ティラノ超えの超巨大肉食恐竜「ギガノトサウルス」の骨格を復元! 骨格図を基にプラキットをよりリアルに改修!!【プラノサウルス復元プロジェクト】
2026.01.11
プラノサウルス復元プロジェクト/ギガノトサウルス【BANDAI SPIRITS】●ウラベヒロト(アーミック)、G.Masukawa(GET AWAY TRIKE!) 月刊ホビージャパン2026年2月号(12月25日発売)
▲ギガノトサウルスの全長はティラノサウルスと同等かわずかに上回るようだが、骨格はきゃしゃで、体重はむしろティラノサウルスよりも軽かったかもしれない。巨大だが幅の狭い頭骨、3本指で太いが短い前肢、すらりとした胴、短めのどっしりした後肢と、同じ超大型肉食恐竜でもティラノサウルスとは体型が大きく異なっている。ギガノトサウルスの後肢のうち足首から先は未発見だが、近縁種と同様に趾(足の指)はかなり短かったと考えられる。ちょっとしたパーツひとつとってもティラノサウルスとは対照的だ
プラノサウルス復元プロジェクト 第九回 ギガノトサウルス
実際の化石や骨格図を基に、BANDAI SPIRITS「プラノサウルス」の骨格ビルドをよりリアルに“復元”する連載企画「プラノサウルス復元プロジェクト」。 第9回は、映画やゲームといったさまざまなメディアで「ティラノサウルス超え」の超巨大肉食恐竜として紹介されることの多いギガノトサウルスに挑戦した。キットをとことん作り込んで表現した、ギガノトサウルスの真の姿をとくとご覧あれ。
G. Masukawa
模型大好きサイエンスイラストレーター・ライター。恐竜の骨格図は国際的に高く評価されており、世界各地の博物館やイベント、論文を飾っている。主な著書に「恐竜のきほん」、「ディノペディア」(誠文堂新光社)、「新・恐竜骨格図集」(イースト・プレス)。執筆に「学研の図鑑LIVE エクストリーム ティラノサウルス」(Gakken)など。
プラノサウルス ギガノトサウルス ●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●1595円、発売中●約24cm●プラキット
■使用ツール
▲・ニッパー ・デザインナイフ ・エッチングソー ・彫刻刀 ・各種ヤスリ ・ピンバイス
▲ギガノトサウルスをはじめとするカルカロドントサウルス科は全長10mを超えるものが少なくないが、胴周りはティラノサウルス科と比べてスマートだ。首や胴の棘突起は比較的高く、左右幅の薄い体型を強調している
▲ギガノトサウルスの頭骨は部分的にしか発見されていないが、カルカロドントサウルス科の中ではがっしりしたつくりのようだ。鼻骨にみられる強いシワ状の装飾や、眼窩の上にあるコブはカルカロドントサウルス科の大きな特徴だ
▲ギガノトサウルスに襲われているティタノサウルス類の骨格は、ブラキオサウルスの骨格ビルドを小改造したもの(製作はG. Masukawa)。「JURASSIC WORLD ティタノサウルス」も並べると雰囲気が出る。ギガノトサウルスをはじめ、南米産のカルカロドントサウルス科は全長30m級の超大型ティタノサウルス類と同じ環境に暮らしていた。ギガノトサウルスの産出したカンデレロス層*でも未命名の超大型ティタノサウルス類が発見されている。ギガノトサウルスは決して足の速い動物ではなかったようだが、巨大なアゴと鋭い歯を活かし、こうした巨大で鈍足の竜脚類を餌食としていたのだろう *カンデレロス層:アルゼンチン・パタゴニア北部に露出する白亜紀後期初頭(セノマニアン前期:約9900万~9700万年前ごろ)の地層で、砂丘やその周辺を流れる河川環境で堆積した。ギガノトサウルスのほか、ウネンラギア類のブイトレラプトルの産出が知られる。
ギガノトサウルス骨格ビルド(改造前)
▲ギガノトサウルスはティラノサウルスと比べると細身だが、それでも巨大な頭骨や短い後肢も相まってどっしりした体型だ。キットは恐竜ビルドの都合もあってか、実際の復元骨格と同様、かなりほっそりとしたスタイル。ここ数年の最新研究の成果を存分に盛り込んでいこう
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