「HG VF-31J ジークフリード」キットレビュー! キット仕様を活かしたワンポイント工作で一段上の仕上がりを目指す!【マクロスΔ】
2025.10.18
VF-31J ジークフリード(ハヤテ・インメルマン機)【BANDAI SPIRITS 1/100】●哀川和彦 月刊ホビージャパン2025年11月号(9月25日発売)
ワンポイント工作でアップデート
TVシリーズ第4作目『マクロスΔ』より、ケイオス・ラグナ支部第三航空団、Δ小隊所属のハヤテ・インメルマンが搭乗する「VF-31J ジークフリード」がHGシリーズで発売。TVアニメ放送時にはメカコレと1/72 三段変形シリーズで展開されたが、現在のBANDAI SPIRITSにおける主軸である差替三段変形(ショートカットチェンジ)シリーズにてついにラインナップとなった。哀川和彦によるキットレビュー作例は、成型都合で形状がオミットされている箇所を中心とした工作でアップデートを行っている。
≫FIGHTER
▲前進翼のヒロイックなフォルムをシャープに再現。エアショーを行うことを前提としたカラーリングは、胴体の一部と主翼、垂直尾翼にシリーズ初のレイヤードインジェクション(インサート成型)を採用することで成型段階で色分けを再現している
▲パイロットスーツ&搭乗姿勢を再現したハヤテ・インメルマンおよびフレイア・ヴィオンのフィギュアが付属。どちらもヘルメットを被った状態のものも付属する。後部座席の差し替えで単座・復座の選択が可能だ
▲ランディングギアとインテークシャッターは差し替えで開閉を再現
▲ランディングギアは成型都合で抜けていない箇所があるので、彫り込んで開口した
▲エンジンナセル上部カバーを外すと、内部にシグナス(マルチドローンプレート)が造形されているのが確認できる
▲サブエアインテークは段差を彫り込んで形状をくっきりさせている。フォールドクォーツは一度取り付けると外すのが困難なので、底面をピンバイスで開口して裏から突いて外せるようにしている。塗装派はぜひ参考にしてほしい
▲首パーツ後ろ側、左右脇腹パーツ下面に肉抜きがあるので、GSIクレオスのエポパPRO-Hで埋めた
▲カナード、主翼、垂直尾翼は正面翼端(赤くマーキングした箇所)を削り込んで薄く見えるようにシャープ化している
▲頭部対空ビーム機銃は銃口をピンバイスで開口
▲ファイター形態時の腕部レールガン(ミニガンポッド)は基部と一体成型なので、周囲をスジ彫り堂のBMCタガネで彫り込んで別パーツに見えるようにしている。砲口は0.8mmの真鍮パイプに置き換えた
▲太モモ中央の合わせ目はBMCタガネで段落ちモールド処理。各関節パーツなどの肉抜きはエポパPRO-Hで埋めている
▲ファイター形態でのキット素組み(左)との比較。形状はほぼキット仕様を活かしている。マーキングは別売りの専用水転写式デカールを使用しているが、付属のカラーリングシール箇所も含めて色分けはすべて塗装で再現した
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&バトロイド形態
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哀川和彦(アイカワカズヒコ)
細部まで行き届いた丁寧な工作と製作スピードの速さで、主に最新キットのレビューなどを担当する中堅モデラー。