シャープ化、スジ彫り、肉抜き埋め! 基本のディテールアップ工作を実際の工程を交えて解説
2025.03.01
はじめはここから! ディテールアップ工作のイロハ 月刊ホビージャパン2025年4月号(2月25日発売)
はじめはここから! ディテールアップ工作のイロハ
一口に「ディテールアップ」と言っても、具体的なやり方は本当にさまざま。まずはガンプラに限らず、広くキャラクターモデルに使える汎用的な基本のディテールアップ工作を紹介。まずはここから始めてみよう。特に「尖っているべき箇所のシャープ化」はディテールアップ工作の最初の一歩と言っていいところ。こちらは実際の工程も交えて解説していくぞ。
解説/けんたろう
削り込みによるシャープ化
フラッグを切って薄く削り込む
▲削り込みでのシャープ化について、HG ブラックナイトスコードシヴァを使って解説。もっとも基本的なのは頭部のツノ(今回は耳当てだが)のシャープ化。安全のためフラッグが付いていることが大半なので、まずこれをニッパーで切り落とす。本当に最初はこれだけでもOK
▲シャープさとは薄さや細さ。この耳当ても厚みを削ってシャープに見せていく。今回は面が広めなのでナイフである程度削ぎ、金属ヤスリで平滑にする。パーツ全面を薄くする必要はなく、端に向かって薄くなっていく様にすればよい
▲この耳当ての厚みは「上」と「後ろ」がある。ふたつの辺をそれぞれ薄く削るとどの角度から見ても薄いパーツに見えるようになる。ツノを削り込むときも考え方は同じ
ニッパー+ヤスリの合わせ技で鋭利に整える
▲このソードのように、剣やツメなどの武器もシャープ化の効果が大きいポイント。このパーツはかなり薄く成型されているので先端を鋭利にするだけでもよさそうだ
▲直線を出すため、まずニッパーで先端を鋭角に切り込む。先端が尖るように、左右でバランスが変わらないように注意
▲切った部分をヤスリで整えてより尖らせる。ニッパーで少し切ったぶん先端がやや厚くなっているので薄く整えよう。これで武器としての存在感が大きく増した
▲盾のクローもシャープ化してみる。先端をニッパーで鋭利に切ってからヤスリで整えるのは同じ。さらに裏表からエッジを山型に削って刃入れをする。エッジに対して直角にヤスリを当てるのが重要。牙状のところも丁寧に根気よく削ろう
羽状パーツも薄く
▲バックパックの小羽パーツも薄く削り込む。やはりパーツ全面を薄くするのではなく、端に向かって薄くなっていくように削ればよい
▲クローのシャープ化と同じく、エッジに対して直角に削っていく
▲削り込んだことでスジ彫りが浅くなってしまったので、彫り込み直して復活させる
▲完成。厚みが減って、視覚的にも翼らしいイメージになった
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