ヤマト、抜錨! 1/200スケールのディオラマで『宇宙戦艦ヤマト』不朽の名シーンを再現!
2025.10.09SOS地球!蘇れ宇宙戦艦ヤマト
1/200のビッグスケールであの名シーンをディオラマ化
太平洋戦争末期の1945年、九州最南端になる坊ノ岬の海底に沈んだ戦艦大和だが、ガミラス帝国からの遊星爆弾による無差別攻撃を受け海が蒸発。250年以上の時を越え、その朽ち果てた姿を現した。しかし、地球はこの戦艦大和の残骸を隠れ蓑に宇宙戦艦を建造、その船にはイスカンダル星からもたらされた設計図を基に開発された波動エンジンが搭載されていた……。記念すべきTV第1作『宇宙戦艦ヤマト』およびそのリメイクシリーズである『宇宙戦艦ヤマト2199』でも描かれたあの名シーンを、情景王・山田卓司がふたたびディオラマ化。以前は1/350スケールでの製作だったが、今回は1/200にサイズアップ。より緻密な“朽ち果てた戦艦大和”が完成した。
『宇宙戦艦ヤマト』といえばこの場面。沈没し赤錆びた、かつての戦艦大和。この後、外皮をバリバリ剥がして宇宙戦艦ヤマトが姿を現す場面は、これまでのすべてのリメイク・リブート作品でも繰り返し描かれてきた名場面と言えます。
以前、他社の1/350スケールの大和を使って再現しましたが、今回はよりサイズの大きなフジミの1/200スケールのキットを使いました。こちらは1/200装備品シリーズとして「艦橋」「中央構造」「中央構造外郭」「主砲」と分割されたスタイルで商品化されています。サイズもさることながら、すべてのパーツをスナップフィットで初心者も安心して組み立てられるところは特筆すべきポイント。広く多くの人がプラモデルを楽しむことができるようにとのメーカーの心配りが嬉しいです。組み立ては簡単ながら細かいディテールも1/200スケールとして申し分ない内容なので、キットを組み上げたそのままでもよかったのですが、少しだけ手摺りを追加してみました。
純正エッチングパーツを使えば簡単なのですが、コストがかかりすぎるため、少しサイズが小さいのは目をつぶってタミヤの1/350スケール用の手摺りを使いました。沈没した大和なので破損した状態にするのに、純正パーツはややオーバークオリティでしょうし。こちらはエッチングパーツの支柱にワイヤーを通して製作する仕様なので、さまざまな部位に調整して合わせられるところがよかったです。
劇中を観察すると艦橋やマストからワイヤーが垂れ下がっているので、0.3mm径のフレキシブルワイヤー(鉛線)を接着しています。工作途中で折れやすかった所はミシン糸も使いました。
ベースは大和のサイズに合わせて60×40cm。スタイロフォームを切り出してから大和を当てがってアウトラインに沿って切り抜きます。劇中の大和のように右に大きく傾いている状態で固定。スタイロフォームを削って起伏を造成します。本来なら粘土や壁塗り補修材でコートするところですが、硬化する時の収縮でベースが反ってしまいますので、今回はペーパータオル(不織布)に木工用ボンドを水で溶かした水溶液に浸したものを貼り重ねて張子状に形成していきました。仕上げは赤玉土を砕いた土を木工用ボンドで接着しています。
大和の塗装はレッドプライマー色を下地にホワイトサーフェイサーを上方からスプレー塗装。その上に黄橙色やオレンジを薄くスプレー塗装。仕上げに錆色のピグメントを水性アクリル溶剤で溶いて塗りました。地面はタミヤのテクスチャーペイントのサンドにダークアース、オレンジやイエローオーカーを混色して赤茶けた地球の色を作り、水性アクリル溶剤で薄めて筆塗りしています。
フジミ 1/200スケール プラスチックキット 装備品シリーズ使用
朽ち果てた戦艦大和
ディオラマ製作・文/山田卓司
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ⓒ東北新社/著作総監修 西﨑彰司
山田卓司(ヤマダタクジ)
HJを代表するレジェンドディオラマビルダー、情景王。キャラクターからAFVまでさまざまなジャンルを手掛ける。