【着色も可能】水性塗料「ファレホ」の“パテ”を知ってる?水溶性の「ファレホ プラスチックパテ」を実際に使ってみよう【月刊工具】
2025.10.17
月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2025年11月号(9月25日発売)
水性塗料「ファレホ」の“パテ”を知っているか?
ない色はない、でおなじみ1000色を超える色数の塗料を誇る水性塗料「ファレホ」。そのラインナップには塗料以外にも優秀な筆や工具もありますが、じつはパテも取り扱いがあります。しかも、このパテは水性塗料「ファレホ」らしい“水溶性”のパテなのです……。ということで少し珍しい水溶性パテの性質や使い所などをいろいろチェックしてみましょう。
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
ファレホ“プラスチックパテ”の基本をチェック!
ファレホ プラスチックパテ
●発売元/ファレホ、販売元/ボークス●385円(18ml)、495円(20ml・チューブ)、発売中
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▲パテは中身は同じで容器別に2タイプ。中身の量とノズルの違いに差があり、チューブタイプはノズルが細長く狙いやすく、中身も出しやすいのが利点。おなじみ塗料容器は使い方は変わりないですが、容器が同じなので収納、持ち運びができるのが良いですね
▲パテは歯磨き粉のようなペースト状で、角が立つぐらいの粘度はありますが、造形できるような保持力はありません。柔らかいラッカーパテ的な印象がありつつも、水溶性のため臭いはありません
▲塗り棒やスパチュラなどを用いて盛り付けることが主な使い方になります。ペースト状なのでパーツによく食いつきますが、水性で表面を侵さないため乾燥後に剥がれることもあります。あらかじめ表面を荒らしておいたり、凹凸をつけておくほうがよいでしょう
▲乾燥するとしっかりと硬くなり切削が可能。水分の揮発によって硬化するので、盛りすぎると表面だけが乾燥して内側は長く未乾燥になります。一度に多く盛りすぎず少しずつ盛って乾燥させると良いでしょう
▲ヤスリがけももちろん可能。乾燥で水分が抜けるぶん多少ヒケますが、気泡が残ることも少なく、削り出した際も表面がキレイに仕上がります
“水溶性”のパテの特徴
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▲“水溶性”であることの特徴を見ていきましょう。パテは盛り付けたあと、乾燥前なら水をつけた綿棒などで拭うことができます。水に溶ける性質のため、驚くほどキレイに拭えます
▲パテを軟化させることも可能でパーツ表面にパテを盛りつけた後、水を含んだ筆で叩くとパテを薄く広げつつ、表面にテクスチャも付けることができます
▲水で溶けるということは、ツールの洗浄も水でできます。パテを筆で塗布すると、洗浄が大変でそのまま使い捨ててしまうなんてこともあるので、簡単にパテを落とすことができるのはうれしいですね
ファレホと混ぜて調色が可能!
▲ファレホのパテならではの性質として、ファレホ塗料で着色ができます。パテ自体は白いので、赤を混ぜるとピンク色に変化します
▲混ぜるときはパテの白が影響するので、濃い色を求めすぎてパテより塗料が多くならないようにしましょう(パテとしての性能が低下します)
▲センサー部分に盛り付けて、硬化を待ちます。塗料分や水分が多いと乾燥時に大きくヒケる場合があるので注意
▲乾燥後は少し粘りつつもサクサクと切削できます。色パテとしてはもちろん、厚みで下地を隠蔽できるので奥まった部分の塗装補助アイテムとしても活用できそうです
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