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航空自衛隊の要「F-15 戦闘機」とは? 最強の制空戦闘機と呼ばれたその歴史と性能をファインモールドの1/72キットとともにご紹介【いまさら聞けないすごいヤツ】

2026.04.20

いまさら聞けないすごいヤツ‼/F-15戦闘機●宮永忠将、大森記詩 月刊ホビージャパン2026年5月号(3月25日発売)

 F-15戦闘機(前編)

イラスト/大森記詩

  「名前は知っているけどどんなものなんだろう?」「いまさら聞くのもはずかしいなぁ……」なんて思ってしまう有名な飛行機や戦車、車などのモチーフをサクッと読める解説とイラスト、オススメのプラモとともにご紹介する本連載。今回は航空自衛隊の要とも言える戦闘機「F-15」を本記事と次回の2回に分けてお届けします。


F-15J

全幅/13.1m
全長/19.4m
全備重量/25000Kg
エンジン/F100-PW(IHI)-220E×2

最高速度/マッハ約2.5
航続距離/4600km
武装/20mm機関砲、空対空レーダーミサイル、空対空赤外線ミサイル


第303飛行隊 小松基地 2022年

F-15戦闘機 第303飛行隊 小松基地 2022 画像
F-15戦闘機 第303飛行隊 小松基地 2022 画像 上面
F-15戦闘機 第303飛行隊 小松基地 2022 下面

F-15戦闘機(前編)

解説/宮永忠将

第305飛行隊 新田原基地 2023年

F-15戦闘機 第305飛行隊 新田原基地 2023年 右側

イスラエル空軍


 イスラエル空軍は1976年12月に、F-15Aと複座型のF-15Bを導入した。アメリカ以外での最初のイーグル導入国であり、その後、1980年代初頭にC/D型も導入して、レバノン正面での制空および迎撃任務に使っている。同国におけるイーグル運用の成功例としては、1981年6月に実施されたイラク原子炉攻撃があげられる。爆装したF-16Aの護衛機となって作戦を成功させた。イスラエル軍がイーグルを華々しく活躍させるほど、それを導入しようとする日本では、国内の反対議論も勢いづいた。しかしF-15Jの戦力化により、航空自衛隊は名実ともに一流空軍として認められたのであった。

 最強の制空戦闘機、爆誕 

 意外かもしれないけど、昔のアメリカ空軍はドッグファイトのような戦闘機同士の近接戦闘を重視していなかった。赤外線やレーダー誘導ミサイルが完成すれば、そんな戦闘方法はなくなると信じていたからだ。
 ところが、ベトナム戦争が激化した1960年代、米空軍戦闘機は、軽快で運動性に優れたソ連製のMiG-21戦闘機に大苦戦した。なにせ肝心の空対空ミサイルの信頼性が驚くほど低い。当たらなければどうということはない兵器は頼りにならず、ドッグファイトの価値が見直されたというわけ。
 このような反省から、1960年代末に開発が始まった制空戦闘機(F-X)では、なによりも純粋な制空機であることが求められた。こうした要望から生まれたのがマクダネル・ダグラス社案の双発戦闘機であった。筋肉質な肩翼配置と武器の搭載量、巨大な垂直尾翼とエアインテークを備えた大胆な姿、徹底した空力最適化と高出力のF100エンジンに対する絶対の信頼に基づいた設計であった。これがF-15Aイーグル戦闘機である。イーグル=鷲という、アメリカ合衆国を象徴する猛禽の名がストレートに与えられたことに、F-15への空軍の自信が窺える。
 1972年7月27日、F-15Aは初飛行に成功し、1976年初頭から、ラングレー基地の第1戦闘航空団に実戦配備が開始された。こうして米空軍はF-4ファントムIIの後継となる制空戦闘機を手に入れたのであった。

 一流空軍となった航空自衛隊 

 こうして生まれたF-15Aイーグルは、空中戦という局面では比類ない戦闘機であった。しかし航続距離と滞空時間が短いという欠点があったので、これを徹底的に改修したバージョンがF-15Cである。F-15Cの導入によって、米空軍はF-15戦闘機の完成形を見た。イーグルはアメリカ各地の防空部隊とヨーロッパ正面に集中配備されて、1980年代の東西冷戦における米空軍の制空任務の主役となっていた。
 そしてこのF-15Cを熱いまなざしで見つめていたのが航空自衛隊であった。1970年代後半の空自は高性能化するソ連機に対する連日のスクランブルに苦しんでいた。そんな時期、要撃任務に最高にマッチした加速と上昇性能、強力なレーダーと視界外攻撃能力、全天候作戦能力を有するイーグルは魅力的すぎる。そしてアメリカとして、すでにF-104JスターファイターやF-4EJファントムIIを使いこなしていた日本の実力を認めて、F-15Cのライセンス権付き売却を認めたのであった。
 ただし航空自衛隊でF-15Cをそのまま使うのは難しい。そこでF-15Cおよびその複座型のF-15Dをベースとしながら、電子戦装置やレーダー警報受信機など、一部装備品が日本独自の装置に置き換え、核兵器の運用能力を撤去したF-15Jと複座型のF-15DJが新たに開発されたのであった。
 こうして三菱重工が主契約企業となってライセンス生産を担い、1981年12月7日、最初のF-15Jが航空自衛隊に納入された。以後、日本は数少ないイーグル導入国となったのである。


 現代フォーマットとして送り出されたファインモールドのF-15は、設計段階からさまざまなバリエーションができるようなパーツ構成、分割になっています。そのため細分化はされているものの、パネルラインを活かした分割や、大きめの接着面などによって非常に組みやすい設計になっています。表面の情報量も素晴らしいので、ぜひとも一度組んでほしい飛行機模型です。

ファインモールド F-15J戦闘機 箱絵
ファインモールド F-15J戦闘機 パイロットフィギュア ランナー拡大
▲ こちらは近代化改修後のキット。タミヤが設計してファインモールドが成型したパイロットフィギュアが付属する
ファインモールド F-15J戦闘機 エンジンノズル パーツ ランナー拡大
▲ エンジンノズルはアイリス板を外している状態。フレームを1本ずつ貼るのではなく、3本まとまったブロックとして貼っていけるので、とても組みやすい
ファインモールド F-15J戦闘機 背面パーツ ランナー拡大
▲テニスコートのように広いと言われるF-15の背中。ここはディテールがびっしりと彫刻されていて、見ていて気持ちが良い
ファインモールド F-15J戦闘機 エアイテーク部分 ランナー拡大 画像
▲ エアインテークからの内部パーツは、本体の位置がしっかりと決まるようにするための大きな桁としての役割も担っている
ファインモールド F-15J戦闘機 胴体下面左右パーツ 拡大
▲胴体下面左右が大きく別パーツになっている。これはバリエーション展開も見据えた設計。そして現在は多数のバリエーションが発売中
ファインモールド F-15J戦闘機 コックピット内画像 拡大
▲コックピット内のパーツも非常に精密。モールドを活かして塗装仕上げするか、平らなパーツにデカールを貼って仕上げるかを選択できる

航空自衛隊 F-15J 戦闘機 “J-MSIP”(※パイロット付)

●発売元/ファインモールド●5390円、発売中●1/72、約26.6cm●プラキット


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