ツヤを揃えるってどんなこと?
パーツ表面のツヤの違いやウェルドをこすってキレイなツヤ感に揃えましょう
プラモデルのパーツのツヤ(表面のテカリ具合)を意識したことはありますか? ゲートの跡をヤスリなどでならすと、そこだけパーツ表面が曇ったようになってしまいます。それがツヤの違いです。 カーモデルのボディだと磨かれたようにテカテカしていたり、キャラクターモデルではテカリが少なかったり、モデルによって違っていたりもします。
今回行うのはツヤを落として揃え、見た目の印象をよくするテクニックです。光沢感をおさえて質感を高めるとともに、ゲート跡やウェルドを目立たなくすることもできます。
▲ 今回はHG ジオングを使用してツヤを揃えて見映えをよくしていきます。全体にややテカりのある姿なのが分かります
▲ 肩のアーマーや胸パーツはウェルドなどの影響で色が均一ではなく、濃淡が付いているように見えます。そこはパーツ表面をこすってツヤを揃えることで見映えは大きく向上します
▲ 手首と前腕部分を比較して、同じグレーのパーツでもツヤの違いで見え方が変わっているのが分かるでしょうか。手首パーツは素材が違う(ABS樹脂)こともあってか、光沢が強く見えます。こういった部分もツヤを揃えることで印象が変わってきます
▲ 胸のパーツにはウェルドがあるほか、パーツ裏にあるダボ穴の跡がパーツ表面に“ヒケ”として出てしまっています。ここは少し低く凹んでいるわけです。これもパーツをこすってツヤを落とすことで目立たなくできます
簡単にパーツのツヤを揃えられるマテリアルを紹介!
パーツのツヤを揃えるのに適したアイテムとその効果を確認
ここで筆者がオススメするツヤを揃えるアイテムをいくつかご紹介します。一部のアイテムは実際にサンプル(プラスチックスプーン)をこすってみたので、そのツヤ感の落ち具合、揃い方も見てみましょう。いずれのアイテムも細かな磨きキズが付くので、その程度を利用してパーツ表面を曇らせ、パーツのツヤ感を揃えるために利用するわけです
▲ 当連載でも度々登場しているメラミンスポンジ。汚れ取りのアイテムですが、パーツに使うと極細かな曇りをつけたように磨かれます。特に他のアイテムでこすった後に、よりツヤをきめ細やかにするのに役立ちます
▲ 6月に発売されたばかりのタミヤの布ヤスリ#3000(440円)。布のヤスリのため、曲面などにも追従しやすく、複雑な面にも使用しやすいヤスリです。今回の作業に適した#3000の他、#600、#1000、#1500、#2000がラインナップされています
▲ タミヤ研磨スポンジシート3000(495円)。厚さ5mmのスポンジに研磨粒子が塗布されたヤスリ。スポンジ素材なので曲面などの作業にも適しています。今回使用する3000の他に180~2000(各495円)まで8種類の番手があります。今回はこの3000を多用しています
▲ GSIクレオスのMr.ラプロス #6000 #8000(440円)。プラスチックの仕上げなどに適した柔軟性のあるクロス。光沢感を増したい場合に重宝します。#2400、#4000のセットもあります
▲ タミヤ精密研磨フィルム #8000(605円)。3枚入りの研磨フィルム。裏面はプラスチックのような光沢で、#2000、#4000、#6000もラインナップされています
▲ GSIクレオスのMr.砥ぎ出しクロス #1000 #2000 #3000(660円)。3つの番手がセットになったポリエステル製の研磨布
各アイテムのこすり跡(ツヤの出方)をチェック!
▲ 黒いプラ製スプーンの表面で、こすり跡の出方を比較していきます。これはそのままの状態と、メラミンスポンジでこすったところ。テカリが抑えられ、素材の色がよく伝わるように見えます
▲ タミヤ布ヤスリ#2000とタミヤ布ヤスリ#3000、タミヤスポンジヤスリ3000での作業の比較。番手が低いほうがツヤが抑えられますが、表面の曇りがキズっぽく見えてきます
▲ Mr.ラプロス#2000と#4000の比較。こちらも同様で2400は研磨キズで素材の色が白っぽくなって見えます。4000になると粗さがないのが分かります
▲ Mr.ラプロス#6000と#8000の比較。この番手になるとキズ感のない曇りで、メラミンスポンジでこすったものに近くなります
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