畠中祐(土門竜介役)× 上村祐翔(揚羽 武役)が語る! 『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第三章 群青のアステロイド』対談インタビュー完全版!!
2025.04.08『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第三章 群青のアステロイド』上映記念
土門竜介役
畠中祐
×
揚羽 武役
上村祐翔
対談インタビュー
いよいよ第三章「群青のアステロイド」が封切となる『ヤマトよ永遠に REBEL3199』。ここでは4月11日(金)からの上映に先駆け、土門竜介役の畠中祐さんと揚羽 武役の上村祐翔さんに対談インタビューを実施。本作での土門と揚羽の関係性やアフレコ時の出来事などについてうかがった。
聞き手/河合宏之

畠中祐(はたなか・たすく)
賢プロダクション所属。主な出演作は『遊☆戯☆王ZEXAL』(九十九遊馬)、『ウルトラマンZ』(ウルトラマンゼットの声)、『SK∞ エスケーエイト』(喜屋武暦)など。

上村祐翔(うえむら・ゆうと)
劇団ひまわり所属。主な出演作は『文豪ストレイドッグス』(中島敦)、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ヒロ)、『境界戦機』(鉄塚ガシン)など。
土門竜介
ヤマト戦術科所属。平常心を失った古代進に代わり戦術長を担う。揚羽とはかつて“親友”と呼べるほどの絆があったが…
揚羽 武
▲ヤマト戦術科所属。航空隊員。天才的な飛行スキルをもつ。現在の土門との関係は険悪
壮絶な戦いのなかで
変化するふたりの運命
──まず上村さんは「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに初出演となりますが、どのような意識で臨まれましたか?
上村 主題歌には馴染みがありましたが、まさか自分が「宇宙戦艦ヤマト」に関われるとは思ってもいませんでした。『ヤマト』のキャラクターに声を吹き込むことについては「恐れ多い」と思いつつ、託されたからには思い切りぶつかっていこうと。新しい世代に求められていることを意識して、挑戦するつもりで臨みました。
──おふたりが演じられる土門竜介、揚羽 武というキャラクターについて、あらためてお聞かせください。
畠中 土門は自分の思いに邁進してしまうあまり、周囲が見えなくなるタイプ。でも一度信じたら、その気持ちを貫く素直さがありますね。『3199』では、その素直さが揺らいでいて、ストレスにさらされている状態です。演じているこちらとしても、「もっと深呼吸すればいいのに」と思いつつ、そのまま突き進むのが土門らしいですね。
──『3199』では、不甲斐ない古代 進に対しての憤りを感じているシーンが多いですね。
畠中 古代と土門の繋がりは、前シリーズから非常に大切なものでした。だからこそ、「艦長として、ちゃんと責任を取って欲しい」という気持ちが強く表れているのではないかと思うんです。
──古代の気持ちに対して、理解できる部分は?
畠中 目の前でサーシャをさらわれてしまったわけですから、その気持ちは非常にわかります。でも、土門としてはイライラしますよね。これまで古代が僕らの道筋を示してくれていたわけですから。
──『2205』を通じて成長を遂げた土門ですが、今回は戦術長を拝命するなど、古代の代わりに活躍する部分が多いですね。
畠中 土門にとって古代は自分を救ってくれた人ではありますし、生き様を示してくれた人。だからこそ、土門としても無意識に古代をトレースしている部分はあると思うんです。「艦長だったらどうするだろう?」って、常に考えていると思います。
──『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』では、ヤマトと古代に複雑な思いを抱いていました。
畠中 ヤマトや古代へのわだかまりは、彼のなかでほぼ解消したと思います。だからこそ、誇りをもってもう一度ヤマトに乗ろうと決断したんでしょう。古代は『2205』の物語を通して、ずっと土門という男を見定めていたんじゃないかと思います。そういう意味で『2205』を経たうえでの成長が見られますが、逆に責任感で空回りしているんでしょうね。
──一方、上村さんにとって、揚羽 武はどんな人物ですか?
上村 揚羽は斜に構えているタイプという印象でしたが、過去にある事件の影響で本音をあまり出さない性格になってしまって…。それは第三章で紐解かれるので、本来の土門との関係も知っていただく機会になると思います。揚羽自身としても、土門との関係はギクシャクしていることは理解していますからね。歩み寄りたい気持ちはあるのでしょうが、素直になれない部分が邪魔をしてしまって。器用な子ではないので、かける言葉も煽るようになってしまって。そのもどかしさが、常に根底にあることを意識してアフレコに臨むようにしました。
──オリジナルシリーズの『宇宙戦艦ヤマトIII』にも揚羽 武が登場しますが、参考にした点はありますか?
上村 いえ、オーディションの資料にも原作の揚羽について書かれていましたが、必要以上に触れないつもりでいました。原作の揚羽を知ってしまうと影響を受けてしまうと思いますし、「きっと違う運命を辿るはず」と思って演じています。
畠中 たしかに原作の土門や揚羽は素晴らしい先輩方が演じられていたので、「影響されてしまう」と思い、僕もあえて見なかったという意識が強いです。やっぱりフレッシュな気持ちで演じたい、という気持ちが強かったので。
──土門と揚羽が親友という点もポイントになると思いますが、おふたりで話し合ったことはありますか?
畠中 いえ、特に打ち合わせはしていません。段取りを決めても楽しくありませんし、現場で起こったこと、感じたことが演技に反映できるのが理想だと思います。その場で感じたものを積み上げていくのが、フィルムとしても新鮮ですしね。
上村 祐くんとは知り合って10年以上ですからね。「こういうパスをしたら、こう返してくれる」という、漠然とした信頼があります。祐くんとなら心配せずとも大丈夫、という意識で取り組んでいました。
──なるほど。役柄の上だけではなく、実際のおふたりの実際の関係も大きかったんですね。
畠中 まぁ、あそこまでギスギスしていませんけど(笑)。
上村 逆に新鮮です(笑)。こうしてぶつかり合う関係の役は、今までなかったので。
──アフレコは畠中さんと上村さんは一緒に収録されたのでしょうか?
畠中 最初は別々でしたが、本当に重要なシーンを一緒に収録できたのはよかったです。
上村 ある意味、アフレコ現場でもやっと繋がることができたのかなと思います。第二章までは、ほぼ関わりはなかったですからね。
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© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会