MAX渡辺&横山宏の作例共演で『Ma.K.』月面のライバル「キャメル」と「アイスムジーク」の再対決を実現! レインボウエッグ新作デカールやウェーブの「1/20グッカー」にも注目!【Ma.K in SF3D】
2025.08.12Ma.K. in SF3D/CAMEL VS EISMUSIK【ハセガワ、ウェーブ 1/20】●横山宏、MAX渡辺 月刊ホビージャパン2025年9月号(7月25日発売)

月面のライバル2機が新カラーリングで登場
今回はキャメルとアイスムジークの対決企画! 1999年の「Ma.K.B.D.」でキャメルを狙撃する装甲スーツとして月面用P.K.A.(=アイスムジーク)が初登場。ハセガワからキャメルが新規デカール付属の初期型として発売されることを受け、横山宏がキャメルとアイスムジークの“作例共演”を提案した。横山はコクピットをビリヤードの3番球に見立てたキャメル、MAX渡辺はグリーンの識別帯のアイスムジークを製作。ライバル機の再対決をご覧いただこう。
傭兵軍 月面用戦術偵察機 キャメル 初期型 製作/横山宏
ハセガワのキャメルをデカール替えで再販することになったので新しいカラーリングを考案することにしました。コクピットのレスキューボールをビリヤードの8番球に見立てた作例から早4年、今度は赤の3番球で仕上げてみました。
キャメルのような大型モデルはプラの下地の上からざっくりと筆塗りして7割がた筆で塗ったところで迷彩の境界にエアブラシで濃いほうの色を吹きます。筆塗りでできた多過ぎるタッチをエアブラシで抑える感じだね。エアブラシだけで大面積を塗ると早く終わるけど、下に筆ムラがまったくないと何か物足らない感じの表面になってしまうから筆塗りとエアブラシを併用するようにしています。これをやり始めたのが26歳のころなのでもう43年も続けていることになりますね!
前作の黒の8ボールは黒を塗ってから白い丸を描いたけど、今回は赤を塗るためにまず白を塗ってからテンプレートを使って鉛筆で円を描いていきます。その周りをTooの一番筆で細い曲線を何度も描いて赤を塗っていきましました。キャノピーのフチは裏から透けないようマスキングせずにまずツヤ消しの黒を塗ります(正確には黒に見えるグレー)。ツヤ消しの塗料を塗っておけば、はみ出た部分は水をつけた爪楊枝で取ることができることはもう何度も書いてるので耳にタコでしょう。黒を塗ったあとにフチは下地の白のままが似合うと思い、白のまま残したら大正解! インパクトのある3番球キャメルの出来上がりです。塗装しながら作ったからレスキューボールの軸に塗料が回り込んで固着したのですが、無理矢理回転させたら折れてしまいました。ここは慌てず2mmの真鍮線に置き換えます。2回にわたって折れたので同じ作業を二度繰り返してしまうことになりました。軸の金属は先回りしてやっておきたい工作ですね。
キットにはおじさんのパイロットフィギュアが入ってるけど赤の3番球に女性パイロットを乗せたくて前回の女性教官と同じブリックワークスのヘッドだけ挿げ替えています。ハセガワの1/20フィギュアセットの魔女のマークを貼って、このキャメルに誰が乗っているかわからないまま「3番球の魔女」と呼ばれるようになったストーリーを考案! 実際は男性パイロットが乗ってるけど、魔女のマークから女性が乗ってると勝手な妄想で兵士たちが憧れるようになった設定をKATOOOさんに伝えて今回のフォトストーリーを書いてもらいました。もちろんみんなが女性パイロットに改造できるようブリックワークスに再販してちょうだいと頼んでおいたよ。

ハセガワ 1/20スケール プラスチックキット
傭兵軍 月面用戦術偵察機 キャメル 初期型
製作・文/横山宏
月面用戦術偵察機 LUM-168 キャメル“初期型”
●発売元/ハセガワ●8580円、10月上旬予定●1/20、約22cm●プラキット
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