ゲッターファン必見!HG ゲッターアークを丁寧な工作で攻略【渡辺圭介】
2021.10.10HGゲッターアーク【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2021年11月号(9月25日発売)
ゲッターサーガを締めくくるゲッターロボを丁寧な工作で攻略する
ゲッターファン待望のアニメ化となった『ゲッターロボ アーク』。その主役メカのひとつ、ゲッターアークがアニメ放映に合わせてHG仕様でキット化された。アニメのCGモデルに準拠したスタンダードな形状で立体化され、シャープに造形された頭部や細かな色分け再現など、2021年現在に相応しい仕様となっている。キットレビューは渡辺圭介が担当。挟み込み部分の合わせ目消しへの攻略法を中心に製作してもらった。ぜひ本記事を基に、アニメで上がったテンションをキット製作に注ぎ込んでいただきたい。
■はじめに
アニメも盛り上がっている『ゲッターロボ アーク』ですが、メインメカのゲッターアークもHGで発売となりました。いわゆるINFINITISMではなく、アニメ設定に近い通常仕様になっているのが逆に新鮮ですね。
■頭部
悪魔のようなデザインの頭部は分割がとても巧みです。合わせ目はほとんど気になりません。額の〇まで分割されているのがすごいです。今回は各先端部をより尖らせています。2本のグリーンのツノは尖らせつつ、さらに薄く削りました。目はドリルで凹みをつけて、最後にスミ入れで赤を入れています。
■腕部
肩関節は軸受け周りにプラ板を継ぎ足してテンションを調整しています。前腕は合わせ目を消したい場合、塗装時に挟み込みのヒジ関節に対処する必要があります。今回はスジ彫りでうまく分割して後ハメ化してみたものと、ヒジ関節を先に塗装し、マスキングして組み込み、合わせ目処理をして仕上げたものと2種試してみました。仕上がり的にはさほど変わりがなかったので(笑)、普通にマスキングして組んだほうがいいかと思います。スジ彫りどおりにうまくカットするのは、なかなか手間がかかり大変ですからね。収納状態のバトルショットカッターはダボをほぼ削り落として、足りない部分はパテを併用して滑らかにつながるように整えました。展開時の先端も軽く削り込んでいます。
■脚部
太モモは合わせ目を消すため、片側の一部をカットして分割位置を変更、後ハメとしています。
■その他
腹の黄色い部分は裏側をプラ板でフタをしています。ウイングは丸ジョイントの穴が気になるので、こちらもプラ板でフタをし丸く形状を整えました。
■塗装
ゲッターはいつもかなりピカピカで仕上げるのですが、アークはそういう雰囲気でもないのでごく通常のツヤ加減に整えました。
色はアニメ設定画も参考に調色。
本体赤=ブライトレッド
濃い赤=マルーン
白=クールホワイト
グリーン=デイトナグリーン
ゴールド=ブライトゴールド
関節=スターブライトアイアン
軽くシャドウを入れて、グレー系でスミ入れ、最後に“ツヤ消しよりはツヤがある”ぐらいのクリアーを吹いて完成です。
BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード”
ゲッターアーク
製作・文/渡辺圭介
HG ゲッターアーク
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4400円、発売中●約16cm●プラキット
ⓒ 永井豪・石川賢/ダイナミック企画・真早乙女研究所
渡辺圭介(ワタナベケイスケ)
渋めの仕上げを得意とするベテラン。豊富なテクニックを持ち、レビューからスクラッチまで幅広く活躍。