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隠ぺい力の優等生「Paint it(ペイントイット)」にメタリックマーカーが仲間入り!ドイツ老舗筆記ブランド「Schneider(シュナイダー)」の最新アイテムをレビュー【月刊工具 出張版】

2025.10.16

「Paint it(ペイントイット)」に新たにメタリックマーカーが仲間入り!

 ドイツの筆記メーカー「シュナイダー」より発売されている、メタリックカラーのペンツール「Paint it(ペイントイット)」に新たにメタリックマーカーが仲間入り! 今回はその新たに加わったメタリックマーカーと発売中のメタリックライナーをピックアップ。
 ペンツールは初心者から上級者まで誰でも使いやすい、お手軽なツール。親しみのある身近なアイテムだからこそ、塗料の性能も気になるポイントです。ドイツから来日した「Paint it」を見ていきましょう。

解説/なりかね(月刊工具スタッフ)

ドイツの筆記メーカー「Schneider(シュナイダー)」ってなに?

 シュナイダーは1938年創業のドイツ老舗メーカー。書きやすさ、使いやすさに重点を置き、これまでに発売された商品の数々は、デザインアワードを受賞。ヨーロッパでは広く親しまれている“Made in Germany”のアイテムで、日本では「ジイテックス」が正規の代理販売を行っています。

●発売元/シュナイダー、販売元/ジイテックス●発売中


Paint it(ペイントイット)メタリックマーカー 

 今回新発売となった「Paint it(ペイントイット)メタリックマーカー」は顔料系塗料のメタリックペン。アルミニウムの粒子が含有していることで、塗料自体の隠蔽力が高く仕上がっています。

▲メタリックマーカーはペン先が0.8mmの細いタイプと2mmの2種。ラベルにもサイズが表記されているので、キャップを取り外す手間なく用途に合ったサイズを選択することができます

ペイントイット010 (0.8mm)、ペイントイット011 (2.0mm)

●各990円、全8色

■基本をチェック

▲初めて使う際には、まずはペン先に塗料を充填します。ペン先を押し込むことで内部の塗料が徐々にペン先へと染み込んでいきます。ペン先に色が付いたら準備完了です(塗料が出すぎてしまった時はティッシュなどで余分を拭き取りましょう)

▲プラ板にそのまま塗布してみると、隠ぺい力がかなり高い印象。一度引いた線が金色に輝いています。0.8mmの細いペン先でもしっかりと金色の線が引けています

▲塗布した直後は表面に液体状の塗料が乗っている状態なので、触らずに乾燥させましょう。写真のような一筆書きの線であれば、10分程度で乾燥します。パーツ等の広範囲に多く塗料を乗せた場合は、乾燥も遅くなるので長めに乾燥時間をとりましょう
▲メタリックマーカー各色を白、黒で塗装したプラ板の上に塗布。どれも一回線を引いただけですが、しっかりと隠ぺい、発色していることがわかります

Paint it(ペイントイット)メタリックライナー

 こちらはメタリックマーカーと比べて、さらにお手軽に使用できる水性メタリックペン。水性インクを使用しているので、臭いが少ないのがうれしいアイテムです。

▲メタリックライナーは緩やかな三角のボディなので、手に馴染みやすく机の上でも転がりにくいデザイン。こちらはインクを充填することなく、キャップを外せばすぐに使うことができます

ペイントイット 020

●各286円、全8色、発売中

▲メタリックマーカーと同様、こちらも白と黒の下地の上にそれぞれ塗布してみました。しっかり定着し色も乗っているのがわかります。黒の上でもキャップと同じ色を出すことができるのは優秀ですね

塗料の性質をチェックしてみよう

 水性のメタリックライナー、そしてメタリックマーカーの塗料の性質をチェックしてみましょう。
※下記の溶剤の使用はメーカー推奨ではありません。使用状況に応じて結果が異なる場合がございますので、ご注意ください。

Paint it メタリックライナー

▲水性のメタリックライナーをプラ板に塗布し、1時間程度乾燥させてからエナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取ってみます。すると、簡単に塗料を拭き取ることができました。キレイに拭いきれず、うっすらと塗料が残っている部分もあるので、ツヤ消しなどの表面では塗料が残りやすいのかもしれません

Paint it メタリックマーカー 

▲メタリックマーカーも同様に実験。こちらは先ほどのようにぬぐえず、メタリックマーカーの塗料はエナメル溶剤では溶けないようです

▲今度は「水性ホビーカラーうすめ液」で拭ってみましょう。擦っていくと塗料を拭き取ることができました。水性アクリル用の溶剤であれば、ラッカー系塗料の塗膜の上に塗布したメタリックマーカーを、塗膜に影響することなく拭き取ることができそうですね


実際にプラモデル塗装を実践!

▲メタリックカラーでまず試してみたくなるのは、金属感を出したいブレードなどの刃部分。メタリックマーカーのシルバーを塗布してみます

▲パーツの面を塗装していく時は、ペン先から出た塗料の液体を表面に置いてから優しく塗り広げていきます。そうすることで筆ムラが少なく仕上がります

▲柄部分にはみ出した余分を、溶剤を含ませた綿棒で拭き取れば完成。たった一回の作業でシルバーがキレイに発色しました。塗料を多めに乗せているので、塗装面を触らないようにしてしっかりと乾燥させましょう
▲0.8mmの細いタイプは色の境界など、細かな塗り分け部分で活躍します。くぼみのディテール部分などを塗るのにも向いているでしょう
▲広い面は2mmのペンを使用し、全体をメタリックグリーンに塗装

▲広範囲の塗装では、色のムラや塗料のバラつきが少し目立ってきます。さらに色を強めたい時は、しっかりと乾燥させたあとに重ね塗りをしましょう。ペン先で強く触ってしまうと塗膜をえぐってしまうので、重ね塗りの際も優しく塗り広げるようにするのがオススメです

▲重ね塗りにより、色のムラやバラつきを整えることができました。メタリックグリーンでカッコいいクレイモアになりました

▲パーツが細かくて0.8mmのペン先でも太いかも…というときは、面相筆で塗っていきましょう。まずは塗りたい色のペンをパレットや塗料皿の上でペン先を押し続けます。すると、写真のように塗料のみを取り出すことができるので、それを筆にとり塗布していきます

▲面相筆を使えば塗料の性能はそのままに、さらに細かい部分を塗装することができます

メタリックライナーも活用!

▲メタリックライナーもプラパーツに塗装可能。メタリックカラーでの部分塗装がお手軽にできるのが良いですね

▲モールド部分をメタリックブルーで塗装。ちょこんとペン先を軽く置くだけでも、この通りしっかりと発色します。10分程度乾燥させてから、エナメル溶剤を含ませた綿棒でハミ出した部分を拭き取ります

▲頭部パーツのディテールの塗り分けも簡単に行えます
▲各ディテールにメタリックカラーを施し、完成。暗めのパーツの上だとメタリックカラーがさらに映えますね。1、2回塗るだけでしっかりと発色するペイントイットをぜひお試しあれ!

[使用キット]

フレームアームズ・ガール ナイトマスターアーキテクト
●発売元/コトブキヤ ●7260円、発売中

M.S.G ウェポンユニット33 ナイトソード
●発売元/コトブキヤ●770円、発売中


お気に入りのメタリックカラーを見つけてみよう

 「ペイントイット」はメタリックマーカー8色(各ペン先2種)とメタリックライナー8色のラインナップ。まずは模型製作では、使いどころの多いゴールドやシルバーを手に入れてみて、ペイントイットの性能を試しみてはいかがでしょうか。
 ペンツールという手軽さと塗装アイテムとして頼もしい高い隠蔽力は、模型製作での手助けになることでしょう。

© KOTOBUKIYA

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