『機動戦士Zガンダム』木星船団の旗艦ジュピトリスとシロッコがジュピトリスで開発した4機のMSをご紹介!
2025.02.21ジュピトリス
シロッコという天才が生み出した異形のモビルスーツたち
ジュピトリスとは、木星で採掘したヘリウム3を地球へ輸送する木星船団の旗艦である。地球~木星間の長距離航行に対応するため、全長2000mの船体内部には、居住のための重力ブロックや、宇宙海賊やジオン残党の襲撃からの自衛目的として、独自にモビルスーツを開発する工場ブロックを備えている。
ジュピトリス船団を指揮したのは、のちにグリプス戦役のキーマンとなるパプテマス・シロッコ。彼は、かつてのシャリア・ブルがそうだったように、「木星帰り」としてニュータイプの才能を開花させる。
シロッコは、グリプス戦役が勃発したU.C.0087年、地球圏へと帰還。ティターンズに所属するが、ジュピトリスのティターンズへの編入は原則承諾しなかった。シロッコはティターンズに所属しつつも、自らの設計によるオリジナルモビルスーツの開発に着手するなど、彼の野望を果たすために、ジュピトリスはなくてはならない拠点だったのである。
シロッコがジュピトリスで開発したとされる機体で、記録に残されているのは4機。ハンドメイドの機体のために、地球連邦軍やアナハイム・エレクトロニクス社の系譜とは大きく異なる設計思想を持つ。一方、シロッコの開発機体で共通しているのは、過剰ともいえる強大なスラスター推力を持つこと。これはシロッコが、木星の強大な重力を恐れたためと言われる。このスラスター推力によって、可変機ではなくとも突出した加速性能を発揮したという。
その他にガンダリウム合金の採用や、独自にバイオセンサーと似た準サイコミュ・システムを開発するなど、その技術力はアナハイム・エレクトロニクス社にも匹敵していたと考えられる。
そしてグリプス戦役後半に投入されたパラス・アテネ、ボリノーク・サマーン、ジ・Oは、それぞれ支援型、索敵型、近接型として3機1小隊としての運用が想定されていた。これはシロッコが蜂起した際に、最小単位の機体編成でティターンズを掌握するための構成と考えられている。
結果的にシロッコの野望が潰えたことによって、ジュピトリス製モビルスーツの系譜は途絶えることになる。だが、天才が生みだしたとはいえ、ハンドメイドの機体が優れた性能を発揮したという事実は、大きな衝撃を与えたのだった。
(解説/河合宏之)
ジュピトリスで開発されたモビルスーツ、モビルアーマーたち
●型式PMX
ジュピトリス開発機体には、パプテマスの頭文字であるPの文字が採用されている。地球連邦軍には属さない規格外の型式である。
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