【ネタバレ有】『ウルトラマンアークTHE MOVIE』戸塚有輝×金田昇×辻本貴則座談会! 『ウルトラマンアークTHE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』をさらに楽しむためのポイントは?
2025.02.24戸塚有輝 飛世ユウマ●役
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金田 昇 石堂シュウ●役
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辻本貴則 『ウルトラマンアーク』●メイン監督
『ウルトラマンアークTHE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』大ヒット公開中! 飛世ユウマ役の戸塚有輝さん、石堂シュウ役の金田昇さん、辻本貴則監督による座談会を掲載!! 今回は現在公開中の劇場版『ウルトラマンアークTHE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』について、一部ネタバレ有りで見どころを語っていただいた。例年の劇場作品と比較しても特殊な構成となった本作のポイントとは? 強烈なインパクトを残したサスカルについてや、驚きの展開を迎えたシュウについても伺った。
――今回の劇場版『ウルトラマンアークTHE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』はテレビ本編の第21話と第22話の間の話となっていました。例年ウルトラマンの劇場作品は最終回後のお話であることが多いと思うのですが、今回の時系列はどういった意図で決められたのですか?
辻本●テレビ本編25話までを丁寧に描いたつもりなので、その後また新しい敵がやって来て「地球の危機だ!」みたいなことをやるのはちょっと違うというか、それをやってもテレビ本編を超えられないように思ったんです。なら後日談をやるよりは本編中の出来事としてやった方が、自分の気持ちも乗りやすいし作品としても良くなるんじゃないかと考えて決めました。
――劇場版の内容も各試練ごとに3話分のドラマを繋げたような、ウルトラマンの劇場作品としては珍しい形式でした。
辻本●時系列がだいたい決まって、じゃあ内容をどうするかという話をしていたときに岡本(有将)プロデューサーが「オムニバス形式の作品にするのはどうですか?」と提案してくださったんです。やっていいのならぜひやらせてほしいとその提案に乗っからせていただきました。
――劇場版の撮影は最終回の撮影後に行われたのでしょうか?
辻本●少し最終回の撮影とかぶりつつ、地続きで行いました。
――最終回と地続きでの撮影で気持ちの切り替えに苦労されたことなどはありましたか?
戸塚●特に気持ちの切り替えを意識することはなかったと思います。脚本がテレビシリーズとは少し違う特殊なものだったので、それに合わせていけば自然と切り替えはできました。むしろ僕はテレビシリーズの24・25話から劇場版と続いて、辻本監督と連続で半月くらい撮影ができるのが嬉しかったです。辻本監督との撮影が僕は楽しみで仕方がなかったので。
辻本●あら、急にそんなこと言っちゃって……!
戸塚●なので劇場版の撮影はご褒美みたいな感覚でした。竹中さんともお芝居ができるし、嬉しいことしかなかったです。
――今回の劇場版はやはりサスカル役の竹中直人さんの存在感が非常に大きいと思います。かなり竹中さん節が効いていましたが、アドリブも多かったのでしょうか?
辻本●僕もなんとなくのイメージで「いきなりアドリブいっぱいで来たらどうしよう」とも思ってたんですけど(笑)、竹中さんは基本こちらから求めない限りは台本にかなり忠実にやってくださる方でした。なので作品を観て竹中さんのアドリブが多いように感じたシーンは、僕が「ちょっと面白くやってください」「ちょっと派手にやってください」とお願いしたところです。ディレクションでお願いしたところでは一気に弾けていて、「これが竹中直人か……!」と僕も撮影しながら知りました。その何が出てくるかわからないお芝居をちゃんと受け止めた戸塚くんもすごいなと(笑)。
戸塚●僕がなにかをするまでもなく、竹中さんがやっていることをただ受け止めて反応するだけで面白くなるんです。なので僕はただ楽しんで反応しているだけでした。
辻本●サスカルとユウマの関係性と、竹中さんと戸塚くんの関係性がかなり近いんですよね(笑)。なのでサスカルに翻弄されるユウマという状況が上手くはまってたと思います。
――ちなみに金田さんは竹中さんとご一緒する機会はありましたか?
金田●一緒にお芝居ができるシーンはほとんどなかったのですが、ユウマとのシーンの撮影を見学しました。竹中さんの凄さを間近で感じさせてもらいました。
――今回新たに数体の怪獣が登場しますが、なかでもムーゴンの非常に動物的で自然な映像に驚きました。
辻本●僕が犬好きなのでムーゴンには思い入れたっぷりでした(笑)。テレビ本編で心残りだった犬の怪獣を出したいと決めたんです。ヒロシがSKIPの事務所に犬の写真をたくさん置いているので、そのエピソードも拾えるなと。怪獣のお芝居って近頃の着ぐるみでも口は動くけど、目は動かないんですよね。今回の話では目のお芝居がないと成立しないなと思ったので、合成で目のお芝居をたくさん入れました。スーツのお芝居とCGが混ざってるので得も言われぬ味が出て、着ぐるみだけでもCGだけでも出ない絶妙な映像に仕上がりました。
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――3つの試練で、それぞれヒロシの話、次にリンの話、そしてシュウの話になっているんですね。
辻本●そうです。SKIPメンバーそれぞれが活躍するエピソードがあって、それに翻弄されるユウマという構成でうまく4人の見せ場を作れたなと感じています。
――そしてそのシュウのエピソードで、シュウはギルアークになってしまいました。
金田●ギルアークってなんですか?
戸塚・辻本●記憶なくなっちゃってる!
©円谷プロ ©ウルトラマンアーク特別編製作委員会