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コトブキヤ エヴァンゲリオン改8号機γ

2021.07.30

エヴァンゲリオン改8号機γ【コトブキヤ 1/400】 月刊ホビージャパン2021年9月号(7月21日発売)

改8γ

コトブキヤ最新キットをレビュー!

 ネルフとの最終決戦のために、マリが搭乗したエヴァンゲリオン改8号機γ(正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 超極限空間対応用特殊装備可能型 改8号機γ 両腕暫定的補強仕様)が、コトブキヤより1/400スケールでプラキット化。完璧なプロポーション、各部形状はそのままに、塗り分けのための後ハメ加工を中心に工作している。

▲最終決戦で使用した大型武装2種が付属。ノコギリ状の武装はアクションベース用のジョイントパーツでサポートが可能なので、劇中のような派手なポージングもディスプレイ可能だ

▲ウィップ(鞭)状の武装は商品付属のリード線が間に合わなかったため、市販のものを使用している(実際の商品とは異なるのでご容赦いただきたい)。ノコギリ状の大型武装は後ハメ加工とマスキング処理で丁寧に塗り分けている

▲スマートな体型に似つかわしくない両腕の暫定補強装備が異彩を放つシルエットを、完全新規金型で再現している

▲頭部は顔パーツとの間に若干隙間が生じていたため、0.2mmプラペーパーを挟んで隙間を埋めた。鶏冠部分3パーツの合わせ目を消し、内側の取り付け穴をコの字に切り欠いて後ハメ加工。顔、鶏冠、アゴ、3つのブロックに分けて塗装を行った

▲ハンドパーツは軟質のため、マルチプライマーを吹き付けた後にイエローとオレンジを塗装→手のひらと甲の2色は筆塗りにて対応した

▲暫定的補強仕様の腕は白くマークした部分のピンをカットしシリンダーを後ハメできるようにした。シリンダーはヒジの動きに連動して伸縮する

▲エントリープラグ挿入部のカバーは差し替えで展開状態を再現。エントリープラグの抜き差しも可能
▲股関節の外装は先に接着を行い、凸部分のピンを少し削って塗装後にはめ込む形とした
▲スネ部分は合わせ目処理のため、丸穴をコの字に切り欠いて後ハメ加工

 ついに終劇となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。TV放送から26年と聞いて長かった気もするけど、あっという間だったと思い出が駆け巡りました。今回はコトブキヤさんのエヴァ改8号機γです。月刊ホビージャパン2020年7月号にて製作させていただきました、海洋堂さんのDGK エヴァ新2号機α以来2度目のエヴァ作例となりました。

■製作について
 この機体の特徴である補強仕様の両腕が大変良く再現されています。パーツが多い、少ない等の感じ方には個人差があるかと思いますが、向きを確認しながらゆっくり仮組みしてみてください。細かいパーツがありますので破損には注意。サイドのディスク部分はヒジの動きに合わせて回転しますのでフレームとの接着は厳禁! 塗装の際はパーツ接触部分をマスキングしておくとよいでしょう。あとシリンダー可動部分も同様に塗膜の厚みには気を付けたい箇所です。
 ヒザ関節部分は太モモ、スネ両パーツの内側を塗膜剥がれ防止のため一皮削っておきました。外装の塗装は、脚部の合わせ目をすべて処理して完成後、ヒザ部分のみマスキング、という一番ストレートな方法にて行いました。かかとの外装は塗装後に合わせ目をピンポイント処理、マスキングして再塗装を行っています。
 大型武装ですが、すべて本体挟み込みのパーツ構成。合わせ目処理や塗装を考えますと、やはり個別にしておきたい部分です。構造は簡単でしたので、すべて後ハメ加工を施しています。

■塗装について
 今回の8号機γは細かい箇所に色がたくさん入っており、塗装はかなり苦労しました。機体のライン等すべてをマスキングにて塗り分けています。ベースが同じでも微妙に色味が違っていたりと色数が多く、
瓶ナマのままでは行けない調色が必要なカラーリングが続きました。作業中に塗膜に傷がついたり剥がれたり、いざという時に色が足りなかったということもよくあるトラブルです。小さいパーツや範囲が狭い箇所の塗装であっても、後々のことを踏まえて多めに作っておくべきです。どの色を混色したかメモを取っておりますが、後から再度同じ色を使って調色したとしても同じドンピシャの色を作り出すことは難しいので、やはり多めに用意し保存しておきたいところです。
 映画を観てからぜひお気に入りのキットを製作して、お手元に並べて余韻に浸ってみてはいかがでしょうか?

コトブキヤ 1/400スケール プラスチックキット

エヴァンゲリオン改8号機γ

製作・文/吉村晃範(JUNE ART PLANNING)

エヴァンゲリオン改8号機γ
●発売元/コトブキヤ●9680円、21年8月予定●1/400、約20cm●プラキット

ⓒカラー ⓒカラー/Project Eva. ⓒカラー/EVA製作委員会

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吉村晃範(ヨシムラアキノリ)

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