『ウルトラセブン』森次晃嗣氏、『仮面ライダー響鬼』松田賢二氏、『秘密戦隊ゴレンジャー』宮内洋氏登場! 「特撮アーカイブ」トークショーレポート【スーパーフェスティバル91】
2025.05.13前ページ:『ウルトラセブン』森次晃嗣氏のトークショーレポート!
『仮面ライダー響鬼』ザンキ役 松田賢二氏トークショー
続いて登壇したのは、20周年を迎えた『仮面ライダー響鬼』でザンキ/仮面ライダー斬鬼役を演じた松田賢二氏だ。松田氏といえばザンキ役以外にも『仮面ライダーキバ』次狼役、 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』蛾眉雷蔵の声など特撮ファンにはお馴染みの俳優だが、今回は『響鬼』の話を中心にトークが繰り広げられた。
松田氏が俳優を目指したきっかけは高校時代の恋。「惚れた女の子がたまたま演劇部で、その子と付き合うために演劇部に入ったら演劇が好きになりました。それで東京に出てきて、俳優座というところで演技を学びました。段々映像にも憧れが出てきて、ヤクザもののVシネとかいろいろやってる中で、仮面ライダーのオーディションに呼んでいただいた」。当時松田氏は33歳だった。「ライダーは無理だろうけど、悪役ならと思って受けました。髙寺プロデューサーと1時間ほど話したら興味を持ってくださって、元々予定にはなかったザンキという役を作りますと言っていただいたんです」。
ここで「特撮アーカイブ」恒例、鈴村展弘監督がゲストとして登壇。普段からよく一緒に飲みに行っているというふたり。鈴村監督は『響鬼』ではザンキの最期が描かれる四十四之巻、四十五之巻を監督していた。台本ではザンキは全裸になることはなかったと言うが、「だって鬼は変身すると服が破れるじゃないですか。で、死んでるという表現をするために顔を水につけたんです。生きてたら呼吸でブクブクしますから、息を止めてもらって」と監督が当時を振り返る。
ちなみに『HE-LOW THE SECOND』でのオマージュシーンは松田氏本人の発案だったそう。「撮り方も元のシーンに合わせてやったよね」とスーパーバイザーとして参加していた監督も松田氏のこだわりを語った。
ザンキとしての役作りについて聞かれると松田氏は「僕役作りとかよくわかんないんですよね(笑)。なんとなくイメージでやってました。あとは仮面ライダーでいちばん重要なことって、難しいこと考えるよりかっこよくいいることかなって。かっこいい背中、かっこいい立ち方は考えてました」。現場での松田氏の振る舞いについて監督は「こう見えてけっこう明るいんですよ。渋くて無口そうな雰囲気だけど、共演者と絡んだりスタッフと話したりしてる明るい人です」と答える。
そしてザンキから集まった観客に一言を振られた松田氏は「自分流で行け!」と弟子にかけた言葉を披露し、会場を沸かせた。
「ザンキ魂、次狼魂などを胸にこれからも頑張っていきますので応援してください。みなさんの人生の1ページにずっと残っていることを願います。ザンキさんを忘れないでいただけたらと思いますありがとうございました!」と最後に松田氏から語られ、トークショーは大盛況に終わった。