EASTE RN FRONT 1944
ミニアートから積極的にバリエーション展開されているドイツの8輪重装甲偵察車 Sd Kfz 234から、青木周太郎が1944年12月から生産された長砲身の7.5cm PaK40搭載のSd Kfz 234/4を製作。さらに今回はヴィルベルヴィントとM4A3シャーマンも製作し、東部戦線をモチーフとしたディオラマとして仕上げた。
今回の作例は、ミニアートのSd Kf2 :234/4を製作し、ディオラマとしてまとめました、。キットはさすがに後続に発売された製品だけに情報量が素晴らしく、エンジンの再現度は、エンジングリルで見えなくなってしまうのがもったいないくらいの仕上りとなるので、見せ場を考えながら製作するのも面白いかもしれません。説明書も、無線機器やエンジン部分のバイピングの配線やコード類も丁寧に指示されているので、メカ音痴の作者としては助かります。製作には時間はかかりますが、その分なかなか楽しめるキットです。
■製作
内部再現のあるキットは、説明書の順準を追っての製作となるのでなかなか難儀な面がありますが、オープントップの車両なので、手を抜かずがんばって製作します。それでも結局、フィギュアを配置したら、見えなくなってしまい、見せ場としてもう少し考えたほうが良かったかと反省!
エンジン部分だけでも製作は10工程以上もあり、なかなかシビアな製作となりますが、リアルな仕上がりには、本当に感激します。また、今回せっかちな作者を困惑させたのは足周りの製作でした。例えば車体のトランスミッションの部分。箱組みに組み合わせできるように設計されているのですが、プラ材の柔軟性もあるのかなかなかピタッと決まらず、数回組み直すことになり、少々手間取りました。
車外装備品(OVM)は、キットのパーツでも充分だったのですが、スコップ、消火器、クランプなど、パッションモデルの手持ちの3Dパーツを使用してあります。
塗装はいつものタミヤアクリルを使用。デザートイエロー、フラットホワイト、フラットイエローの混色でベース塗装して、迷彩は、筆で大まかな輪郭を描いた上で、エアブラシの細吹きで仕上げてあります。
■ディオラマ
ゲストとしてタミヤのキットをベースにⅣ号対空戦車、ヴィルベルヴィントとシャーマンM4A3(76)W VVSSを製作しました。
ヴィルベルヴィントは、砲塔部分を薄く削り込んだり、茂木屋の新製品3Dパーツ、20mm銃身、砲弾ラック、砲弾ケースを使用し、OVMのクランプなどはパッションモデルのものを使用しています。履帯は、タミヤのフンメルのものを調整して流用しました。シャーマンは、イスラエル仕様のシャーマンにイタレリのキットから車体上部を流用。サスペンションは可動にしたくて、アスカモデルのキットより流用しました。その他、エンジンをロイヤルモデル、履帯はフリウルモデルの金属履帯を使用して、レンドリース車体として製作しました。フィギュアは、主にドラゴン、アノラックのフィギュアを使用し、下半身はエポパテで製作してそれらしく仕上げてあります。畳んだ担架は、ドラゴンのキットを参考にプラ板と鉛版で製作しました。
ディオラマは今回は比較的シンプルなベースです、看板はアスナロウモデルの印刷済みの木製のキット、「ドイツサインセット東部戦線(1)」を使用しました。
ミニアート 1/35スケール プラスチックキット Sd Kfz 234/4 使用
東部戦線 1944
ディオラマ製作・文/青木周太郎
Sd Kfz 234/4 7.5cm重装甲車 インテリアキット
●発売元/ミニアート、販売元/GSIクレオス●13750円、発売中●1/35、約19.5cm●プラキット
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本誌で長年活躍するベテランAFVモデラー。