筆とスポンジだけムラなく均一に塗れる?! 「メイク用スポンジ」を活用した“フラット塗り”を「HGUC ペーネロペー」塗装を徹底レクチャー!【月刊HJ12月号特集抜粋】
2025.11.15
これが「筆とスポンジだけ」で塗れる!! エアブラシを使わないでも目指せる「フラット塗り」を徹底レクチャー。/ RX-104FF ペーネロペー【BANDAI SPIRITS 1/144】●ふりつく 月刊ホビージャパン2025年12月号(10月24日発売)
これが「筆とスポンジだけ」で塗れる!!
エアブラシを使わないでも目指せる 「フラット塗り」を徹底レクチャー。
ガンプラのパッケージのように、フラットで清潔感のある仕上がり——そんな多くの人が憧れる理想の塗装に、「スポンジ」と「筆」で挑戦する。
これまで月刊ホビージャパンでは、筆やスポンジを活用した塗装方法をたびたび紹介してきたが、その多くは陰影を活かしたり、ウェザリングを前提とした手法だった。今回はその真逆。目指すのは、「ムラのない均一な塗面」だ。
この「フラット塗り」を教えてくれるのは、ミニチュアペイントから美少女プラモの塗装まで、ジャンルを超えてハイクオリティな仕上がりを見せてきたモデラー・ふりつく。彼の豊富なペイント経験を注ぎ込んだ「ペーネロペー」は、まさに代表作と呼ぶにふさわしい完成度を誇る。ぜひこの記事を参考に、あなたもこの仕上がりに挑戦してほしい。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット
“ハイグレードユニバーサルセンチュリー”
RX-104FF ペーネロペー
製作・文/ふりつく
ペーネロペーの塗装ポイント
1.スポンジ塗装に挑戦!
▲ 本作例のもっとも注目すべき技法がこちら。水性ホビーカラーを用いて、エアブラシで塗装したかのような均一な塗面を目指す。手が汚れるので、100円ショップなどに売っている薄い手袋を着用しよう
2.塗り分けと胴体のスポンジ塗装
▲ マスキングして、パネルラインに一部オリジナルカラーを施す。また本体の青のスポンジ塗装もご紹介
3.細部の塗り分け
▲ パーツ分割で表現されていないカラーリングなどの細部塗装にチャレンジ。筆とスポンジを併用する
4.センサーの塗装
センサー類は、付属のシールを活用して塗装で表現してみる
1.スポンジ塗装に挑戦!
メイク用スポンジ
▲ 使用するスポンジは目がとても細かい「メイク用スポンジ」。キッチン用などのスポンジは目が粗いので不向き。いきなりパーツに塗る前に、プラスプーンなどで試し塗りして練習しておこう
▲ スプーンなどで練習してみよう
ディアクティブホワイト
▲ パレットに水性ガンダムカラーの「ディアクティブホワイト」を移し、2滴ほど「水性ホビーカラー専用 うすめ液」を加えて薄める。これにより塗料の伸びがよくなる
スポンジに含ませる
▲ しっかりとスポンジに含ませる。塗料を含ませたら、パレットの上で数回叩き、染み込んだ塗料の量を調整する
優しくリズミカルに
▲ スポンジをグッと押し付けるのではなく、ポンポンと優しくリズミカルに叩いて塗料を乗せていく
全体に薄く乗せていく
▲ 1回目はまず全体を塗膜で包むようにする。そのため1ヵ所を集中的に塗るのではなく、全体を周回するようにスポンジで塗装していく
しっかり乾かす
▲ ディアクティブホワイトを1回塗り終えた状態。このくらい薄くまばらに塗料が乗っている状態で問題ない。この塗料が完全に乾くと、2回目から塗る塗料をしっかりと受け止めてくれるようになる
ディアクティブホワイト2回目
▲ 先ほどよりも溶剤を少なめにした塗料を含ませてトントンと塗っていく。溶剤が多いと、1層目の塗料を溶かしてしまう
2度塗りが完了
▲ 2度塗りでこの仕上がり。ディアクティブホワイトのフラットな塗面が完成した。次にこの上から「エアリアルホワイト」を塗る
エアリアルホワイト
▲ こちらも2回目のディアクティブホワイト同様、溶剤を少なめにして塗っていく。隠蔽力の弱いエアリアルホワイトでも、ディアクティブホワイトが下地となりきれいに発色する
3回ほど塗り重ね
▲ 完全に乾燥させてから塗り重ねてを3回ほど繰り返した。細かな目のスポンジで塗ると、筆目のようなムラがない、フラットな仕上がりとなる
筆で細部をリタッチ
▲ スポンジ塗装は、奥まった箇所やディテールの段差はどうしても苦手。そうした部分は筆塗りでフォローすれば問題ない
裏技! ラッカーでツヤ消しコート!
▲ 水性ホビーカラーの上から、ラッカーの「Mr.スーパースムースクリアー つや消し」でコートする。完全乾燥している水性ホビーカラーなら、2〜3回スプレーしたくらいでは塗料は溶け出さない。1回でコートしきるようなつもりで圧吹きをしてしまうとさすがに溶け始めてしまうので、薄く数回に分けて吹き付けるときれいに整う。ラッカーでコートすることで、このあと塗装がはみ出した際には台所用洗剤で簡単に落とせるという利点が生まれる
・
・
・
『2.塗り分けと胴体のスポンジ塗装』
『3.細部の塗り分け』
『4.センサーの塗装』
気になる続きは、「月刊ホビージャパン2025年12月号」の誌面でご覧ください!
▼ 関連記事はこちら
Ⓒ創通・サンライズ
ふりつく
ホビージャパンでは筆塗りを主体とした作例を多数発表。筆塗りだけでなくエアブラシ塗装も得意で、最近ではメーカーの完成見本も多数手掛けている。
オススメの書籍
NAOKI Mechanics NAOKIメカ作品集 機動戦士ガンダムシリーズ編
ご購入はこちら