HOME記事特撮声優・関智一がピープロ特撮への愛を語る!「ピープロ特撮研究極本」発売記念インタビュー

声優・関智一がピープロ特撮への愛を語る!「ピープロ特撮研究極本」発売記念インタビュー

2025.03.26

【前のページ】関智一が語る偏愛ピープロキャラクター

●ピープロ作品から感じたアンダーグラウンドな匂い

 僕は1972年生まれなので、ピープロ作品をリアルタイムで観た記憶がないんですが、70年代は平日夕方に特撮やアニメの再放送がたくさんあったので、そちらの印象が強いんです。小学校に入ったころのタイミングで、『電人ザボーガー』や『鉄人タイガーセブン』をやっていて、それが強烈な印象として残っています。僕たちの世代はだいたい同じだと思いますが、最初はケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」にいろんなヒーローや怪獣怪人が載っているのを知り、こんなのがあるんだ~と写真を眺めつつ、再放送があるたびに視聴体験が増えていくって感じでした。『ザボーガー』はUHF局の放送だったので、テレビのチャンネル(NHKと民放)の下にあるダイヤルを調整して、チューニングしないと観られない。なんか、怪しい電波を傍受しているかのような感覚でした(笑)。子どもですから、東映とか円谷とか東宝とか、製作会社の区別はついていなかったんです。それでもピープロのヒーローは、他の作品とはなんか違うなあって、肌で感じていましたね。オンエア当時は仮面ライダーやウルトラマンとも肩を並べるメジャーな存在だったはずなのに、どことなくアンダーグラウンドの匂いがあるというか(笑)。

●画面から情熱を受け取れる作品たち

 再放送とか、もっと後になるとビデオであったり、LD、DVDだったりで視聴して、ピープロ作品の面白さにどっぷりハマりましたから、好きな作品を挙げろと言われても、みんな好き! としか答えられません。そんな中でも、幼少時に大好きで観ていた『電人ザボーガー』は特に気になってしまいますね。ヘルメットのマイクに命令すると、思いどおりに動いてくれるロボットという設定がいいですし、操縦者である大門豊の人物像がとってもカッコいい。『仮面ライダーV3』のライダーマン/結城丈二を演じた山口暁さんの、マジメなたたずまいだったり、ブルース・リーを意識した空手アクションの激しさだったり……。第1話で海外から帰ってきた大門が、エンディングテーマ「おれの兄弟電人ザボーガー」をバックに、数人の悪党を相手に立ち回るシーンなんて最高ですね。成長してから改めて観ると、ややこなれていないというか、ちょっと予算的に厳しいのかな……と思わせる場面があったりするのですが、そんな逆境をはねかえして、いいものにしようという情熱が、画面から受け取れるんですよ。大規模なミニチュアセットを作るんじゃなくて、超リアルなマットアートを多用したり、光学合成ではなく「アニメ」で光線や火炎を表現したりするでしょう。いまでいうCGの発想ですよね。多額の予算を使わず、頭をひねりながら、通常では再現不可能な映像を実現してしまう。後に本などで知識を得る前から、テレビの前でこの熱気はじゅうぶんに伝わっていました。

●特撮ファンへメッセージ!

 50年以上も昔の作品なので、今の洗練された造型のヒーローを見慣れている特撮ファンの方たちがピープロヒーローに初めて接すると、ともすれば「B級」のような感覚を持たれるかもしれません。でも、そんな風に油断していると、あまりにも内容が濃すぎて深いので、ビックリするんじゃないかと思います。ライオン丸やタイガーセブンといった生物感のあるヒーローの魅力や、王道とは違う……王道から外れてふつうは流れていかない方向へどんどん流れていく、予測不可能なストーリーの妙味を楽しんでほしいです。

●今よみがえるピープロヒーロー愛!

 「ピープロ特撮研究極本」でピープロの歴史と作品世界を味わって、「ピープロ発掘写真集」で快傑ライオン丸、風雲ライオン丸、鉄人タイガーセブン、電人ザボーガーのとんでもなくきれいなキャラクター写真の数々を味わっていただきたいです。敵キャラクターなんて、表面に塗っているラテックス(合成ゴム)の質感まで手に取るようにわかるクオリティ。かつてない「精密」で「大判」な写真の醍醐味を堪能してください。
 今後、ピープロ作品についての「夢」を語りますと、いつかはあらゆるピープロキャラクターが共演し、大活躍するヒーローアクションショーが観たいなって思います。風雲ライオン丸がピンチを迎えたとき、快傑ライオン丸がかけつけて、共に力を合わせて敵忍者に挑んでいく、なんてシチュエーションだけでも感激しますよね。快傑ライオン丸と風雲ライオン丸、タイガージョー、ブラックジャガー、タイガーセブン、ザボーガーが共演するショーとか、観たくありませんか? 今後もピープロキャラクターが人々に愛され、復活を待望する声が上がるなら、アクションショーも実現できるんじゃないかと思います。みなさんもっともっとピープロヒーローを観て、そして「ピープロ特撮研究極本」を読んで、盛り上がりましょう!

取材・文/秋田英夫

関智一(せき・ともかず)

1972年東京都生まれ。代表作に『機動武闘伝Gガンダム』ドモン・カッシュ、『機動戦士ガンダムSEED』イザーク・ジュール、『PSYCHO-PASS』狡噛慎也、『ドラえもん』骨川スネ夫、『鬼滅の刃』不死川実弥など。特撮ファンとしても知られ、ピープロ作品のスチールデータ化クラウドファンディングにも個人的に参加した。


「ピープロ特撮研究極本」「ピープロ発掘写真集」それぞれ発売中!

購入はこちら

購入はこちら

©ピープロダクション

1 2
この記事が気に入ったらシェアしてください!
PAGE TOP
メニュー