上映開始まであと数日!『ヤマトよ永遠にREBEL319 第四章』を観る前に『宇宙戦艦ヤマト』リメイクシリーズを場面カットとともに振り返り!【2012~2024】
2025.10.06宇宙戦艦ヤマトの大航海
【PRAT.2 リメイクシリーズ】
最新作『ヤマトよ永遠に REBEL3199』が順次上映されているリメイクシリーズ。偉大なオリジナルに挑み、最新の科学考証と壮大かつ重厚な世界観を備えた、リメイクシリーズの歴史を振り返ってみよう。
(構成・文/島田康治[TARKUS])
2012
宇宙戦艦ヤマト2199
公開日:2012年4月7日~2013年8月24日・劇場上映/全七章(全26話)
時に西暦2199年──。地球は異星国家ガミラスとの戦争状態のなか、滅亡の危機に瀕していた。国連宇宙軍は残るすべての艦隊戦力をもって冥王星沖にてメ号作戦を実施。それははるか16万8000光年の彼方から飛来する、イスカンダル第2の使者を迎えるための陽動作戦だった。はたしてイスカンダルの船は火星に墜落。使者は自らの命を犠牲に、人類に波動コアを届けるのだった。
その1年前、第1の使者より波動機関の設計図をもたらされた人類は、地球脱出船として密かに建造を進めていた宇宙戦艦ヤマトを、波動機関を備えた人類初の恒星間航行能力を持つ宇宙船へと改造した。赤い地球に沈む沈没戦艦に偽装したヤマトは、波動コアを得て起動。人類最後の希望を担い、地球を救う〈コスモリバースシステム〉を受領すべくイスカンダルへと旅立つ──。
1974年の『宇宙戦艦ヤマト』に衝撃を受けた世代である出渕裕氏を総監督に迎え制作された、最初のTVシリーズを下敷きに作られたリメイク第一弾。最新の科学考証や天文学をバックボーンとして導入し、現代にふさわしいリアリティを備えた作品へと換骨奪胎された。再構築された設定は、例えば『新たなる』のキャラクターである北野が乗艦し、出渕氏も制作に関わった『ヤマトⅢ』の次元潜航艦や、ガミラスがガトランティスと交戦しているといった描写など、第1作のみならずオリジナルシリーズ全作からの引用が行われている点も特徴となる。結城信輝氏による魅力あふれるキャラクターデザインや、玉盛順一朗氏が描く実在感に満ちたヤマトも魅力となった。
当時は劇場でのアニメ特別上映が定着していた時期で、本作を含むリメイクシリーズは章立て構成で劇場公開される一方、ソフトはTVフォーマットで収録。TVシリーズとしての放映・配信が行われている。2014年10月11日には総集編として『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』も公開された。
2014
宇宙戦艦ヤマト 2199 星巡る方舟
公開日:2014年12月6日・松竹系公開/上映時間:112分
時に西暦2199年。イスカンダルで〈コスモリバースシステム〉を受領し地球への帰路へと就いたヤマトを、戦闘民族ガトランティスが襲った。戦いを回避しようとワープしたヤマトは、何者かの力によって異空間に漂う惑星へと吸い寄せられてしまう。惑星の調査に赴いた古代たち上陸班は森林の中に、奇妙な構造物──あの戦艦大和を発見するのだった。まるでホテルのような構造物内部で、いまだ終戦を認めぬフォムト・バーガーたちとともに奇妙な生活が始まる。やがてそこに、ガトランティスも強襲。惑星の正体は、古代アケーリアス文明の遺跡〈シャンブロウ〉だったのだ──。
ヤマトシリーズ40周年記念作品として『追憶の航海』とともに企画された劇場用新作映画。これまで語られることのなかった帰路のエピソードとして、ヤマトとガミラスの相互理解と共闘が描かれた。
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ⓒ東北新社/著作総監修 西﨑彰司