『境界戦機』所属も正体も不明の謎のAMAIM ゴーストを鋭く作り上げる【SSC】
2021.12.26所属不明正体不明の機体を鋭く作り上げる
所属も正体も不明の謎のAMAIM(アメイン)「ゴースト」。『八咫烏』や北米同盟軍を相手に猛威を振るう機体がついにHGキットで発売。SSCによるキットレビューは爪のシャープ化や各部モールドのディテールアップを行い、力強く、そして不気味さを強調した仕上げとした。
黒くて圧倒的な強さを誇る敵機体という熱い設定のゴーストですが、キットの完成度は最新のものだけあって文句なしです。今回は少しだけ気になる部分に手を入れて製作してみました。
■工作
腕=劇中では破損した右腕部に敵機から奪った右腕を自機のものとして使用する描写があったので、破損する前は左右同じと想定して左腕を2本製作。爪先端をシャープ化して内側の肉抜き穴をエポパテで埋めました。第1・第2関節の凸モールドは設定資料だと凹モールドに見えるので削り落してピンバイスで開口。左手は通常モードとEMP・熱振式ブレード使用時の発光状態の2パターンで塗装してます。
ジャミングユニット=側面の丸モールドが浅いのでゴッドハンドのスピンモールドで一段深くして、パンチでくりぬいたプラ板を上から接着しました。ユニット展開時に見えるカバー内側は、設定資料を参考にプラ板でトラス状モールドを追加しています。
腰=股間パーツが若干細く感じたので、側面に1mmプラ板を接着してボリュームアップしました。
脚=太モモは合わせ目が目立たないパーツ構成になっていてモールドとしてもカッコいいので、そのまま活かしました。スネとふくらはぎの合わせ目も段落ちモールド処理すれば目立たなくなると思いますが、作例では合わせ目を消しています。爪先端をシャープ化し、側面にあるマイナスモールドがパーティングラインと重なっているのでモールドごと削り落とし、スピンモールドで段落ちさせたところにマイナスモールドを接着しました。
■塗装
本体グレー=ミッドナイトブルー+パープル+ホワイト
顔中央部=ネービーブルー+ブルー
暗赤=マルーン+あずき色
赤=シャインレッド
関節=MSファントムグレー
すでにアニメ放送では装備の異なるゴーストも登場していて、今後のキット展開も気になりますね。
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット “ハイグレード”アメインゴースト 使用
ゴースト
製作・文/SSC
HG 1/72 アメインゴースト
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3080円、発売中●1/72、約16cm●プラキット
©2021 SUNRISE BEYOND INC
SSC(エスエスシー)
プラ板工作を中心としたパーツのスクラッチを得意とする中堅モデラー。工作精度がとにかく高く、仕上げの質感もきっちりしており、何かと頼れるお兄さん。