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スミ入れの実践
タミヤ スミ入れ塗料でキット全体にスミ入れをします
エントリーグレードガンダム(通称、万博ガンダム)のモールド全体にスミ入れを施していきます。スミ入れ箇所が細かくて多いことから、作業を進めやすい「タミヤ スミ入れ塗料」を選んでいます。スミ入れ後の拭き取りの処理は第9回と同様ですが、スミ入れ跡の仕上げ、シール貼りについても補足します。
▲ 効率よく進めるため、そしてエナメル塗料での割れの危険をさけるため、ランナーから切る前にスミ入れをしています。ホワイト、ブルー、ダークグレーのパーツには「グレイ」、レッドのパーツは「ブラウン」、イエローのパーツは「オレンジブラウン」で塗っていきます。(※補足:パーツをハメ合わせて、力が掛かったところにエナメル塗料が流れると割れの危険が高まります。それを避けるために力の掛かる前にスミ入れを済ませています)
▲ はみ出したスミ入れ塗料を拭き取ます。専用の溶剤を綿棒や写真のようなMr.クリンスティックII(GSIクレオス)に少量つけてパーツ面をなでるように拭き取ります。パーツを組み立てつつ、施しやすいタイミングで行っています
▲ 拭き取りしても薄く残ってしまうような場合には、スポンジヤスリ(例は3000番)でパーツ面をこすって落とすとのも手です。成型色が現れてクッキリとした仕上がりになります。表面にわずかなキズ(曇り)がつきますが、そこはクリアーコートで消える程度のものです
▲ 今回のテーマとは少し離れますが、クリアーコートの前にマーキングのシールも貼っておきます。この後にクリアーが重なることで剥がれ防止や保護になりますし、シールと他の面のツヤが揃ってより一体感のある仕上がりにできます
クリアーコートの準備と仕上がり
「プレミアムトップコート つや消し」を使用してスミ入れしたパーツの上からクリアーコートをします
スミ入れが終わったら次はクリアーコートで表面の質感を揃えていく作業です。クリアーコートのおおよその作業は前回記事の通りですが、簡単に作業を振り返りながらコートの仕方を復習しましょう。
▲ プレミアムトップコートを吹きやすいように、各パーツをスプレーしやすいまとまりごとに組み立てておきます。パーツが重なるところは分けたり、関節を外した状態にします
▲ 各パーツごとに持ち手を付けて、缶スプレーでの塗装をしやすくしつつ、塗装後の乾燥もしやすいように準備をします
▲ 缶スプレーは横移動させつつパーツに吹き付けます。パーツの片面に吹いたら向きを変えてから次の面を吹く、というように各面を塗っていきます。スプレーとの距離や横に動かす速さでパーツに吹く量を調整します。コツを掴むには、ランナータグに吹くなど練習してみましょう
クリアーコート後の仕上がり
▲ プレミアムトップコートを吹いて組み上げた全身です。スミ入れでメリハリがしっかり付いたことに加えて、ツヤ消しで整ったことで落ち着いた印象に仕上がったのではないでしょうか
▲ バストアップ。スミ入れの効果がより引き締まったように見えます。また、肩のシールの質感も整い、周囲に馴染んだ仕上がりになっています
ⓒ創通・サンライズ