HOME記事ガンダム『復讐のレクイエム』数々の活躍を遂げたグフカスタムをミキシングで製作! ジャンクパーツも使った“ゴチャメカ”感満載の重厚な姿をご覧あれ!

『復讐のレクイエム』数々の活躍を遂げたグフカスタムをミキシングで製作! ジャンクパーツも使った“ゴチャメカ”感満載の重厚な姿をご覧あれ!

2025.01.18

MS-07B-3 グフカスタム【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2025年2月号(12月24日発売)

ミキシング&塗装工程をダイジェストで

▲まずはキットを並べて検討。肩幅の印象はザクII、グフカスタムで同程度なので、ザクIIの上半身構造を芯としてグフカスタムの肩周りを超音波カッターなどで切り出してはさみ、大まかな印象を合わせる。このときにグフの特徴的なコックピット周辺も切り出し、移植する
▲頭部下半分はグフカスタム。ザクIIのモノアイユニットを内蔵できるように内部構造を切除。設定画を見ると頭部のパネルラインはザクIIとほぼ同様だったので、エッチングソーを使ってザクIIの頭頂部をスライス、仮合わせをしながら貼り合わせた。ブレードアンテナはグフカスタムのもの

▲ヒザアーマーはグフカスタムのものを削り込むなどして調整。ふくらはぎサイドのバルジもグフカスタムから移植。バルジとふくらはぎの隙間はエポパテで整えた

▲塗装前の状態。両肩のスパイクは切り出したプラ板にエポパテを盛り、鋭利な形にしたものを取り付け。右腕ヒート・ロッド射出部や腰部の動力パイプ付け根はグフカスタムから流用。機体各部の段差状ディテールは伸ばしランナーの接着で表現しているが、写真の赤い部分のように視認性の良い成型色のランナーを使うと、貼ったところが一目瞭然で作業しやすい

▲作中のガトリング・シールドはキットよりも小型の印象。短めの銃身はMODEROIDのフォーゲルグの武装から流用。銃身付け根周りの円筒形ディテールはAFV系のジャンクパーツを組み合わせた。給弾ベルト部はタミヤ1/35 SU-76M自走砲の履帯をチョイス。幅を合わせるために両端のディテールを切り飛ばし、プラ材を貼り付けてディテールを整えた

▲下地の暗色は339番 エンジングレーを選択。機体色を塗る際に生じる筆致の間や、ラッカー塗料の透け感を利用してグレーを覗かせつつ、スケール感に合った機体表面の状態を出していく。水色はガイアカラー ブルーグレーをベースに34番 スカイブルー、60番 RLM02グレー、21番 ミドルストーンなどを適宜添加したもの
▲胴・腰部の紺色は322番 フタロシニアンブルーをベースに40番 ジャーマングレーなどを少量加えて調整。コックピットの発光部は赤〜オレンジの色味がワンポイントになるので、ハイライト色を塗り重ねていって描画的にじんわりとした発色になるように塗った

 最終盤まで縦横無尽の活躍だったグフカスタム、他のモビルスーツ共々これまたかっこいいなどと楽しく視聴していたのも束の間、まさかそんな機体を新旧キットのミキシングで作ることになろうとは。視聴の勢いもそのままに新作キットのザクII F型と名作キットのHG グフカスタムを継ぎ接ぎし、なんとか本作の雰囲気に近づけようとあの手この手としていきます。
 しかし、こうしたサイズ感でさまざまな可動式キットを手掛けるガンプラモデラーの方々はすごいと改めて実感しました(編集部注/普段の活躍でいうと月刊ホビージャパン「MIXINGSCAPE」連載やMa.K.作例等、固定ポーズでの作り込みが得意ジャンル)。頑張らねばと思いつつ突入した今回のメインテーマ、ミキシングによる工作段階での一番のトピックは、どうしてもサイズ感を揃えたかったガトリング・シールド。グフカスタムのアイコンともいえる装備なので特に注力したところです。
 本作のグフカスタムではガトリング・シールドが小型化されているので、まずはシールドを違和感のないレベルまで短縮することに。シルエットにも大きく関係するので、頻繁に仮止めしつつ確認していきました。鬼門となる銃身はHGキット版では直径などから逆算すると比率が合わないので使いにくく、どうしたものかと思案していたのですが、MODEROIDのフォーゲルグに付属するガトリングがいけるかも…と試してみたところ、思いの外ピッタリ。銃口付近の長さを調整してほぼそのまま流用しました。
 銃身問題が解決したところでAFVキットのパーツ、円筒形のものを中心にガトリングの機関部、履帯といったジャンクパーツを組み合わせて給弾ベルトを製作。『復讐のレクイエム』MSのディテール感は、スケールモデルなどのパーツが持つ密度感とも相性が最高なので、コックピット周りのディテールアップにも使っています。AFVだけでなく艦船系のパーツからも本作のディテールに見立てられるものをいろいろ調
達することができますし、1/144ガンプラ系のディテール工作には艦船系の縮尺は親和性が高いと思います。
 いつもミキシング/キットバッシングでメカを作っているのですが、ガンプラをこうしてミキシングメインで改造したのはこのグフカスタムが初めてでした。とても良い経験になったので、今作には登場しなかった機体を『復讐のレクイエム』版として作ってみる手法も試みてみたいところです。水陸両用機あたりは、本作ではいったいどのような姿になるのでしょうか。同様のテイストによる宇宙編の作品も期待してしまいますよね。そして、やっぱりキットとしての『復讐のレクイエム』版グフカスタムもいつか見てみたいなと思ったのでした。

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“ハイグレード”ザクII F型 ソラリ機 (復讐のレクイエム) & “ハイグレードユニバーサルセンチュリー”グフカスタム使用

MS-07B-3 グフカスタム

製作・文/大森記詩


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大森記詩(オオモリキシ)

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