まるでイラストから抜け出てきたかのよう。ペインター・MAマンが“3D2次元彩色”で「ガッツ 狂戦士の甲冑Ver.」を描き出す!!【筆塗りTribe】
2025.02.18筆塗りtribe/ガッツ 狂戦士の甲冑Ver.【マックスファクトリー】 月刊ホビージャパン2025年3月号(1月24日発売)
コラックス・ホワイトで無数の線を引くのだ!!
「ドラゴンころし」の塗装
「ぽく見える」を大事に、たくさん発生する矛盾を己の筆で手懐けていく!
──MAマンさんは今でこそ模型やフィギュアを塗装されていますが、そもそもはどのようなホビーが好きだったのでしょうか?
MAマン:当時フィギュアはクレーンゲームで集めたり買ったりするだけだったんですが、ある日秋葉原のレンタルショーケースにぽつんと置いてあったリペイントフィギュアを見つけたのがきっかけでした。こんな色のフィギュアあったっけ? って、調べたらリペイントだったんです。当時の2次元彩色フィギュアはだいぶマイナーな印象でしたが、あるにはあったんですよね。私は絵や字を筆で書く人間だったので、その作品を見てフィギュアにも塗りたくなって翌日くらいに道具を買いに行きました。せっかくだったらこの技法を極めて、広めたいと思って塗装を始めてまもなくYouTubeとX(当時Twitter)を始めました。正直表に出るのには抵抗があったので当時は仮面を被ったりサングラスをしたりで活動していて(笑)。今では仕事としてもやらせていただいているので完全に生活の一部。というか大半になりました(笑)。
──初めて塗った模型を教えてください。また立体物を塗る時に大切にしていることを教えてください。
MAマン:ミニ四駆です。マシンを漫画のイラストのように塗りました。立体物を塗る時に大切にしていることは、フィギュア塗装である、ということにとらわれないことですかね。私の塗装は絵を描いていた経験をダイレクトに活かした塗り方をすることが多いので、そうなると自然と表現の幅が広がりやすくなります。2次元彩色も、一定方向から完璧に絵に見える塗り方ではなく、360度どこから見ても絵っぽく見える塗り方を意識していて、この“ぽく”っていうのがこだわりです。ぐるぐる回しながら塗装しています。たくさん発生する矛盾を、いかに調和させるかを楽しんでますね。やっぱりフィギュアだから、手に取っていろんな角度から鑑賞したいですからね。なので私は、自分がやる2次元彩色は、3D2次元彩色と呼んでいます(笑)。
締切とかがなかったら、自分のなかで楽に表現できない塗りに挑戦していって、それが思ったように描けずに試行錯誤しながら追いかけている時が1番楽しいですね。でもその時は同時に自分にイライラしてますけど(笑)。でもそれが本当に楽しいんです。
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マックスファクトリー ノンスケール プラスチックキット“PLAMATEA”
ガッツ 狂戦士の甲冑Ver.
製作/MAマン
PLAMATEA ガッツ 狂戦士の甲冑Ver.
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●7500円、発売中●約18.5cm●プラキット
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Ⓒ三浦建太郎・スタジオ我画/白泉社