デウスーラIII世 & ガイペロン級多層式航宙母艦 バルメス(外洋機動艦隊仕様)【澤武慎一郎】
2021.12.10デウスーラIII世、ガイペロン級多層式航宙母艦 バルメス(外洋機動艦隊仕様)【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2022年1月号(11月25日発売)
メカコレにLEDで電飾を施す
2022年2月4日に「後章─STASHA─」が上映開始となる『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』より、本編のもうひとつの主役艦ともいえるデウスーラIII世がメカコレクションで登場。キットは新規金型によるもので、選択式で飛行甲板と砲撃甲板(+デスラー砲展開)が楽しめる内容となっている。21年11月に発売となるバルメスと合わせて、LEDによる電飾を施した作例としてご紹介しよう。
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部
メカコレクション デウスーラIII世
●1430円、発売中●約14cm●プラキット
メカコレクション ガイペロン級多層式航宙母艦バルメス(外洋機動艦隊仕様)
●770円、11月予定●約10cm●プラキット
デウスーラIII世は完全新規金型。バルメスは同シリーズのシュデルグの成型色変更に、最新版の専用台座と新規水転写デカールが付属した内容です。どちらも非常にクオリティの高いキットなので、組むだけでも充分満足できます。ただ、それだと作例にならないので、メカコレのサイズではありますが、LEDでなんとか電飾を施します。
まずはデウスーラIII世。キットは甲板がデスラー砲露出甲板、主砲甲板、航空機甲板の3形態が選べます。選択式の仕様なので、簡単に差し替えができるようにリブや桁を強度限界ギリギリまで電ノコでカット。甲板は艦体側左右のリブに乗ってる形に加工。リブの後ろ端は切り取ってしまい、ここを押し込むことで甲板前半が持ち上がり、簡単に甲板パーツの差し替えができるようになります。
電飾は艦内のスペースがほとんどないため、透明プラ板とLEDを組み合わせた発光体を作り、これを光源として仕込み各所を光らせることにしました。
3mmLEDと1.5mm透明プラ板をクリアーレジンで組み合わせ、プラ板は600番くらいのサンドペーパーで曇らせて、できるだけ全体が均質に光るようにします。
甲板や船体側面に0.5mmピンバイスで穴を開けて、同径の光ファイバーを植えて導光してあります。エンジンノズルは型を取りクリアーレジン化してオレンジのLEDで光らせます。艦橋窓もゴム型を取り窓部分をカットし、レジンを充填して硬化させます。色が分からなかったのですが、LEDを電球色に、レジンはイエローを使いました。飾り台をプラ板で自作しアーム部を移植。バッテリーは9V・006Pを仕込み、スイッチは2系統、ブリッジ、甲板、エンジンで1系統、デスラー砲発光でもう1系統です。GXカラーマルチブラックを塗って光止めをし、全体にサフをいったん吹いて色調を均質化します。
艦体の塗装は、デウスーラIII世がRLM23レッドそのまま。バルメスは船体を薄松葉色、甲板はグリーンFS34079です。甲板のデカールはマークフィッターでしっかりと馴染ませます。1度で済ませず、乾いてからもう一度、と何度も根気よく馴染ませます。デウスーラの甲板の白いマーキングはマスキングや筆塗りで塗り分けています。全体にスミ入れしてデカールを貼り、最後にツヤ消しクリアーでツヤを整えて完成です。
BANDAI SPIRITS プラスチックキット “メカコレクション”
デウスーラIII世
ガイペロン級多層式航宙母艦 バルメス(外洋機動艦隊仕様)
製作・文/澤武慎一郎
© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会
澤武信一郎(サワタケシンイチロウ)
メカ、艦船、電車までなんでもこなすマルチモデラー。電飾も得意。