ファインモールドの“ショートノーズ”ファミリーから「F-4J」を作るぞ!
2021.07.31
ファインモールドの“ショートノーズ”ファミリーから「F-4J」を作るぞ! 月刊ホビージャパン2021年9月号(7月21日発売)
○プラ成型の粋な味も絶品!!
独特の形状と多数のバリエーションによってどうしても複雑なキットになりがちなF-4ファントムII。2020年に発売され、順調にシリーズを展開しているファインモールドのF-4も、そうした“事情”に挑んでおり、この度機首の短いショートノーズのファントムたちがラインナップに加わることとなった。以前月刊ホビージャパンでF-4を組んだこともあるけんたろうが、ファインモールドの最新作F-4Jにトライ。キットの素性や新しいパーツを見ながら、実際にどうなっているかをチェックした。
文/けんたろう 構成/三環しおん
新規パーツとともにファインモールドファントムのパーツを味わう!
▲根幹のA、Bランナー、ボディのC、タンク系のDランナーなどおなじみのメンバーに加えて、ショートノーズ用の短い機首やクリアーの風防、コクピット周り、海軍海兵隊用の装備など新パーツてんこ盛り
▲こちらがJ型用の新ランナーのひとつ。ノーズコーンは切り欠き形状が異なる。コクピットパネルはデカールが貼りやすい無地と緻密にメーター円を再現した2種類が入っている
▲機首右側のパーツは空中給油用のプローブのモールドが施された新パーツ。逆に胴体背面は給油口がなくなったパーツが付属。スジ彫りごとでパーツを切り替えるこだわりに驚き
▲スジ彫りだけでなく立体的なモールドもいろいろな部分に。胴体下面の補助空気取入口は扉の隙間から少し見える程度の場所ながら、内側にあるエンジンの外皮と走るパイプは見どころのひとつ
▲インテーク前のスプリッターベーンは表面に並ぶ孔やパネルラインがとても細かくキレイ。微細すぎて肉眼では見づらいレベルなので、パーツをカメラなどで拡大して見てみよう
▲今回使う海軍系のパイロンと空軍系のパイロンが違う、というので見てみる。左の新パーツである海軍系のパイロンは前縁がまっすぐ、右の空軍系は丸い。こ、こんなところまで違うのか……
初回特装版につくフィギュアがヤバイ!!
▲ナノ・アヴィエーションシリーズの新パーツのように見えるけど、なんとタミヤ製の着座パイロットパーツ。3Dスキャンでつくられたまさに人間縮小版だ。成型はファインモールドと、強力なタッグ
作りやすさも抜群!! 組み立てハイライト
まずは精密なコクピットから!
▲バスタブに各部パネルを貼っていくだけで精密感抜群。そして3Dスキャンのパイロットが乗るともうそれだけでサイコーのコクピットが出来上がってしまう
技あり、機首と一体のインテーク
▲ファインモールドのF-4キットは機首とインテーク内側が一体成型で、これでインテークの外装まですべてのポジションがガッチリ決まるようにできている
背面パネルは境が見えないバチピタ!
▲背面はパネル分けをすることで、分割線が来ずモールドがはっきりして、給油口がある空軍型とない海軍型を別パーツにして分けられる、一石三鳥の構造
俺たちが支える! 胴体内の主役たち
▲胴体内に隔壁を用意して凸型ボディの剛性確保と胴体の幅を一定にするポジションを確立。隔壁の手前にはエンジンの入り口がある
ゴリッと合体! 胴体&機首
▲胴体と機首のパーツを合体。インテークとエンジンヘッドの部分がピッタリつき、外壁とともにガッチリ胴体と機首を固定。強度や接着の考えがスマートだ
尻尾は塗った後から合体できるのだ
▲金属色が映える段々モールドの機体尾部。このパーツの分割ラインは色分けライン。塗ることに配慮した構造がうれしいので今回塗ってみることに
▲このように完成後に接着する。ノズルやフェアリングも別パーツなので、ここもラストに組み立てる方式。接着位置がズレないように、そっといるダボも最高
▲分割を塗り分けるだけで結構サマになって驚き。こうしたパーツの分割、結合のバランスがとてもよく、組みやすく塗りやすいのがファインモールドのF-4。象徴的部分だ
2時間でコレ!
組みやすい、カッコいい!
「パーツの合いがいいし、モールドもキレイだし、こんなに簡単でいいの? って感じで~す。F-4シリーズはたくさんあるから、これぐらい作りやすかったら他のバリエーションも作ってみようかな? ってなりますね!」
アメリカ海軍 F-4J 戦闘機 アードバークス
●発売元/ファインモールド●4510円、9月予定●1/72、約24.8cm●プラキット
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