HOME記事工具・マテリアル昨年模型界隈で話題となった工具「マジ・スク」が満を持して月刊工具に登場!性能や実力をじっくりと解説!

昨年模型界隈で話題となった工具「マジ・スク」が満を持して月刊工具に登場!性能や実力をじっくりと解説!

2025.11.14

月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2025年12月号(10月24日発売)

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ニッパーと「マジ・スク」があればキットの組み立ては完璧?

 切る、削る、彫るができる万能ツール「マジ・スク」。スナップフィット式のキットを組み立てるくらいなら、ラクラクにこなせてしまうことはもちろんなのですが、具体的にできることを詰めてみましょう。選んだのはコトブキヤのガールズプラモ。実践的な使いどころとその威力を見ていきましょう。

フレームアームズ・ガール アーキテクト Black Ver.の外箱とツールの画像

フレームアームズ・ガール アーキテクト Black Ver.

●発売元/コトブキヤ●6380円、発売中

開封が快適!

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でプラモデルの外箱を開封している画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でプラモデルの包装を開封している画像

▲鋭いナイフだと机が傷つく、空中で振るとちょっと怖い、ハサミもない、そんなときにマジ・スクがあれば安全に開封ができます。本筋ではないですが、実際あるととても便利です

ゲート跡を処理

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でゲート跡を削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でゲート跡を削っている画像

▲ゲートをちょっとだけ切り残してしまったら、さっそくマジ・スクの出番です。ブレードを合わせてちょっと力をかければ、ゲートの端から刃がすーっと入り削ぎ落とせます。ニッパーでは苦手な曲面部分や内側のゲートもマジ・スクにおまかせです

パーティングラインを処理

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でパーティングラインを削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でパーティングラインを削っている画像

▲金型の合わせ目にできる「パーティングライン」も簡単に除去できます。刃を当てたらスライドさせて、表面を削りとっていきましょう。力を入れず擦るように作業するだけでパーツに余分な傷もできず、キレイに仕上がります

先端のシャープ化

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でパーツを削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で削ったパーツとの比較画像

▲ガールズプラモの髪の毛のような入り組んだ形状もマジ・スクの得意とするところです。細い刃先で入り組んだ場所のパーティングライン処理はもちろん、彫りこんで溝を深くし髪の毛のディテールを際立たせることもできます

ex.合わせ目も処理

プラモデルの合わせ目を接着している画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で合わせ目の接着剤を削っている画像

▲接着剤も使って合わせ目を処理しましょう。まず合わせ目に接着剤を流して溶かし合わせ乾燥させます。そのあとは合わせ目部分の面ををマジ・スクで削り取っていきます。パーティングラインの処理と基本は同じですが、しっかり接着できていればそれだけで合わせ目がキレイに消せるんです

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で肌パーツの合わせ目を削っている画像
肌パーツの合わせ目をスポンジヤスリで削っている画像

▲肌パーツ等の曲面は平らになりすぎないように最低限の削りで段差などをなくしたら、あとはスポンジヤスリで整えましょう。よく削れるのでどんどん作業できてしまいますが、削りすぎないようにするのが大事です

ex.段落ち処理

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)の先端とプラモデルのパーツの画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でプラモデルのパーツを削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で段落ち処理をしたプラモデルのパーツの画像

▲合わせ目処理が難しい部分に段落ち処理をしてみましょう。パーツの合わせ目になる箇所にマジ・スクを押し付けてガイドを彫ります。刃先をスライドして削り込み段差をつけます。合わせてみるとしっかり段落ちになっています。簡単にガイドが引けるのもいい仕事をしています


活用どころ数知れず、一部をピックアップしてご紹介

パーツ“うすうす攻撃”!

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でパーツの厚みを削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で削ったパーツの厚みの比較画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)で削ったパーツの厚みの比較画像

▲パーツを薄くシャープに魅せる“うすうす攻撃”にもマジ・スクは活躍します。レースカーのウイング部分の処理はメーカーもかなり頑張っていますが、プラ素材の厚みの限界があります。細かな違いですが、塗装で塗膜が増えることも考慮して攻めておくと完成した際の見た目にも響いてきます

“柄ごとスライド”キレイな斜面を作る

マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)とプラ板の画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)でプラ板を削っている画像
マジ・スク(マルチジルコニアスクレーパー)を使用して制作した剣パーツの画像

▲パーツを浮かせてマジ・スクを机においてカンナがけすることで、先端の角度の斜面を削り出せます。今回はプラ板で刀身を削り出してみました。グリップ部分にグリップパーツを流用すればキャラプラでもすぐ持てるようにできますね


“一家に一本”あってもいい「マジ・スク」

完成したフレームアームズとツールの画像

 デザインナイフやキサゲ、果てはヤスリや彫刻刀など、さまざまな役割を1本でこなすことができ、組み立てにおいてはちょうど必要な分の切れ味、そして安全性の高さが初心者にピッタリのアイテムでもあります。模型とニッパー、そして「マジ・スク」を一緒に買うべき、というぐらい入口は広く、性能は奥深い。一本で相当に取りまわせるので、一家に一本、いや机の左右に1本ずつぐらい持っていても活躍してくれるでしょう。

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© KOTOBUKIYA

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