各部丁寧な工作で巨大兵器感のある仕上がりに
ハセガワ「マクロス」プラキットシリーズでリガードがリリースされたのが2022年2月。そのときから“次は!”と期待していた方も多いであろう、ゼントラーディ軍ワンマン戦術ポッド「グラージ」がついに1/72スケールでプラキット化。圧倒的なボリュームと組み立てやすさ、色分けを現在の技術で再現したキットはまさに待った甲斐のある完成度だ。渡辺圭介によるキットレビュー作例は、合わせ目処理や細部のディテールアップなど素性を活かしつつ精度を高める工作を行い、グラデーションや汚し塗装で巨大兵器であることを感じさせる仕上がりにしている。
グラージ
●発売元/ハセガワ●6380円、発売中●1/72、約23.2cm●プラキット
※作例は製品版になる前のテストショットを使用して製作しています。
▲全高20cmを超えるボディは独特なフォルムをイメージ通りに再現。前傾姿勢で腕に大きな武装を持つがしっかりと自立する
▲ボディはコックピットを組み込んでから合わせ目を処理。ハッチも組み込んでいるので、合わせ目処理時に傷付けたくない箇所はマスキングして保護しておくとよい
▲アンテナは先端をヤスリで削って先細りになるようにしている。元々繊細なパーツなので、折らないように注意しながらヤスるとよいだろう
▲小口径レーザー対人機銃はドリルで彫り込んで銃口を開口
▲脚部のクリアーパーツは、小さな丸穴がなど間隔に並んだパーツを裏から貼り、さらにメッキシールを貼ることで光を複雑に反射するようにしている
▲カメラや各部センサーにはクリアーパーツを採用。ハセガワキットらしくパネルラインなど、繊細なモールドが際立つ
▲コックピットハッチが開閉。開いた状態を再現するシリンダーパーツが付属。コックピット内はシートや内壁も塗装し、軽めにスミ入れ汚しを加えている
▲コックピットハッチのシリンダーは繊細なパーツなので、いったんランナーごと切り取ってからゲートカットなどの処理を行ったほうが破損のリスクを軽減できる
▲正面やハッチ上部の計器盤も再現。メーター類は付属の水転写デカールで再現される
▲足首関節の合わせ目はほぼ見えなくなるので、露出する部分のみ処理。内部カバーをロックするためのフックをカットしてプラ板で埋めた
▲メーターのデカールは余白をカットしてから貼り付けた
▲軸周りを先に塗装して、マスキングしてから外装の合わせ目を処理している
▲背面エンジンポッドのノズルや腰周りのメカニカルな造形も見どころだ
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