『ウルトラキッズプロジェクト 2024』を終えて小森陽一が語るテーマ「救う」【コモリプロジェクト】
2024.12.31 コモリプロジェクトHP
Youichi Komori Official Web(y-komori.net)
『ウルトラキッズプロジェクト 2024』開催
皆さん、こんにちは。コモリプロジェクト代表の小森です。早いもので師走に突入、この原稿が年内最後の記事となります。
先月(11月5日)のこと、難病の治療を続ける全国の子供達に向けて、生配信でウルトラヒーローショーなどを届けるオンラインイベント「ウルトラキッズプロジェクト」(主催:ウルトラマン基金)が行われました。そう、2年前に北海道滝川市のそらプチキッズキャンプからお届けした企画の第2弾で、今回も脚本を担当しました。今回の舞台は東京都世田谷区にある国立成育医療研究センター、ここは病院と研究所が一体となって、難病に悩む子供達や家族に対し、高度で先駆的な医療の提供を行う素晴らしい施設です。忙しい合間を縫って、笠原群生病院長や関係者の皆さんが全面的にバックアップをしてくださいました。
そしてもうひとつ、プロジェクトの趣旨に賛同いただいた海上保安庁と特殊救難隊が全面協力、ヘリコプターや巡視船の出動シーン、ショーの中にトッキュー隊も出演してウルトラマンと共演するなどあり得ないほどの豪華な展開となりました。
今回、僕が考えたテーマはストレートに「救う」というものでした。宇宙人の侵略から地球を救うウルトラマン、建物に閉じ込められた要救助者を救うトッキュー隊、ふたつの救う力が合わさってピンチを脱する展開になれば、きっと子供達を元気付けられるに違いない。そんな願いを込めてシーンやセリフを作っていきました。本番中、僕は控室の中から全国三十九ヵ所の病院にリモートでつながったモニターを見つめていたんですが、子供達が食い入るように画面を見つめ、時折ニコッと笑ってくれたり、一緒にポーズを取ったりする様子を見て、心の底から笑みが沸き上がりました。言葉にならない嬉しさ、もうそれ以上のものはありません。最後に、こんな喜びを僕に味合わせてくれた円谷プロの「ウルトラマン基金」の皆さん、本当にありがとう。この場を借りてお礼を言います。
読者の皆さん、今年もお世話になりました。コモリプロジェクト、メンバー一同来年もさまざまなことにチャレンジし、大いに誌面を賑わせていきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
コモリプロジェクト代表
小森陽一
文/小森陽一
撮影・構成/土井眞一
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小森陽一(コモリヨウイチ)
●1967年生まれ。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業後、東映に入社。その後、コラムや小説、漫画原作や映画の原作脚本を手がける。大阪芸術大学映像学科客員教授。『海猿』『トッキュー!!』『S-最後の警官-』『BORDER66』『ジャイガンティス』など著作多数。