セイラマスオも愛用! 100円ショップアイテムの選び方
プロの“目利き”に学ぶ
「100円ショップの道具でここまでできるのか」。そう思わされる場面が、今の模型界には確かにある。もちろん、模型用に調整されたメーカー各社のツールには性能が劣る部分が多いが、安価で身近な道具だからと侮ることなかれ。プロモデラーのセイラマスオも、実際に愛用するアイテムを多数揃え、筆塗りのHow Toで活用している。だが、100円ショップのアイテムには“棚替え”という宿命がある。ゆえに大切なのは、モノそのものよりも「選び方の眼」である。本記事では、セイラマスオが実際に使っている筆塗り用アイテムとともに、それらがなぜ選ばれたのか、なくなってしまった場合に何を基準に代用品を探すのか、その視点を共有する。
プロの机にある“意外と使える”ツールたち
セイラマスオの机には、身近な道具がさりげなく並ぶ。大事なのは選び方。どんなふうに使っているのか、その工夫をのぞいてみよう。
とりあえず色が乗ったらいいんです
▲ スミ入れには、水彩絵の具を使用。淡く透けるような色調が、セイラマスオの作風と相性が良い。写真では白と黒を使用しているが、そこに茶系をブレンドして使うのがマスオ式。混色ができればまったく同じ商品でなくてもよい
細かいところを塗るのはこの小さい筆!
▲ ネイル用として売られている極細筆。先端が鋭くとがっており、細部の筆入れに最適。5本入りで100円という価格で、使い捨て前提の設計ではあるが、丁寧に扱えば長く使える。セイラマスオはここ3年間でわずか2本しか消費していない
普通の図画工作用の平筆ですよ
▲ 太さ違いの5サイズが揃ったナイロン製平筆セット。コシが強く、筆運びにある程度の力加減を要するが、筆使いに慣れたモデラーであれば使いこなせる。模型用途としては先の細い3本が主に活躍。大きいサイズの筆は用途が限られるため、全サイズを使い切ることは稀
面相筆も普通の図画工作用セットです
▲ 穂先が長く、塗料の含みがよいナイロン製面相筆セット。こちらも太さ違いで複数本がまとめて入っているが、使用頻度が高いのは細いものから順に3本程度。平筆では入り込めないマスオディテールのキワに穂先を通すように筆を入れる場面で威力を発揮する
ドライバー→タガネに加工
▲ マイナスドライバーの先を、金属用のヤスリや砥石で研いで刃物のように加工。いわば“自作のタガネ”として、細かなスジ彫りやマスオディテールの追加に使用。元がドライバーなため、安価でも頑丈な刃になる
接着剤→鮮度で選ぶ
▲ 接着剤は「新しいものが一番効く」という考えから、できるだけ開封したてのものを使う。強度や速乾性では模型用に大きく劣るが、極端な負荷をかけない基本的な接着には問題ない
ペンチ・ニッパー→補助作業に活躍
▲ 10年以上前に購入したニッパーや、押し込み・こじ開けに使うラジオペンチも、模型作業の裏方として重宝している。最近はネイルコーナーでもニッパーが手に入るので、意外なところに掘り出し物があるかも……?
ピンバイスセット→使う径は絞る
▲ 1mm、1.5mm、3mmがあれば、ガンプラを作る時のほとんどの作業に対応できるという。使用頻度がそこまで高くないため、軸径の安定感よりは、とにかく“穴を開けるのに困らない”程度で揃えている
カッター類→軸は安くても、刃は一流に
▲ ディテールの加工に必須のカッターやデザインナイフは、持ち手(軸)は100円ショップ製を活用し、刃はオルファなど信頼性のあるものを組み合わせて使用。精度とコストのバランスをとった選び方だ
卓上ルーペ→両手が自由になるものを
▲ 10年前に購入した卓上型ルーペ。両手が使える状態で細部を確認できるため、作業効率が大きく向上する
ピンセット→当たり外れを見極める
▲ ピンセットは、個体差が大きいため試行錯誤が必要。「これは使えるかも」と思ったら買って試す、がマスオ流。先端の精度とバネの強さ、そして“揃い”が重要
柄付ヤスリ(鉄工用)→プラ板の加工に最適
▲ セイラマスオのHow Toでよく見る、ランナーを削ってプラ板に加工する際に使用。目が粗く、整形がスピーディに進む。プラモデル本体加工の際にも使用する手放せない存在だ
まとめ
同じ道具が手に入らなくても大丈夫。大切なのは「どう選ぶか」。セイラマスオの視点をヒントに、自分だけの“使える道具”を見つけてほしい。
セイラマスオファンに朗報!
月刊ホビージャパン9月号ではセイラマスオの筆塗り「リック・ドム」を8ページの大ボリュームで掲載! いかにしてムラなく水性ホビーカラーで筆塗りしているのか…! 皆さんの製作のヒントになること間違いなしの記事をぜひチェックしてほしい!
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