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【『境界戦機』特集】 第1話クライマックスの戦闘シーンディオラマ「バルディッシュ・ブレイカー!!」【豆タンク】

2021.10.30

第1話クライマックスの戦闘シーンをディオラマで再現/バルディッシュ・ブレイカー!!【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2021年12月号(10月25日発売)

境界戦機ディオラマ

第1話クライマックスの戦闘シーンをディオラマで再現

 続いてお届けするのは、HGメイレスケンブとHGバンイップ・ブーメラン2体ぶんを使用したディオラマ作例。第1話終盤にてアモウが駆るケンブがバンイップ・ブーメラン2機に挟み撃ちされた際に、それを打破するため「バルディッシュ・ブレイカー!!」の掛け声とともに盾付短剣で反撃を放つ印象的な一瞬を再現。製作は豆タンクが担当。ケンブが格納されていた工場の一部をスクラッチで再現したほか、各機体の損傷状態まで考察し、よりリアリティを重視した仕上げとなっている。

境界戦機ディオラマ全体
境界戦機ディオラマ後ろ
▲作品はベースを含めると横幅約35cm×奥行約25cm×高さ約25cmと、3体ものAMAIMを載せても少し余裕がある大きさ
ケンブ手
ケンブ足元
HGケンブ

▲主役となるケンブ。ロールアウト直後の機体である点を考慮し、ウェザリングは砂埃による足元の汚れと右肩の弾痕のみに留めた

ケンブ腕アップ
腕部マウントラッチ
▲腕部のマウントラッチは今回使用しないため設定画を参考にしつつ形状を変更
ケンブ太モモパーツ
▲ヒザの赤い部分のはみ出しに違和感を感じ、短かく加工した(左が加工後)
盾付短剣裏面
▲完成後全く見えない部分ではあるが、盾付短剣の裏面のディテールをプラ板で再現
胸部フレーム部分
▲胸部のフレーム部分のディテールは表面処理のため削り落とした後プラ板で作り直した。背面のマウントラッチも設定画を参考に形状を変更
バンイップ・ブーメラン頭上
▲バンイップ・ブーメランはウェザリングで雨だれや油汚れに加え、ケンブとの戦闘によるダメージも施し使用感を出している
バンイップ・ブーメラン破損部再現
▲戦闘で破損した右側の機銃アームも再現
胸部装甲もひしゃげた状態再現
▲胸部はフレームを変形させて短剣に潰された状態を再現。装甲もひしゃげた状態にするため、あえて切れ味が落ちたニッパーでダメージを施した
サブアーム
▲サブアームは設定画を参考にディテールを追加
バンイップ・ブーメラン1号機
▲ケンブに返り討ちにされているバンイップ・ブーメラン1号機
サブアームの後ろの空間にトラス状のディテールを追加
▲サブアームの後ろの空間にトラス状のディテールを追加し隙間を目立たなくした
頭部の欠損状態の再現に加え上面はより派手にダメージ表現
▲基本的には1号機と同様使用感を感じさせる仕上がりだが、2号機は頭部をもぎ取られた上に投げられているので、頭部の欠損状態の再現に加え上面はより派手にダメージ表現を施した
ヒザ裏の隙間をプラ板で埋める
▲脚を伸ばした状態だとヒザ裏の隙間が目立つため、ここはプラ板で塞いだ(下が加工後)
バンイップ・ブーメラン2号機
▲ケンブに襲い掛かろうと飛び上がるバンイップ・ブーメラン2号機
工場本体
▲工場本体はスチレンボードで製作
扉、コンクリートの床の部分はプラ板
▲扉、コンクリートの床の部分はプラ板で再現
扉の塗装はファレホを重ね塗り
▲扉の塗装はファレホを重ね塗りすることで、木製かつ経年劣化している状態を表現
弾痕表現
▲壁には弾痕表現を施している
戦場となる地面
▲戦場となる地面はスタイロフォームを使用し、表面を潰して凹凸をつけた後ジェッソで目止めし、ウェザリングペーストで塗装
赤、グレーなどでシミを付けた後に雑草を追加
▲地面は単調にならないよう、赤、グレーなどでシミを付けた後に雑草を追加。固定には木工用ボンドを使用
地面のえぐれた箇所
▲地面のえぐれた箇所はスタイロフォームをちぎり瞬間接着剤で固定することで再現
工場の屋上
▲工場の屋上も手入れが行き渡っていないであろうと想像し、地面と同じ手法で雑草を生やしている
雑草の表現に使用した素材
▲雑草の表現に使用した素材。左から普通の草として使用したもの、芝のような下草の表現用のパウダー、刻んで枯れ草に使用した水槽用のドライフラワー。貼り付け後さらに塗装して単調にならないように配慮している
戦地工場

■バルディッシュ・ブレイカー!!
 『境界戦機』の第1話のクライマックスにおけるあのシーンをディオラマで製作させていただきました。ケンブ、バンイップ・ブーメランともにすべて固定ポーズとしていますが、キットの可動範囲がとても広く関節の加工などは行っていません。

■メイレスケンブ
 出来映えが良いため、基本工作は整面程度です。背面や腕部のマウントラッチ部に接続穴がありますが、今回は使用しないため設定画を参考に形状を変更しました。また、足首の肉抜きが若干気になるため、プラ板で塞ぎ、つま先も設定画と形状が若干異なるためプラ板で再現しています。
 塗装については固定モデルのため、黒サフベースに少し大げさに影となる部分を残して陰影をつけています。また、ロールアウト直後の機体のため、ウェザリングは砂埃による足元の汚れと右肩の被弾の痕のみとしています。

■バンイップ・ブーメラン
 こちらの2機も基本的に整面のみですが、脚の合わせ目は塗装も考慮してディテールとして仕上げています。それとケンブとの戦闘によるダメージ加工がメインですね。
 塗装については、ケンブと同様に黒立ち上げで陰影をつけ、こちらは常用されている機体と解釈してウェザリングで雨だれや油汚れなど、使用感を出すようにしました。また、各機体ともそれぞれケンブにボコボコにやられており、ダメージ表現もウェザリングで再現しています。1号機は最終的に串刺しになっていますが、ここまで2号機を投げつけられ転倒、銃を片側もぎ取られているなどを考慮しつつ加工、塗装を行いました。
 2号機は頭をもぎ取られた挙句投げられていますので、頭部のダメージ加工と上面を主にキズを描き込みました。

■ベース
 木の板にスタイロフォームを貼り付けてベースとしています。スタイロフォームの表面に凹凸をつけた後、ジェッソで目止めを行い、全体をウェザリングペーストのマッドホワイトを塗っています。
 ケンブが収納されていた工場はタミヤのスチレンボードで製作しました。弾痕やヒビをつけ、黒サフの上にグレーサフをマダラに吹いた後、雨だれや汚れをエナメル塗料で追加しています。扉と前面のコンクリートの床はプラ板で製作しました。コンクリ床のケンブが踏ん張っている部分に割れを入れ、建物と同様に塗装しています。扉は木製という設定なので、経年で劣化した感じが出るようこちらはファレホの重ね塗りをしています。

境界戦機ディオラマ

BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”メイレスケンブ+バンイップ・ブーメラン 使用

バルディッシュ・ブレイカー!!

ディオラマ製作・文/豆タンク

©2021 SUNRISE BEYOND INC.

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豆タンク(マメタンク)

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