ラッカー系新塗料「Mr.カラーGGX(ダブルジーエックス)」を徹底検証!発売した4つの塗料それぞれの使い心地や性能をチェック【月刊工具】
2025.01.11
月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2025年2月号(12月24日発売)
気になる詳細を検証!
GGXと既存Mr.カラーの混色
▲ ラッカー系塗料のMr.カラー内であれば基本GGXカラーとの混色が可能で、通常通り混ぜることができます。ここでも光沢に仕上げたい場合は通常タイプ、半光沢やツヤ消しの場合はラピッドタイプのうすめ液を使用しましょう
▲ 特に明るい色は隠蔽力の高いホワイトの恩恵を受けることで発色しやすくなるので、塗布回数も少なく塗装できます
▲ ピンクはGGXホワイトが入っていることもあり、キレイな光沢に仕上がりました。ブラック+薄松葉色(半光沢)+ラピッドうすめ液では黒の光沢は薄れ、半光沢に仕上がりました
GGXうすめ液のMr.カラー希釈
▲ 金属色を希釈する場合はラピッドうすめ液を使用します。乾燥が早いほうが金属色のフレークの散らばりが抑えられてキレイな仕上がりになるようです
▲ ブラック下地にエアブラシで吹き付けるとすぐに金属の輝きを得ることができます。薄い塗膜でもムラになりづらくキレイに輝きます
▲ 金属色(ラピッドうすめ液)はフラットに、クリアーカラー(通常うすめ液)はツヤっと仕上げることができました。金属色や表面の光沢感に合わせて通常とラピッドの使い分けをする必要がありますが、Mr.カラーも同等、またはそれ以上に仕上げることができます
ココだけ注意!
GGXを既存うすめ液で薄めるのはNG!
▲ GGXの塗料を既存のうすめ液で希釈すると極端に性能が下がってしまうため、希釈には使用しないようにしましょう。この点のみ、GGXカラーと既存カラーの仕様の違いとして覚えておきましょう
乾燥時間を検証!
各色1:1希釈で吹き付け、5分おきに指で押して乾燥時間をチェック
▲ ブラック(通常うすめ液)
通常うすめ液はラッカー系塗料としてはかなりゆっくり乾燥するようで、30分を経てようやく触ることができる状態になります。リターダーを入れたような、ゆっくりとした乾燥が圧倒的な光沢が出る理由でもあります
▲ つや消しクリアー(ラピットうすめ液)
こちらも5分ごとに指を押して乾燥をチェックしたのですが……。5分ですでに指紋はほとんどつかず、10分で触ることができるようになりました。ラピッドうすめ液を使ったツヤ消しは逆にとてつもない早さで塗膜が乾燥します
ガールズプラモをモノクロ塗装!
How to use
▲ コトブキヤ『創彩少女庭園』の「結城 まどか」をちょっとカスタマイズして、新色GGXカラーでモノトーンコーデに塗装。まずはホワイトとブラックで塗り分けていきます
▲ 襟部分は先に白を塗っておき、ラインをマスキング。黒を重ねてから剥がして塗り分けます
▲ リボンとヘアピンといった細部は筆で塗りました。黒下地でもしっかり発色するので黒→白の順番でも問題ありません
▲ 「結城 まどか【桃桜高校・冬服】」に「佐伯 リツカ【聖アイリス女学園高等部・夏服】」の脚と、三つ編みの後ろ髪の組み合わせ
結城 まどか【桃桜高校・冬服】
●発売元/コトブキヤ●5940円、発売中
完成!!
▲ 完成。同じ黒でもツヤ感で色が違うように見えるのが塗料の面白いところ。ローファーは光沢。セーラー襟とスカートは半光沢。ニーソックスと髪の毛は75%のツヤ消し。そしてスカーフとカーディガンはツヤ消しです。ツヤ感を変えながら布や髪の質感を表現するのもいいですね
まとめ
既存のラッカー系塗料の性能と安全性の両方を高めたGGX。そのまま塗っても隠蔽力が高く、ツヤ感もすばらしく、下地色としても発色に貢献します。クリアーの使い勝手もよく、とくにGGXラピッドうすめ液とツヤ消しの10分で乾燥するスピード感にはとても驚きました。エアブラシでつや消しを吹くときは大いに役立ってくれるでしょう。新しい溶剤と新しい塗料、ふたつのGGXの役割をよく理解して活用すれば、また一段とあなたの塗装は強く、そして楽しいものになりますよ。
Mr.カラーGGX
●発売元/GSIクレオス ●発売中●各770円(ホワイト、ブラック)、各935円(クリアー)●各60ml
Mr.カラーGGXうすめ液、ラピッドうすめ液
●発売元/GSIクレオス ●発売中●各1210円●各400ml
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