬]で発表した、ATARASY社製の移動用および巡回警備用ロボットであるNOSERU。マイスター関田による作例では、その可愛らしいフォルムを引き立てる塗装表現を主題に製作。マスコットロボットとして本当にどこかに実在しそうな、親しみやすい印象で仕上げている。
【塗装レシピ】
本体色=パールピンク
下地=GXクールホワイト+色ノ源マゼンタ+色ノ源イエロー
2層目=GXスーパークリアIII+雲母堂本舗FGパールオパールレッド
3層目=GXスーパークリアIII→5日間乾燥後に中研ぎ
4層目=GXスーパークリアIII(3層目の時より薄め液多め)
ドーモ、マイスター関田でございます。今回は「TAMOTU」に続く「MARUTTOYS」シリーズの新作「NOSERU」です。キットはコンパクトかつシンプルな設計で、短時間の組み立てでユニークな流線形ボディが完成します。プラモに「強さ」と「カッコよさ」を追い求めてきた私としてはあまり開拓してこなかった「人の役に立つ」「カワイイ」非戦闘ロボットということで、いつもと違う感覚を持ち込んでの製作となりました。
工作面では最終組み立ての際にパーツにストレスがかからないよう、仮組みでの確認を徹底。ハメ込みが緩くなるよう微調整を重ねました。またその調整がそのまま活きるよう、接続ピン・関節軸や軸受の穴をマスキングし塗料が乗らないよう注意しました。
ボディの塗装は「カワイイ」という感覚の欠落を補うため妻に色のサンプルを見てもらい、アドバイスをもらいつつ色調を決めていきました。独特な形状を活かしたかったこともありパール層に光沢のクリアーコートを重ねて車のボディやおしゃれな家電製品の質感を意識した仕上げをしています。
クリアーコートに関しては2回垂れるギリギリまでたっぷり吹いた後5日放置。カチカチに固まった塗膜をウェーブ「ヤスリスティックフィニッシュ」で磨き上げ、さらにクリアーコートを重ねています。これは塗料の表面張力を活かし吹きっぱなしで光沢を出す方法で、研ぎ出し→コンパウンドの仕上げに比べて研ぎ傷が残りにくいという利点があります。
フレームパーツはABS樹脂ですが、特に下地を作るわけではなく直接塗装しています。注意すべきはパーツに応力がかかっていない=バラした状態で塗ることと、塗料を薄め過ぎず1回で大量に乗せすぎないこと。個人的にはこの点を守る限り塗装でABS樹脂が割れたことはないので、いつも通りの塗装作業で進めています。
コトブキヤ 1/12スケール プラスチックキット
MARUTTOYS NOSERU
製作・文/マイスター関田
MARUTTOYS NOSERU[ホワイトVer.]/[イエローVer.]
●発売元/コトブキヤ●各3300円、発売中●1/12、約9.4cm●プラキット
ⒸMARUTTOYS ⒸKOTOBUKIYA
マイスター関田(マイスターセキタ)
THE GUNDAM BASE TOKYOガンプラマイスターとして活躍する、塗装表現の伝道師。