【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第4回は「コスモタイガーII」! 地球防衛軍の主力戦闘機、その性能とは?
2025.02.22宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する新連載。第4回は第二章「赤日の出撃」でも古代進が搭乗した、地球防衛軍の主力戦闘機、1式空間戦闘攻撃機コスモタイガーII。コスモファルコンをはじめとした、これまでの艦載戦闘機からどこまで進化したのか? その性能に迫る。
解説/皆川ゆか
第4回:コスモタイガーII
● 諸元・性能
機種:空間戦闘攻撃機
名称:コスモタイガーII
全長:16.6m
全高:2.9m
全幅:8.8m
主機:複合輻流式コスモエンジン×2
乗員:1名
● 武装
30mmパルスレーザー機関砲×8門(翼内)
12.7mm機関銃×10丁(機首)
ミサイル(対艦・対空・対地ミサイルを作戦任務によって変更)×6(翼下・胴体左右)
高機動ユニット
2207年時の宇宙海軍艦艇に配備されている機体の高機動ユニットは、両翼下の2基から胴体部に1基とされている。外観の変更こそないが、改良され、1基で初期に量産されたコスモタイガーIIと同等の機動性をもたらす。
古代機
アスカ級補給母艦アスカに配備された機体は垂直尾翼を赤く塗り分けられている。ヤマトよりいったんアスカへ転出した古代二佐は、この機体でヤマトへ再合流する。
初期配備機
2202年から量産配備され、ガトランティス戦役終結後も各方面で運用されている。地上各軍に配備された機体に外観形状の差異はない。
空軍仕様
地上配備のコスモタイガーIIは大気圏内での運用のため、複合輻流式コスモエンジンと各部に調整が施されている。
コスモタイガーIIはガミラス戦争終結後、波動砲艦隊構想の一環として立案された、地球連邦防衛軍のCT計画(次期主力艦載戦術戦闘攻撃機計画)により制式採用された。CTは主力艦載戦術=Cosmo Tacti-calの頭文字だが、技術者やテストパイロットはこれに「Cosmo Tiger」を当てはめていたという。
CT計画は高機動性と多様性を重視した機体を求めた。いくつかの機体が競合試作され、そのうちのひとつとして知られるコスモタイガーIも例外ではなかった。だが、過激とさえ評される操縦特性と、兵装を可能なかぎり搭載すべく複葉式としたことで機体が大型化し、艦上機としての運用性能が疑問視された。
コスモタイガーIIは競合機と異なり、非常にバランスのとれた機体として完成している。
求められた機動性は高機動ユニットの標準装備で実現した。高機動ユニットは零式52型空間艦上戦闘機コスモゼロなどの従来機ではオプション装備とされていたものである。これによりコスモタイガーIIはガミラス戦争末期に制式採用されていた99式空間戦闘攻撃機コスモファルコンを格段に上回る格闘性能を有した。
多様性という点では柔軟な作戦行動を想定し、大型兵装を外装式として翼下のパイロンに装備する。
また、当初より派生型の展開でこの要請を満たすことも考慮された。計画された派生機には、複座仕様の攻撃特化型、雷撃型、電子戦機、探査機、対要塞攻撃機などがあったといわれる。これらは構想のみのものもあれば、設計データまで完了しているもの、実際に量産され、実戦投入されたものまでさまざまである。
派生機のなかでもっとも知られるものが雷撃型(コスモタイガーIIB)である。雷撃型は防護フィールド特性のチューニングが施され、対艦攻撃(魚雷+対艦ミサイル)/対地攻撃(対地ミサイル+コスモ爆弾)の異なる作戦に対応可能とされた。複座化された操縦席には操縦士と雷撃士が搭乗、機体背部に増設された動力銃塔は射撃手1名により操作される。単座型の機首にあった機関砲は操縦席が拡張されたため、4門ずつガンポッドに収納され機体下面に移設された。これに代え、機首には陽電子機関砲が新たに搭載されている。
ガトランティス戦役の土星沖海戦時には先行量産型の一部がアンドロメダ級前衛武装宇宙艦空母型アンタレス所属として実戦に初投入され、最終決戦時にはヤマトにも艦載された。
2202年に生産が開始されたコスモタイガーIIだったが、量産体制の確立が遅れたことで、波動砲艦隊構想の下、ガトランティス戦役初期に就役した艦艇にはコスモファルコンが搭載された。しかし、量産が軌道に乗った年明け以降、宇宙海軍の主力機として従来機から順次置き換えが進んでいった。また、大気圏内外で高い運用性能を持つことから、2207年時点では空軍をはじめとする地球防衛各軍でも運用されている。
ガミラス戦争時において大ガミラス帝国の航宙戦闘機に伍して渡り合うなど、地球の航宙機技術は高い水準にあった。コスモタイガーIIはこれを引き継ぎ、完成度の高い機体となっている。
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