HOME記事ガンダム1/144スケール歴代「RX-78-2 ガンダム」の進化を振り返る。プロポーションや造形面でも解釈が異なる豊富な“78”を見てみよう【ガンプラ45周年記念】

1/144スケール歴代「RX-78-2 ガンダム」の進化を振り返る。プロポーションや造形面でも解釈が異なる豊富な“78”を見てみよう【ガンプラ45周年記念】

2025.06.14

RX-78-2 ガンダム ガンプラ45周年の進化 月刊ホビージャパン2025年7月号(5月23日発売)

ガンプラスタンダードモデルの確立

1/144スケールの進化

 1/144スケールはガンプラのスタンダードサイズだけに、 “78”のラインナップは豊富であり、ゆえにその進化もまた多岐にわたる。特に周年においては、その時代における最新技術や新たなるアプローチで“78”をガンプラ化。可動のみならず、プロポーションや造形面でも解釈が異なる“78”が誕生している。また、30周年には実機考証を取り入れ、1/144で劇中設定の集約をコンセプトとしたRGが登場。RGを含めて実物大立像をモチーフとしたモデルも少なくない。さらに2021年には組み立てやすさを追求した入門モデルENTRY GRADEがデビューするなど、1/144だけでも多彩な“78”がラインナップされている。

構成・文/桑木貴章

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●1/144、約13cm●プラキット


1980年 すべてのガンプラの原点

1/144 ガンダム


●330円、1980年7月発売

▲ガンプラの原点。白一色成型、いわゆるモナカと呼ばれる空洞キットだが、スケールモデルとして世に放たれた


>> ガンダム20周年 >>

1999年 20周年の原点回帰

FG RX-78-2 ガンダム

●330円、1999年7月発売

▲ ガンプラ20周年時の技術で1/144 ガンダムをリファインした単色成型キット。FG(ファーストグレード)の名が冠されている

>> リバイバル  >>

2024年 原点を最新技術で

ベストメカコレクション RX-78-2 ガンダム(REVIVAL Ver.)

●1320円、2024年10月発売

▲ 最新ガンプラ技術で開発された1/144 ガンダム。イロプラによる緻密な色再現や成型技術など、その進化を体感できる

>> ガンプラ10周年モデル次世代フォーマットの模索  >>

1990年 10周年の集大成

HG RX-78 ガンダム

●1100円、1990年3月発売※絶版

HG[ハイグレード]

 HGはガンプラ10周年における集大成として開発された。HGは通常のガンプラよりハイグレード(上級)モデルがコンセプトとなった。スナップフィットのほか、インサート成型によるイロプラを実現。さらに可動部にMSジョイントⅡ、コア・ブロック・システムを実現するなど、のちのRGにも通じる仕様も採用されている。また、大河原邦男氏がデザインを描き下ろしている。


>> コンセプトモデル  >>

2001年 フォーマットの確立

HGUC RX-78-2 ガンダム

●1100円、2001年5月発売

HGUC[ハイグレードユニバーサルセンチュリー]

 10周年に誕生したHGは、のちのガンプラにブランドネームが引き継がれ、イロプラ、スナップフィット、ポリキャップ可動などがフォーマット化されていく。このコンセプトで改めて宇宙世紀のMSをガンプラ化すべく誕生したのがHGUCである。初期HGUCでは“78”を含めてカトキハジメ氏がデザインワークスを担当。ラストシューティングを意識した肩可動、腰の回転や左右可動など、劇中ポーズの再現度を高める設計が意識されている。


>> ガンダム30周年モデル  >>

2009年 実物大立像モチーフ

HG RX-78-2 ガンダム Ver.G30th

●1320円、2009年7月発売●期間限定販売

▲ ガンダム30周年記念モデルとして開発されたHG。ディテールやプロポーションは実物大立像がモチーフとなっている
▲ Ver.G30thは期間限定モデルだったが、キット自体はガンプラスターターセットVol.2に使用されている

>> ガンダム35周年 リバイブ  >>

2015年 新生HGUC

HGUC RX-78-2 ガンダム

●1320円、2015年7月発売

▲ ガンプラ35周年にはリバイブ版として完全新規造形でモデルチェンジ。劇中ポーズ再現度を上げるべく、二重関節などが採用された

>> ガンダム40周年モデル 工業デザインの追求  >>

2019年 プロダクトデザインアレンジ

HG ガンダムG40 (Industrial Design Ver.)

●3300円、2019年12月発売

▲ 工業製品と同様のデザインアプローチで設計されたガンダム。人体可動が意識されている

>> HGの再検証  >>

2020年 HG可動性能の追求

HG RX-78-2 ガンダム [BEYOND GLOBAL]

●2200円、2020年6月発売

▲ ファーストガンダムを再検証しつつ、HG技術を集約。ポリキャップレスで高い可動域を実現

>> 機動戦士ガンダム THE ORIGIN版  >>

2020年 オリジン版ガンダム

HG RX-78-02 ガンダム(GUNDAM THE ORIGIN版)

●2750円、2020年3月発売

▲ 安彦良和氏のコミックを原作としたアニメ『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』版を立体化


>> GUNDAM FACTORY YOKOHAMA  >>

2020年 横浜“動くガンダム”の立体化

1/144 RX-78F00 ガンダム

●1650円、2020年12月発売

▲ 横浜の“動くガンダム”をモチーフとしたキット。ドック付きのバージョンもリリースされた


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>> ガンプラ30周年モデル 1/144のリアリティを追求  >>

2010年 実機考証のガンプラ

RG RX-78-2 ガンダム

●2750円、2010年7月発売

RG[リアルグレード]

 ガンプラ30周年において、本物を追求する新ブランドとして誕生したRG。実物大立像をモチーフに細かな装甲分割を再現。インサート成型によるアドヴァンスドMSジョイントの内部フレームなど、当時の最新技術が盛り込まれた。さらに2024年にはRG“78”としてVer.2.0へ進化。内部フレームはセミモノコック構造風となっただけでなく、フォルムに至るまで立像とは異なるアプローチで“78”を表現している。


>> バージョンアップ  >>

2024年 セミモノコック構造イメージ

RG RX-78-2 ガンダム Ver.2.0

●3850円、2024年8月発売

▲ ガンプラ30周年に誕生したRGは約14年の時を経て、Ver.2.0へアップグレード。内部構造も設定をイメージし、セミモノコック構造を表現

>> 簡単組み立ての追求  >>

2021年 入門モデルにして至高

ENTRY GRADE RX-78-2 ガンダム

●770円、2021年5月発売

>> EXPO2025  >>

2025年 最新78ガンプラ

EXPO2025 ENTRY GRADE RX-78F00/E ガンダム

●1320円、2025年4月発売

▲入門モデルENTRY GRADEながら、可動や色分けはハイエンド。RX-78F00/E ガンダムは別売りのオプションパーツセットを組み合わせることでグラスフェザー装備を再現できる

ENTRY GRADE[エントリーグレード]

 “次世代のファーストガンプラ”をコンセプトとしたENTRY GRADEの第1弾としても“78”をラインナップ。関節構造は「HGAC リーオー」のFine Build(簡単組み立て)の系譜にあり、ポリキャップレスでパーツ数が抑えられている。また、カメラアイに至るまで色分けされているだけでなく、目下の黒フチを影で表現。ヘルメット部の1パーツ化など、成型技術の進化が随所に確認できる。



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