ガールズプラモ“素組み”の仕上がりを底上げ!組み立ての基本工作をレクチャー。キレイに組めば次が見えるガールズプラモのキホン【ガルプラレスキュー隊】
2025.12.24
ガルプラレスキュー隊! 出張拡大版!! ガールズプラモスタイル #09(12月22日発売)
ガルプラレスキュー隊!!
キレイに組めば次が見えるガールズプラモのキホン
ちょっと塗装すればさらに磨きがかかる。その前にまずは“素組み”の仕上がりを底上げしておきましょう。ガールズプラモ基本の攻略として、このコーナーではランナーからのゲートカット、パーティングラインの処理、スポンジや紙ヤスリの使い分けといった組み立てのキホンを、写真とともにひとつひとつ丁寧に解説していきます。
あわせて、細い髪の毛をうっかり折ってしまったときのリカバリー方法や、欠けた肌パーツの補修、はめ間違えたパーツを安全に分解できるパーツリムーバーのテクニックなど、「やってしまった!」をなかったことに近づけるレスキュー技もフォロー。これさえ押さえておけば、塗装へ進む前の“素組み段階”でも、ぐっと写真映えするガールズプラモに仕上げられます。
解説/隊長・けんたろう
今回の使用キットはこちら
創彩少女庭園 ウルフさん
●発売元/コトブキヤ●1/10スケール●8360円、発売中●プラキット
準備するアイテム
●切る! ニッパー
▲ 今回はゴッドハンドの片刃ニッパーを使用。もちろん1000円前後のニッパーでも問題無し。プラモを作るなら1本はニッパーを持っておきましょう
●ならす! ヤスリ
▲ 写真はゴッドハンドのスポンジヤスリ「神ヤス!」。記事内では240番から1000番(粗さの度合い)までを使っています。紙タイプのヤスリとの違いにも注目です
●削る! マジ・スク
▲ 切る、削る、1本で幅広く使えてケガもしづらいマジ・スク。キャラクターモデルのちょっとした段差の処理にとても便利で、ニッパーの次に買ってもいいぐらいのおすすめです
●開ける! パーツリムーバー
▲ パーツを間違えてはめてしまった、というときに使えるのがパーツリムーバー。今回おすすめするのはBANDAI SPIRITS製のパーツセパレーターで、キャラクタープラモデル向きのちょっとした機能がうれしいアイテムです
二度切りから始めよう
パーツから離して切り出しましょう
▲ どのプラモデルもランナーからパーツを切り離す工程から組み立てがはじまります。きれいな仕上がりを目指すなら、ランナーとパーツをつなぐゲートを切るときに、いきなりパーツを切り出そうとするのはおすすめしません
切りにくい場合は下から潜らせて
▲ ゲートの位置は、パーツによってはニッパーが入りにくい位置についていることもあります。そんなときは下から潜らせてニッパーを入れると狙いがつけやすくなるかも。ゲートを少し残して切り出しましょう
二度切り目でゲートを取り除く
▲ 残ったゲートにニッパーを寄せてカットします。近年は片方の刃が鋭く、もう片方がまな板のような役割を果たす「片刃ニッパー」も主流で、刃のないまな板側をパーツの垂直面(写真だと奥)にもっていくと、よりきれいにゲートカットできます
パーツが丸いとゲートが残る
▲ 切れ味の良いニッパーは切断面が白化しにくいようにできています。ただ、ニッパーの刃をしっかりパーツに寄せたはずでも、ゲートがあった部分が丸く、直線の刃ではどうしても除去しきれない出っ張りが残ってしまうことがよくあります
マジ・スクを使ってみる
ピンポイントで削り取ります
▲ ちょっとだけ残ったゲートはナイフなどで切除します。ここでおすすめしたいアイテムが「マジ・スク」です。刃のような部分があるので、そこを使えばきれいに除去できます。ゲートが残らないように、丁寧に削りましょう
パーティングラインを発見!
▲ さて、金型でパーツを成型するとき、金型同士の合わせ目に軽い段差のような“パーティングライン”というものが発生します。通常はうまくパーツの端に追い込んでいたりしますが、ときおりひっそりと姿を現します
刃を立てて左右に擦る
▲ そういう段差を見つけたら、マジ・スクの刃の部分を立ててパーツに押し当てつつ左右に擦ります。こうすると表面が一皮むけるカンナがけのようなことができて、パーツを軽くならすことができます
ポコッとした段差が無くなった!
▲ 別売のウルフヘアーと並べて、その差を見てみましょう。地味な違いなのですが、このパーティングラインの段差がないことで余計な影が入らない……つまり写真映りがよくなる、という作業になります
デザインナイフとの使い分け
“パーティングライン”に気が付いた……?
▲ パーティングライン=余分なもの、という前提で前髪を見ると、髪のふさにナナメに強く走る部分も見えるでしょう。パーツを立体的に成型するために、仕方なく出てきたパーティングラインですが、気が付いたからには処理しておきたいところです
デザインナイフのほうがよく削れます
▲ デザインナイフでも同じように刃を立てて左右に擦れば、カンナがけすることができます。ただし手に刃が当たってケガしないように、力のコントロールは慎重に作業してください
でも削り過ぎには注意!
▲ デザインナイフは先端が鋭くとがっているので谷間の深いところを削りやすいです。彫り込んだり切ったりする作業はナイフが得意とするところ。替え刃が豊富なところもポイントが高いです
ホビージャパンウェブ記事ではここまで!
ヤスリでのパーツ処理や、「パーツリムーバー」の使い方、失敗したときのリカバリー方法など、気になる続きは「ガールズプラモスタイル #09」誌面をチェック!
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