HOME記事スケールモデル伝統の初代モデル? カワイイ現行モデル?「スーパーカブ」プラキット解説

伝統の初代モデル? カワイイ現行モデル?
「スーパーカブ」プラキット解説

2021.07.22

「スーパーカブ」プラキット解説 月刊ホビージャパン2021年9月号(7月21日発売)

 スーパーカブのプラキットはフジミ模型から初代、現行モデルが展開中。特に現行モデルは接着剤不要の「NEXTシリーズ」でキット化されておりカラーバリエーションも豊富だ。パーツごとに色分けもされているので、素組みでも充分見映えのするものになっている。
 それぞれのキット仕様を解説していくので、キットチョイスの参考にしてみてほしい。

◉初代&現行モデル

▲組み立て説明書には手順だけでなく、パーツ解説やスーパーカブにまつわる豆知識も書かれていて、組み立てながらスーパーカブに詳しくなれる

▲素材についての解説もあり塗装仕上げにも役立つ。初代モデルの初期3000台はフロントフェンダーが鋼板プレス製(その後はポリエチレン)なので、こだわりたい人は再現してみては?
▲スポークが細めに成型されているため、非常に見映えが良い。頑張って虫ピンに差し替えなくても良さそうだ

◉初代モデル

▲後輪を組み込んでボディーパーツ数個で出来上がった状態。スーパーカブの全景が垣間見える
▲ボディのほとんどを2パーツで再現。簡易的な作りに見えるが造形は良く、色分けもそこまで細かくないので塗装も難しくない
▲同スケールのレトロなヘルメットも造形
▲カバーは1パーツ成型
▲ヘッドライト周りは別パーツ化されていて、合わせ目は来ない。素材違いを再現しやすい
▲タイヤはゴム製。前後輪でパターンが違うのも再現されている

 塗装前提の単色成型。メッキ加工もないので塗装派には自由度が高いキットといえるが、メッキ調の仕上げを塗装で行うのは難しいので好みが分かれるところだ。
 組み立ては接着必須でビスは使わない。表面にビスが見えることはなく実車と同じボルト表現で統一されるので、ディテール感は上々。組みっぱなしで塗装にのみ注力しても充分見映えのするスーパーカブが完成する。

▲フロントグリルはしっかり抜けた成型
▲シート開閉ギミック付き。シート裏にもしっかりディテールが施されている
▲カバーのヌケの部分からエンジンがチラ見え

ホンダ スーパーカブ C100(1958年)

●発売元/フジミ模型●3190円、発売中●1/12、約15cm●プラキット

◉現行モデル

▲パーツでほぼ色分けされているほかツヤ感も再現。カバーは初代モデルキットと同様に1パーツ成型

色付きクリアーパーツ
▲クリアーパーツも色付き。無色透明だと意外と細かい色分け作業となるので嬉しい仕様といえる
ドラムブレーキパーツ
▲ドラムブレーキパーツ。それぞれ2パーツ構成になっていることが多いが1パーツ成型で再現
スナップフィット
▲キットはスナップフィット。こうしたドラムブレーキの機構もスナップフィットで再現されている
燃料コック再現
▲シート裏の燃料コックもきちんと再現。実はアシンメトリーな構造になっているのもよくわかる
デカール
▲クラシカルホワイトにのみデカールが付属する
現行モデル素組みフロント

 素組み状態シール無し。ほぼ色分け再現されているだけでなくツヤ感も再現されているので、非常に満足度の高い仕上がりといえる。基本的に接着剤を使わなくても組めるが、強度に不安があるところや個体差でパーツが取れやすくなっている場合には接着剤を使ったほうが精神的にも良い。
 シルバーのパーツが成型色だと質感がいまいちなので工夫したいところ。それだけで見映えはガラリと変わりそうだ。

現行モデル素組みリア
▲タンデムシートは取り外し可能
スリットの抜け
▲カバーセンターにあるスリットもしっかり抜けている。その左の黒いフックは接着剤を使って取り付けるキット同梱のディテールアップパーツ

ホンダ スーパーカブ110(タスマニアグリーンメタリック)

●発売元/フジミ模型●3960円、発売中●1/12、約15.5cm●プラキット


最注目&待望の新作キット

「CT125ハンターカブ」テストショットレビュー

CT125ハンターカブ

 2019年に復活・リリースされて間もなくキット化が決まった「CT125ハンターカブ」。実車→プラキットのスパンが短いのは、ここ最近ではメーカーフラッグシップマシンがほとんど。ハンターカブの人気の高さがうなずける展開といえる。
 今回はフジミ模型から届いた最新のテストショットとともに形状をピックアップしていく。発売時期はまだ未定だが、リリースタイミングの目途は見えているだろうと思える仕上がり具合。あまりラインナップの無いアウトドアスタイルのバイクなので、いろんな模型遊びが楽しめそうだ。

ブレーキディスク&アンダーガード
▲前後ディスクブレーキの穴は抜けており、アンダーガードの細かい穴のディテールも再現されている
外装ツヤ有り
▲フレームに外装を取り付ける方式。外装はスーパーカブ110同様にツヤのある仕上がりとなっている
細かいパーツ構成
▲スーパーカブのキットに比べて細かいパーツが多い印象。ディテールが複雑なのと色分け再現によるものだ
荷台
▲CT125たらしめる大きな正方形タイプの荷台。ツヤあり仕上げ
エンジンパーツ
▲エンジンのパーツ分割も多め
ホイール
▲ホイールは実車に合わせて黒成型となっているが、スポークとハブはシルバーなので仕上げ方を考えたい

ホンダCT125(ハンターカブ/グローイングレッド)

●発売元/フジミ模型●価格未定、発売時期未定●1/12、約21cm●プラキット

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