HOME記事キャラクターモデルMAX渡辺&横山宏の作例共演で『Ma.K.』月面のライバル「キャメル」と「アイスムジーク」の再対決を実現!  レインボウエッグ新作デカールやウェーブの「1/20グッカー」にも注目!【Ma.K in SF3D】

MAX渡辺&横山宏の作例共演で『Ma.K.』月面のライバル「キャメル」と「アイスムジーク」の再対決を実現!  レインボウエッグ新作デカールやウェーブの「1/20グッカー」にも注目!【Ma.K in SF3D】

2025.08.12

Ma.K. in SF3D/CAMEL VS EISMUSIK【ハセガワ、ウェーブ 1/20】●横山宏、MAX渡辺 月刊ホビージャパン2025年9月号(7月25日発売)

『Ma.k』横山宏製作キャメルとMAX渡辺製作アイスムジーク
Ma.k.in SF3Dロゴ

月面のライバル2機が新カラーリングで登場

 今回はキャメルとアイスムジークの対決企画! 1999年の「Ma.K.B.D.」でキャメルを狙撃する装甲スーツとして月面用P.K.A.(=アイスムジーク)が初登場。ハセガワからキャメルが新規デカール付属の初期型として発売されることを受け、横山宏がキャメルとアイスムジークの“作例共演”を提案した。横山はコクピットをビリヤードの3番球に見立てたキャメル、MAX渡辺はグリーンの識別帯のアイスムジークを製作。ライバル機の再対決をご覧いただこう。


傭兵軍 月面用戦術偵察機 キャメル 初期型 製作/横山宏

『Ma.k』横山宏製作「キャメル」
▲赤く塗られたレスキューボールが目を惹く横山氏のキャメル。本体は薄いグレーと黒に近いグレーの2色で塗られている。「ドイツやイギリスの夜間戦闘機は下から見えないように機体下面を真っ黒に塗るんですよ。それをイメージしてキャメルの下面を黒く塗っていたらボーファイターが欲しくなって、製作途中品をネットオークションで落札しちゃいました(笑)」(横山)
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」コックピットアップ
▲コクピット内の密度が高いレスキューボール。初期型はレスキューボールと本体の間が剥き出しになっている
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」屋外撮影
▲横山氏が屋外で撮影したキャメル。角度によって印象はだいぶ異なり、斜め前方からはSF感の強いフォルムが際立つ
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」レスキューボール上方
▲︎レスキューボール上方に3を筆で描いてビリヤードの3番球に見立てた。キットには白い丸部分と3のデカールが付属
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」パイロットフィギュア
▲ブリックワークスの傭兵軍女性ヘッドを組み込んだパイロットも製作
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」後方
▲明度差のある境界は直線で塗ると錯視が起きるので識別帯はマスキングなしで筆塗りした
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」屋外撮影本体上部
▲艶めかしい曲面を持つキャメルの本体上面に粗いタッチのウェザリングが映える
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」パイロットフィギュア二体
▲女性のヘッド(写真左)はまっすぐだとヘルメットに収まらないので首をやや回して固定した
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」円を描く際のテンプレート
▲テンプレートを使って直径33mmの円を鉛筆で描く
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」書いた円を基に塗装中
▲テンプレートで描いた円の周辺からTooの一番筆で細い曲線を何度も描くように塗っていく
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」筆塗り後
▲プラの下地の上からざっくりと筆塗りし7割がた進んでから濃いほうの色をエアブラシで吹く。この時点で迷彩塗装の境界は粗い筆のタッチが残っている
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」筆塗りのうえからエアブラシ
▲︎境界に濃いほうの色をエアブラシで吹き、なじんだ状態。筆塗りの粗いタッチは抑えられているが、筆ムラは残っているので単調ではない表面になっている
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」脚部
▲クレーテ系とは異なる構造のキャメル脚部。本体上面は“サンダーバード塗り”と呼ばれるエアブラシによるシェイドも見られる
『Ma.k』横山宏製作「キャメル」とMAX渡辺製作「アイスムジーク」を同じ台座の上に
▲台座に固定したキャメルとMAX渡辺製作のアイスムジーク。ボリュームの違いがわかるショットだ。キャメルの赤とアイスムジークの緑の識別帯が美しく調和する
『Ma.k』チームでMAX渡辺誕生祝い記念撮影
▲撮影が行われた2025年7月3日はMAX渡辺63歳の誕生日の前日。1日前の記念撮影でハッピーバースデー!

 ハセガワのキャメルをデカール替えで再販することになったので新しいカラーリングを考案することにしました。コクピットのレスキューボールをビリヤードの8番球に見立てた作例から早4年、今度は赤の3番球で仕上げてみました。
 キャメルのような大型モデルはプラの下地の上からざっくりと筆塗りして7割がた筆で塗ったところで迷彩の境界にエアブラシで濃いほうの色を吹きます。筆塗りでできた多過ぎるタッチをエアブラシで抑える感じだね。エアブラシだけで大面積を塗ると早く終わるけど、下に筆ムラがまったくないと何か物足らない感じの表面になってしまうから筆塗りとエアブラシを併用するようにしています。これをやり始めたのが26歳のころなのでもう43年も続けていることになりますね!
 前作の黒の8ボールは黒を塗ってから白い丸を描いたけど、今回は赤を塗るためにまず白を塗ってからテンプレートを使って鉛筆で円を描いていきます。その周りをTooの一番筆で細い曲線を何度も描いて赤を塗っていきましました。キャノピーのフチは裏から透けないようマスキングせずにまずツヤ消しの黒を塗ります(正確には黒に見えるグレー)。ツヤ消しの塗料を塗っておけば、はみ出た部分は水をつけた爪楊枝で取ることができることはもう何度も書いてるので耳にタコでしょう。黒を塗ったあとにフチは下地の白のままが似合うと思い、白のまま残したら大正解! インパクトのある3番球キャメルの出来上がりです。塗装しながら作ったからレスキューボールの軸に塗料が回り込んで固着したのですが、無理矢理回転させたら折れてしまいました。ここは慌てず2mmの真鍮線に置き換えます。2回にわたって折れたので同じ作業を二度繰り返してしまうことになりました。軸の金属は先回りしてやっておきたい工作ですね。
 キットにはおじさんのパイロットフィギュアが入ってるけど赤の3番球に女性パイロットを乗せたくて前回の女性教官と同じブリックワークスのヘッドだけ挿げ替えています。ハセガワの1/20フィギュアセットの魔女のマークを貼って、このキャメルに誰が乗っているかわからないまま「3番球の魔女」と呼ばれるようになったストーリーを考案! 実際は男性パイロットが乗ってるけど、魔女のマークから女性が乗ってると勝手な妄想で兵士たちが憧れるようになった設定をKATOOOさんに伝えて今回のフォトストーリーを書いてもらいました。もちろんみんなが女性パイロットに改造できるようブリックワークスに再販してちょうだいと頼んでおいたよ。

『Ma.k』横山宏製作「キャメル」

ハセガワ 1/20スケール プラスチックキット

傭兵軍 月面用戦術偵察機 キャメル 初期型

製作・文/横山宏

月面用戦術偵察機 LUM-168 キャメル“初期型”
●発売元/ハセガワ●8580円、10月上旬予定●1/20、約22cm●プラキット

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© Kow Yokoyama 2025

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MAX渡辺/横山宏/KATOOO

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