HOME記事スケールモデルミニアート「BIG SET」シリーズを使用してハリコフ攻防戦の大型ディオラマを製作! 完成に4ヵ月を要した超力作を隅々まで堪能せよ!

ミニアート「BIG SET」シリーズを使用してハリコフ攻防戦の大型ディオラマを製作! 完成に4ヵ月を要した超力作を隅々まで堪能せよ!

2026.02.23

ハリコフ 1943【ミニアート 1/35】●青木周太郎 月刊ホビージャパン2026年3月号(1月23日発売)

ハリコフ 1943
サムネ

KHARKIV 1943

 青木周太郎による2026年最初の作品は、車両とベースをワンボックスにまとめたミニアートの「BIG SET」シリーズを使用した、ハリコフ攻防戦をテーマにした大型ディオラマ。完成までおよそ4ヵ月を要したというだけあり、全長約28cmの巨体が目を惹く路面電車や兵士を満載した三号突撃砲等、いずれもひとつの作品として十分に成立する完成度。ぜひベースのすみずみまで、製作者自身の解説とともにじっくりとご覧いただきたい。

ハリコフ 1943
全体
▲ベースサイズは縦50cm×横60cm×高さ40cmです。正直要素が多いので横幅はあと10cmくらいあったほうがいい気もしましたが、製作時間も限られていたので今回はこれでよしとしました。また、今回は路面電車も目玉ですが、これが入ると一気に生活感が出て面白いですね
三号突撃砲
▲三号突撃砲はインテリア無しのキットですが、そうはいっても侮れないパーツ数です。フィギュアはキット付属のものだけでは足りないと感じたのでドラゴン製のものなどを、エポパテを駆使した改造を行ったあとに追加しています。なんだかんだでこれだけで1ヵ月。さらに配置は完成後も何度も修正しました。フィギュアは本当に難しー!!
L1500A Kfz.70
▲L1500A Kfz.70はミニアート製。ミニアートの精細なパーツによる再現度は目を見張るものがありますが、老人で老眼の作者にはつらいときもあります。統合できるパーツはもう少し一体にしてもらえるとありがたいかも……
路面電車 後ろ
路面電車 前

▲路面電車は思ったより製作に時間がかかりました。車体は板状のパーツを組み合わせる箱組み構造ですが、並行と直角をしっかり合わせて組んでいかないと微妙なゆがみが生じるのがやっかいでした。特に天井部分とドアの取り付けには苦労しました。やはり仮組みは大切ですね

30年前に購入した石膏製の建物を修復したもの 前
30年前に購入した石膏製の建物を修復したもの 後ろ

▲建物は30年前に購入した石膏製で、保管しているうちにバラバラになっていましたがなんとか修復。窓枠は友人の上條将彦氏に3Dプリントで製作してもらいましたが、これが、0.5㎜の透明プラ板を実物同様はさみこめるように作られていたため、割れた表現も楽に再現できました

88mm砲 前
▲88mm砲はドラゴンのキットです。やはり迫力があって良いですね。何の因果かこの2、3年で88mm砲は4台も作っていますが作っていて楽しいです
88mm砲 後ろ
▲基本的には素組みですが、OVMの固定具とその付け根の部分をプラ材でディテールアップしています

 年明け最初のディオラマはミニアートより発売された「BIGSET9 KHARKIV 1943 TramwayStugIII Ausf.G」を製作してみました。昨年9月ぐらいに始めて約4ヵ月を要してしまいましたが、どうにか年末までに完成することができました。
 毎年恒例となる大きさには至らなかったですが、そこそこ満足かなと……。
 以前より市電を流用したディオラマには挑戦してみたいと考えていたので、今回のお仕事は渡りに船というところですね。
 路面電車、三号突撃砲ともに、ミニアートの精密なパーツ構成で、そのパーツ数に圧倒されます。それとこのキット、大変ありがたかったのが、すごく出来が良好なインジェクションの石畳が新規に作り起こされて入っていたことです。フィギュアもてんこ盛りで入っているので、十分以上に楽しめるセットです。
■路面電車と三号戦車G型
 三号突撃砲は内部再現キットではないので、比較的スムーズに組み上げることができました。一部、OVMやそのクランプ等をMSモデルの3Dプリントパーツ、ノテックランプを茂木屋の3Dパーツに交換した他、溶接跡をブレインファクトリーのヒートペンでやや誇張して再現しています。
 塗装は1942年以降のブラウンを意識して、タミヤアクリルのフレッシュをベースに、ジャーマングレイ、フラットグリーン、フラットホワイトで迷彩を施しています。
 路面電車はなかなかややこしいキットでした。プラ材が軟らかいため、パーツの切り出しの際に破損しやすく、自身も数度修正するハメになりました。また、車体内部を塗装後に天井部分を取り付けるのですが、車体に少しゆがみが出てしまい、組み付けるのに苦労しました。
 車体は説明書通りの塗装を目指して、車体上部はタミヤアクリルのフラットイエロー、フラットホワイト、デザートイエロー、クリヤーで塗装。車体下部はフラットブルー、ジャーマングレイ、グロスブラック、クリヤーを使って半ツヤ状態で仕上げることで、金属らしさを表現しました。
■8tハーフトラックと88mm砲など
 ドラゴンのキットを使用しました。8tハーフトラックは以前、15cm野砲とセットで作例として製作していましたが、今回のディオラマには物足りない気がしたので、新規に88mm砲を製作し、牽引させることにしました。
■その他の車両
 Kfz.70はミニアートのキットを使用しました。これもなかなか作りごたえのあるキットで、完成すると存在感抜群です。ボンネットのベンツのエンブレムは作業中誤って紛失してしまったため、友人の上條将彦氏に3Dプリントで製作してもらいました。エッチングより立体感があってお気に入りです。幌はエポパテでボリュームアップ。車体上にある弾薬箱はトライライトモデルのもので良いアクセントになっています。R75は最近あまり見かけないライオンロアのプラとエッチングの複合キットです。ブレーキパイプ等を追加加工したのみでほぼストレート組み。ZIS-3は、ミニアート製でアクセントとして置いています。
■フィギュアとディオラマ
 三号突撃砲の随伴歩兵はキットのものを小改造して載せていますが、さらにドラゴンのフィギュアを改造したものを追加。こちらは自分好みにエポパテで下半身をボリュームアップし、いかつい体形にしています。他のフィギュアはミニアート、タミヤ、ジャガー等各社からの選抜ですが、すべてエポパテで改造して使用しました。
 路面電車の隣の建物は30年以上前に購入した石膏製のキット。すでにバラバラになっていましたが、どうしても使用したくてなんとか修復。窓枠は上條氏に3Dで製作してもらいました。レンガ塀はロイヤルモデルの石膏キットです。
 木はいつも通り造花用の針金をベースにモデリングペーストで幹を作り、グリーンスタッフワールドのオランダドライフラワーで葉を表現しています。
 ベースとなるレールを含む石畳は、キットのままだとせいぜい一両分にしかならないので、やむなくシリコーンで型取りし、石膏を流し込んで量産したものを使用しました。

ミニアート 1/35スケール プラスチックキット ハリコフ 1943:路面電車&三号突撃砲G 型w/クルー他使用

ハリコフ 1943

ディオラマ製作・文/青木周太郎

ハリコフ 1943:路面電車&三号突撃砲G型w/クルー
●発売元/ミニアート、販売元/GSIクレオス●23100円、発売中●1/35●プラキット


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青木周太郎(アオキシュウタロウ)

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