【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第11回は空間騎兵隊の主力装備「五式空間機動甲冑」を紹介! 機械化歩兵骨格装備の最新鋭の性能を解説『宇宙戦艦ヤマト』
2025.09.23宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第11回は空間騎兵隊の主力装備として運用されている機械化歩兵骨格装備の最新鋭、五式空間機動甲冑を紹介する。
解説/皆川ゆか
第11回:五式空間機動甲冑
● 諸元・性能
名称:五式空間機動甲冑
種別:機械化歩兵外骨格装備(空間騎兵仕様)
全高:2.09m
全幅:1.30m
奥行:0.96m
※標準構成時
● 主装備
背部ホバリング・ノズル
分散型スラスター(全身分散配置)
主スラスター(バックパック両側面)
背部マスバランス制御アーム×1(走行用タイヤ兼モーメンタム・ホイール)
● 主兵装
・装着火器(オプション)
右腕 自衛用9mm パルスレーザー機銃
左腕 グレネード・ランチャー×3、ロケット弾ランチャー×2
・携行火器
12.7mm 標準アサルトライフル
30mm 機関砲(分隊支援火器)
■ 主スラスター・ユニット
● スラスター
■ チャフ/フレア・ディスペンサー兼スモーク・ディスチャージャー
■ 敵味方識別装置
■ スティッカー・パネル
● ホバリング・ノズル
● モーメンタム・ホイール
● グレネード・ミサイル
ランチャー・ユニット
● 吸着懸垂下降装置
● クローラー
二式空間機動甲冑
二式空間機動甲冑は空間戦闘機と装甲戦闘車両の役割を兼ねることを企図されたが、ガトランティス戦役時にはその設計データを基に生産された機体が時間断層をはじめとする各方面で作業機としても運用されている。
スモーク・ディスチャージャー
肩部には攪乱用にチャフ/フレア・ディスペンサー兼スモーク・ディスチャージャーを装備する。グランドリバースの視床の間からの脱出時にはこれとは別に発煙装置が用いられた。
吸着懸垂下降装置
2205年の第65護衛隊のイスカンダル親善訪問にあたっては補給母艦アスカに搭載され、航海中、航空隊との連携による吸着懸垂下降装置を使用したアクロバティックな戦闘訓練が行われた。
ユニット構造
胴体部はユニット化されており、隊員の体格に合わせて複数のサイズが存在する。胸部装甲の内側に手を入れて両腕を操作する構造のため、コントロールハンドルから手を放せば自分の手を装甲の外側で自由に動かすことができ、非常時の投棄も容易。
騎兵戦闘艇
運用は、主に兵員輸送艇による降下と、装甲兵員輸送艇を改造した騎兵戦闘艇による空間機動を基本としている。
五式空間機動甲冑は、2205年に制式化され、2207年現在も空間騎兵隊の主力装備として運用される機械化歩兵外骨格装備である。
ガミラス戦争後に技術本部は装甲宇宙服の高機動化計画を進めた。ガミラス戦争における対人火器がアンドロイド兵に対して無力であったことや、未知の異星人との戦闘では対物火器の運用と迅速な機動展開が必要であることが判明したため、新たな戦闘教義に基づいた装備が必要と考えられたのである。五式空間機動甲冑の開発そのものは、この計画に第十一番惑星で独自開発された二式空間機動甲冑の運用データが大幅に取り入れられたことで本格化した。
五式空間機動甲冑は対空間機動兵器用に対物火器を主として扱う歩兵として位置づけられている。これは、人間のサイズを拡張し、通常の歩兵には携行が難しい大型火器を使用可能とする意図があり、地球人やガミラス人のサイズを超える生命体との戦闘も想定された結果であった。
全体的に軽装甲化と軽量化が図られ、歩兵サイズに近付けられている。主構造は体幹のY字フレーム(Y字脊椎)を基本とし、両腕と両脚が接続され、走行・姿勢制御アームを備えたバックパックを背負う構成となっている。このY字フレームは装着者への追従性を向上させ、より人間に近い動きを可能としている。
本甲冑の移動方法は、ホイールダッシュと二足走行・歩行がある。塹壕戦時の陸上機動性確保と空間機動性確保が重視され、背部のモーメンタム・ホイールと脚部のクローラー(無限軌道)を併用することで陸上での機動性を向上させている。ホイールの高速回転とアーム可動の併用により、スラスターを使用しないマスバランスによる姿勢制御が可能であり、空間機動時の高い隠密性を実現している。片脚に二連のクローラーが装備されていることを利用した超信地旋回も可能である(脚部先端には格闘戦時の蹴りの威力を増すアイアン・クロウを備える)。
また、腕部と脚部に備えられた特殊な電磁気吸着装置は、空間戦闘機や壁、天井などに対して柔軟な連携や昇降を可能とする。
両腕に装着武器を有する他、12.7mm標準アサルトライフルを携行、分隊支援火器として30mm機関砲も運用可能である。12.7mm標準アサルトライフルは全長の短いコンパクトなブルパップ型で取り回しが容易なうえ、そのエネルギー弾は21世紀初頭のライフルの約10倍の威力を持つ。銃身下部にはグレネード・ランチャーも装備される。30mm機関砲は航宙機の機関砲に匹敵する威力を有し、機動兵器、艦載機、小型艦艇を仕留めることもできる。
空間騎兵隊は地球連邦宇宙軍の地球連邦宇宙海兵隊の管轄下にあり、これら装備は任務や作戦に応じて適宜変更される。
2207年のデザリアムの新都侵攻に際して五式空間機動甲冑を装備した空間騎兵隊は地上軍と統合運用され、その後は防衛軍司令部の指示によりデザリアムに協力し、新都の治安活動なども担っている。
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