HOME記事キャラクターモデルハセガワ「1/72 グラージ」を清水圭が筆塗り! 1層目に金属色を使った重厚感あふれるHow toは必見!!【筆塗りTribe】

ハセガワ「1/72 グラージ」を清水圭が筆塗り! 1層目に金属色を使った重厚感あふれるHow toは必見!!【筆塗りTribe】

2025.06.20

筆塗りTribe/グラージ【ハセガワ 1/72】●清水圭 月刊ホビージャパン2025年7月号(5月23日発売)

清水圭製作「グラージ」

大型モデルを筆塗りで思いっきり楽しもう!

グレー部分の塗装に注目! 一層目のシルバーが活きた重厚感

 話題のキットを筆塗りで思いっきり楽しもうという本連載「筆塗りトライブ」。今回は、ハセガワから発売された新キット「1/72 グラージ」の作例をご紹介します。作例を担当するのは、今もっとも読者から人気を集めている筆塗りモデラーのひとり・清水圭。今回はぜひ、グレー部分の塗装に注目してください。水性ホビーカラーの「スーパーファインシルバー」を先に塗り、シルバーを透かしながらグレーを上塗りしていくことで、非常に重厚感ある雰囲気に仕上げています。今回は各カラーの基本的な塗り方も丁寧にお届けします。

(構成・文/フミテシ)

清水圭製作「グラージ」左面
清水圭

今回のパイセン

清水圭/筆塗りトライブ連載の立役者! 水性ホビーカラーを駆使した数々の筆塗りテクニックは、多くの読者から好評を博している。


使用する主な塗料

グレー部

スーパーファイン
シルバー

スーパーファインシルバー
▲水性ホビーカラーでラインナップされているシルバーの中でも、もっとも輝度が高い

ディアクティブ
ホワイト

ディアクティブホワイト
▲水性ガンダムSEEDカラーにラインナップされている、ライトグレーに近い白

レッド部


あずき色

あずき色
▲紫寄りの赤茶。鮮やかではない暗い色味が特徴


ジャスティスピンク

ジャスティスピンク
▲水性ガンダムSEEDカラーにラインナップ。あずき色の上から塗ってタッチを加えていく

ブラック部


メタルブラック

メタルブラック
▲粒子感のある金属塗料。メタリック塗料を1色目に塗り、より重たい雰囲気に仕上げる


ミカエリスパープル

ミカエリスパープル
▲水星の魔女カラーにラインナップされている暗めの紫

スミ入れ&ウォッシング

タミヤスミ入れ塗料
ダークブラウン

タミヤスミ入れ塗料 ダークブラウン
▲すべての筆塗りを終えたあとに、このダークブラウンを表面に薄く塗り、余分な塗料はエナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取る(この技法をウォッシングと呼ぶ)

レッド部の塗装 1色目

メカサフ ヘヴィからスタート

清水圭製作「グラージ」メカサフヘヴィ下地
▲下地はガイアノーツの「メカサフ ヘヴィ」をエアブラシで吹きつけた

うすめ液で塗料を希釈

清水圭製作「グラージ」うすめ液で塗料を希釈
▲あずき色をペーパーパレットに取り出し、水性ホビーカラー うすめ液で、写真のように伸ばすようにして希釈。希釈していない箇所を残しておくことで、パレット上で濃度調節が可能。塗料をいっぺんに均一な濃度にしないのがコツ

この薄さがポイント!

清水圭製作「グラージ」この薄さがポイント!
▲下地のグレーを透かして陰影を出したいので、ひと塗り目は表面が若干染まる程度の薄さで。このくらい薄い塗料でまずは赤い箇所をすべて塗ってしまう

若干染まる程度

清水圭製作「グラージ」若干染まる程度
▲サーフェイサーのグレーは上塗りの定着を助けるためだけでなく、塗り残しがあってもごまかせたり、上に重ねる色が透けた時にも良い表情が出るように塗装している。そのため、これだけ薄い状態をキープしながら筆塗りしていく

乾燥したら再度塗り重ね

清水圭製作「グラージ」乾燥したら再度塗り重ね
▲塗料が完全に乾燥したら、再度塗り重ねる。ここでも一気に発色させようとして、濃いめの塗料で塗らないように気をつけよう

3回塗りで完成

清水圭製作「グラージ」3回塗りで完成
▲3回塗り重ねた状態。この上からさらにジャスティスピンクを塗るので、下地のグレーがこの写真くらい透けている状態で終了しよう。下地のグレーを完全に隠蔽しないように

レッド部の塗装 2色目

より薄く希釈する

清水圭製作「グラージ」より薄く希釈する
▲ジャスティスピンクの塗装へ。彩度の低いピンクで、あずき色との相性も良いが、濃い塗料で塗ってしまうと一気にピンクになってしまう。このようにパレットの白が透けるくらいに薄めたもので塗っていくようにしよう

少量の塗料で少しずつタッチを加える

清水圭製作「グラージ」少量の塗料で少しずつタッチを加える
▲筆先に塗料を含ませたら、いったん布の上に軽く筆先を置き、余分な塗料を排出させる。筆に含ませた塗料を少なめに調整してから模型に触れることで、明るいカラーのタッチ調整がやりやすくなる

1ヵ所にとどまらない

清水圭製作「グラージ」1ヵ所にとどまらない
▲2色目を塗る時も、1ヵ所にとどまって塗り込むのではなく、各所を順繰り周回するようにして塗っていく。そうすることで最初に塗った部分は乾いていき、塗り重ねの工程が時短になる

レッド部の塗装完成

清水圭製作「グラージ」レッド部の塗装完成
▲赤いパーツに注目。サーフェイサーのグレーをしっかりと透かして残していることで、たった2色塗っただけなのにここまで表情がつく。これが“清水式筆塗り”と呼ばれている塗り方だ

次ページ──グレー&ブラック塗装

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