『ザブングル』インタビュー! 『BLUE GALE XABUNGLE SIDE R』監督・山腰蒔&髙橋真樹に見どころを聞いてみた!【サンライズロボット研究所 研究報告】
2025.11.10『SIDE R』監督
山腰 蒔
髙橋真樹
インタビュー
『SIDE R』を監督した山腰 蒔氏、髙橋真樹氏のおふたりからお話をうかがった。数々のCGアニメーションを手掛ける神風動画に所属する俊英の感性で『ザブングル』はいかなる新生を遂げたのだろうか?
『BLUE GALE XABUNGLE SIDE R』とは?
この実験動画は、1982年の作品『戦闘メカ ザブングル』をベースに、サンライズロボット研究所が制作したものである。幅広い世代に『ザブングル』の魅力や世界観を知ってもらう手がかりとなるべく、リアルタイム以降の世代のクリエイターを起用し、新しい「解釈」と「映像表現」へのチャレンジを行った。また、新解釈のメカや武装も新たに考案されており、デザイン面にも注目したい。
また、 テーマソング「乱舞る」を担当するのは、アイドルプロデュースコンテンツ「アイドルマスター シャイニーカラーズ」より、アイドルユニット『放課後クライマックスガールズ』。テーマソングにあわせた映像演出が行われている。
山腰 蒔
──『戦闘メカ ザブングル』をどのような作品に捉えていらっしゃいますか?
細部のギャグに見られるような表現の幅と、キャラクターたちのわがままさが組み合わさって、エネルギッシュなパワーを感じる作品に思いました。
──どのような方向性(テーマ)を持って『SIDE R』制作に取り組まれましたか?
『SIDE L』と合わせたときに『ザブングル』らしい幅が感じられるように、デザイン的には逆のスタイルで発想しつつ、動きの楽しさでひっぱり続けることを狙って構成しました。
──『SIDE R』において、“特に見てほしい”部分はどこですか?
アニメーションに関して、まっすぐにカッコつけるのではなく、どこか愛嬌のあるワンパクな感じが乗るようにこだわりました。ですが、じっくりとご覧いただくというよりは何気なく楽しんでいただけると一番うれしいです。
髙橋真樹
──『戦闘メカ ザブングル』をどのような作品に捉えていらっしゃいますか?
原作の『ザブングル』を初めて観た時、とてもエネルギーのある作品だな、と印象を受けました。つらいこともあっけらかんと受け入れて、前に進む登場人物が印象的でしたね。そんなキャラたちを物語が終わる頃にはすっかり好きになっていて、そこが原作の大きな魅力になっているように感じました。また、後半は話が想像よりずっと壮大になり、驚いた記憶があります。コミカルな割にしっかりとSF的な設定があって、西部劇の要素も入ってくるところが唯一無二の作品だな、と思っています。
──どのような方向性(テーマ)を持って『SIDE R』制作に取り組まれましたか?
ザブングルを初めて観る人を対象にしました。『SIDE L』で達成したこととは差別化したかったので、ザブングルを知らない人を引き込むにはどうしたらいいか、その上でいかに原作の魅力を損なわないか、両方のバランスを取るのが大きな課題だったと思います。
個人的には企画の当初、原作の魅力はやっぱり長い時間をかけたテレビシリーズならではの部分も大きいと思っていて、とてもMVのような尺では伝えきれないな、と感じていました。そこで複雑な設定や人間ドラマをではなく、展開や動きのコミカルさ、魅力的なロボットやキャラクターといったキャッチーな要素に焦点を絞りました。
──『SIDE R』において、“特に見てほしい”部分はどこですか?
観ていただきたいのは何といっても「動き」です。ただ派手に動かすだけではなく、手描きのアニメーションを意識して、細部まで嫌なCG感が出ないように調整しています。
そしてアニメーションがもっとも映える映像にするために、画そのものはなるべくシンプルにしてあります。『SIDE L』と比較していただけたら、情報量の差がわかりやすいと思います。実は使用しているモデルはほとんど同じで、テクスチャやのちの処理を変えることで『SIDE R』の画になっているので見比べていただいても面白いかと。
また、シンプルな画ゆえに使える色数も限られ、結果的にそこもこだわる必要がありました。場面ごとに次々に変化する色やグラフィックも、この作品の見どころのひとつだと思います。
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