【これぞガンダム】オラザク2025「大賞」作品紹介!! 当時物キットをベースに造形カラーリングを極めた「ガンダム 1979」!
2025.12.01[大賞] 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)
大賞
[機動戦士ガンダム部門]
ガンダム 1979
cassette(北海道)
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット RX-78 ガンダム使用
第28回全日本オラザク選手権の大賞作品は、cassetteさん製作の「ガンダム 1979」に決定しました! 誰もが一度は見たであろう、あの設定画に描かれたガンダムの立ち姿の完全再現を目指した本作は、1/100スケールの当時物キットをベースに製作されたパースモデルです。模型コンテストにおいて視点が限られてしまうのは不利な場合もありますが、本作の完成度は、そんな先入観を吹き飛ばすほどのインパクトがある素晴らしいものでした。
なお、本作品および「ガンプラ部門」「機動戦士ガンダム部門」「SDガンダム部門」の金賞受賞作品は11月25日から約1ヵ月間、新宿のヨドバシカメラ ゲーム館(河野ビル)2階にて展示される予定です。お近くにお越しの際はぜひ実物をその目で確かめてください。
受賞コメント/cassette
このたびは、第28回全日本オラザク選手権にて大賞という素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。
第1回の開催から見続けてきたこの歴史あるコンテストで、自分の作品を評価していただけたことを大変光栄に思います。
■作品について
“一番欲しいガンダムの立体とは何か”を考えたとき、1979年に放送されたファーストガンダムの設定画に描かれた、左斜め正面からの立ちポーズが思い浮かびました。しかし、その形状を忠実に再現した立体はこれまで見たことがなく、近づけようとした造形はいくつかあっても、どれも印象が微妙に異なっていました。そこで、設定画の持つイメージや魅力的なラインを自分なりに解釈し、1979年当時のガンダム像を立体として再構築しました。目指したのは、現代的なアレンジではなく、あくまで“1979年当時のガンダム”そのものです。
■製作について
ベースは1/100旧キットです。設定画の印象に近づけるため、キットを切り刻み、プラ板やエポパテで形状を大きく変更し、それでもイメージに届かない部分は新規に作り起こしました。全体のバランスが整った段階で光硬化パテを使い細部を調整し、納得できるまで確認と修正を繰り返しました。最終的には、基の形状はほとんど残っていません。設定画には強いパースがかかっており、そのまま立体化すると破綻が生じます。絵としての魅力を損なわず、立体としても成立させるために、パースの印象を再解釈しながら全体のバランスを慎重に調整しました。左斜め前から見た印象を基本にしつつ、他の角度から見ても破綻しない造形を目指しています。
塗装は、アニメ設定画の彩度の高いベタ塗りによる「まだ汚れていない新型モビルスーツ」の印象を再現しています。ただし、そのままでは単調になるため、乾かしたウェットティッシュを被せてエアブラシでテクスチャーを加えました。彩度を落とさず、上品で落ち着いた質感に仕上げています。
■最後に
この作品を完成させたら、プラモデル製作はいったん区切りをつけようと考えていました。最後に、自分が一番好きな題材を全力で形にすることができ、長く続けてきた趣味の集大成として良い節目になりました。
審査員の皆様、そしてホビージャパン編集部の皆様、ありがとうございました。
ⓒ創通・サンライズ




















