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きみにもできる! 「スポンジ」を活用したヘアライン塗装
下地は「黒」
▲まずはボディを缶スプレーの黒サフで塗装。1色目に塗るシルバーは隠蔽力が高いので、サフを吹かなくても透けることはないが、今回はこの下地の黒が透けて、ヘアラインをより強調する。線路ベースも黒下地から塗装している
化粧用スポンジを使用
▲まずは化粧用スポンジに水を含ませる。筆に水や溶剤を染み込ませるのと同じ要領だ。軽く絞って、中の水をいったん出す
ペーパータオルの上で水分調整
▲さらに表面の水分をペーパータオルに吸わせる。スポンジがしっとりと湿っているぐらいが目安
塗料を付ける
▲塗料をスポンジに付ける。パーツに塗る前に、ペーパータオルに数回トントンと押し付けて、余分な塗料を落とす
優しく撫でるように塗る
▲表面を撫でるように、スポンジを後方へと動かす。すると、1発で非常に細かなヘアラインが塗面に現れる
全体を塗る
▲スポンジを進行方向の前から後ろに、一方方向に動かして全体を塗る。それだけで完成! まずはベースとなる暗めの銀の塗装が完了した
目の粗い食器洗いスポンジにチェンジ
▲化粧用スポンジの細かな目だけだと、模型的にメリハリが欠けるため、目の粗い食器洗いスポンジにチェンジ。先ほどと同じ銀を塗っていく
線に強弱が出る!
▲1色目の塗りと同じ方向にスポンジを動かす。塗面に少し粗めの線が現れる
10分で表現できるヘアライン
▲ここまでで10分。この塗装最大の利点はスピード。爆速でかっこいいヘアライン表現を楽しめるのだ
シェイドカラーでフィルタリング
セラフィム・セピア
▲ボンネットの角やボディの奥まった部分に、水で薄めたセラフィム・セピアをうっすらと塗っていく。これによって『III』のデロリアンらしいワイルドな汚れた雰囲気になる
ナイトホーント・グルーム
▲ボンネットの中央部分など、空の青が映り込みそうな場所には、うっすらと青い色をフィルタリング
ルーンファング・スティール
▲最後の仕上げに、化粧用スポンジでルーンファング・スティールを塗装。明るい銀によって、より輝きが増す。1色目の銀を塗った時と同じ方向にスポンジを動かそう
筆塗りでのライトの表現
フロントライト
▲今回ライトは、「クリアーパーツを塗り潰す方法」と、「クリアーパーツの透明度を活かす」ふたつのパターンで塗装。フロントライトは、黒下地から、白やグレーでライトの反射を描いて表現
ライトは「描く」
▲細かな線で“光の反射”を描き込むことで、ライトのパーツがはまっているかのような雰囲気になる。これもミニチュアペインターならではの塗り方だ
クリアーパーツを染める
▲シタデルカラーの染め塗り用塗料「コントラスト」を活用。インペリアルフィストはバックライトの黄色にピッタリ
バァル・レッドで染める
▲赤はコントラストのバァル・レッドで染める。黄色も赤も染まる力が強いので、1回塗っただけできれいに発色してくれる
アバドン・ブラックで枠を塗る
▲ライトの枠はアバドン・ブラック。薄めに希釈して、塗料の厚みが出ないようにする
プラに弾かれてもOK
▲1回目はプラに弾かれてもOK。この状態でしっかりと乾かして、もう一度塗り重ねる
2回塗りでていねいに仕上げる
▲完全に乾いてからもう一度塗ると、しっかりと塗料が発色する。慌てずに薄い色を重ねていこう
ライトの塗り分け完成
▲コントラストは、クリアーパーツの透明度を活かせる。この塗り方は他の車模型にも応用可能だ
▲キットは完成後でもガルウイングドアの開閉が可能。インテリアの塗りも細かくしておくと、見せ場の多い作品に仕上がるぞ
▲シートは、使い込まれている質感を細かな筆のタッチで表現。細部のメカもすべて筆塗りや付属のデカールを使用して塗り分けている
▲塗装で表現されているとは思えないフロントライト。クリアーパーツを活かすだけでなく、実際に描くという手法も筆塗りならでは
▲サイドミラーには荒野の景色が描かれている。ミニチュアペインターらしい小技が見事!
お手軽だけど「キャラクター性」が出る塗装方法を目指して!
筆塗りトライブでデロリアン(タイムマシンのベースとなった車)塗るの? というか車模型を筆塗りメインで仕上げる!? 発注されてからかなり悩み、まずは映画を観直すことに……。『III』のデロリアンってもう車に意思があるような存在に見えてきて、車として普通に塗ったんじゃ筆塗りトライブらしくないし、でも劇中のイメージからは離れたくないし……。だから今回はキャラクター性を盛り込みながら、それらしく見える方法を考えて塗ってみました!
まず塗っていて楽しそうな工程を入れたいなと思い、シタデルのアイアンハンド・スティールをメイク用スポンジでボディの前後方向にヘアラインのキッカケにまっすぐ撫でていきました(筆塗りとは?)。乾燥させて2度塗り、また乾燥させたら発色を見て、色の乗っていないところを3度塗りしてます。
シタデルシェイドのセラフィム・セピアとテクニカル(現在はコントラスト)のナイトホーント・グルームで染めて、乾いた空と土ボコリの色の雰囲気を与えます。そのあとにルーンファング・スティールをスポンジ塗装(一部筆)で前後に引っ掻くように塗って、さらにステンレスのヘアライン風を狙ってみました。
コーム筆が塗ってて気持ちよくて、もっと小さいサイズも使いたくなり、i-Craftストレーキングエフェクトコーム筆で配管やフレキダクトなどの蛇腹を描いてみました。黒下地にシルバーを撫でて一度に4本くらいのスジを描くのを繰り返してるだけですがけっこうそれっぽくなってくれます。
赤青黄の配線類はまずイオナークスキンでベースコートし、コントラストのバッドムーン・イエロー、フレッシュティアラーレッド、レビアドンブルーの順に細く染めて、太い黒線にはみ出したらアバドン・ブラックで修正。ウルサーン・グレーで結束バンドを塗りました。
ホイールは平筆でドライブラシガシガシ、小物類は丸筆で塗って、いろんな種類の筆(一部スポンジ)を使って筆塗りをおもいっきり楽しみました!
青島文化教材社 1/24スケール プラスチックキット
バック・トゥ・ザ・フューチャー PartIII タイムマシン レイルロード
製作・文/ぷらシバ
1/24 バック・トゥ・ザ・フューチャー PartIII タイムマシン レイルロード
●発売元/青島文化教材社●7260円、9月予定●1/24●プラキット
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