ゴジラ 東京にあらわる。『ARTPLA SCULPTURE WORKS ゴジラ Re:イマジネーション』を、モノクローム調の塗装で銀座襲撃を表現
2025.11.03ゴジラ 東京にあらわる
待望の超絶キット「初代ゴジラ」に情景王が挑む!
海洋堂が放つ渾身のプラキット「ゴジラ Re:イマジネーション」。1954年公開版『ゴジラ』の宣材スチールを端緒に、造形師・松村しのぶ氏が歴代ゴジラの要素を融合し“太古の巨大生物が東京に現れた姿”として再構築した意欲作である。その怪獣王の造形美を託されたのは情景王・山田卓司。銀座和光の時計塔を配した情景演出の追加とモノクローム調の塗装により、唯一無二の存在感を放っている。
海洋堂 ノンスケール プラスチックキット “ARTPLA SCULPTURE WORKS”
ゴジラ Re:イマジネーション
製作・文/山田卓司
ARTPLA SCULPTURE WORKS ゴジラ Re:イマジネーション
●発売元/海洋堂●8800円、10月予定●約18.5cm●プラキット
待望の『ARTPLA SCULPTURE WORKS ゴジラ Re:イマジネーション』。キットは初代『ゴジラ(1954)』をモチーフとしていますから、まずは映画本編をビデオソフトで何度か観直したり、『1954「ゴジラ」研究極本』(ホビージャパン刊)を読んだりして(情報量が多いので少しずつ読み進めました)、改めて「ゴジラ」を堪能。数種類の着ぐるみやギニョールを用いて撮影されたゴジラを、このキットではイメージ豊かに再構築した造形が素晴らしい。ゴジラファンとして、造形ファンとして、原型師の松村しのぶさんのファンとして、そしてプラスチックモデルファンとして大満足の一品です。
多方向から分割された体表パーツは隙間なくピッタリ嵌合され、普通のプラスチックモデル用接着剤(流し込み系ではなくて樹脂入り)を塗って撫でてやるだけで合わせ目は簡単に消すことができます。塗装をしやすくするために顔、両腕、左手首、左右列の背びれ、電車は塗装終了後に組み立て/接着しています。完成後は全く見えなくなるのですが、舌など口の中もしっかり造形されているところがうれしいポイント。
素晴らしい造形に敬意を払って、素直にそのまま組み立て塗装するつもりでしたが、自分の作品とするには少し物足りないかも? と考えてベースを拡張することにしました。キットのベースは鉄道の高架橋、架線柱、日劇と思われる建築物など過不足なく纏められていますが、1954年当時の銀座を象徴する建築物として和光ビルと森永広告塔(地球儀ネオン)ビルを追加することにしました。和光ビルは現在も変わらない姿なので銀座に行った折に各方向から撮影。森永広告塔ビルは現在は建て直されていますので昭和時代の画像を集めて研究しています。この広告塔はタイアップの関係か、破壊された銀座の夜景のなか、煌々とネオンが灯っています(笑)。いつもの各種プラ板、プラ材による自作。あくまでも引き立て役なので旧オーロラのキットをイメージして小さめのサイズにアレンジしています。幸い森永広告塔を3Dプリントで「合同会社MODEL SQUAD」さんに作ってもらえることになり、こちらを活用させていただきました。大感謝です。地面はキットとタッチを揃えるため、タミヤ「情景テクスチャー粘土」を薄く延ばして瓦礫を彫刻しました。
塗装は街灯など地上側からの光源に照らされている雰囲気で塗装。全体的に映画に倣ってモノクロームを意識していますが、広告塔や電車、高架橋の煉瓦など軽く着色しています。

海洋堂 ノンスケール プラスチックキット “ARTPLA SCULPTURE WORKS”
ゴジラ Re:イマジネーション
製作・文/山田卓司
ARTPLA SCULPTURE WORKS ゴジラ Re:イマジネーション
●発売元/海洋堂●8800円、10月予定●約18.5cm●プラキット
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山田卓司(ヤマダタクジ)
AFVからキャラクターものまで、ジャンルを問わず活躍するご存じ「情景王」。

































