「第27回 全日本オラザク選手権」大賞発表!! コンセプトに対する真摯な姿勢で、応募総数1654点の頂点に立った作品は「1/60 SCALE MS-06F」【機動戦士ガンダム】
2024.12.01[大賞]1/60 SCALE MS-06F 月刊ホビージャパン2025年1月号(11月25日発売)
大賞
[ガンプラ部門]
1/60 SCALE MS-06F
TA-76(愛媛県・50)
BANDAI SPIRITS 1/60スケール プラスチックキット 量産型ザク使用
第27回全日本オラザク選手権の栄えある大賞には、TA-76さんの製作による「1/60 SCALE MS-06F」が選ばれました! 「完成品トイとしてあったら絶対に欲しいザク」というコンセプトのもと、『機動戦士ガンダム』第1話のボリューム感のあるプロポーションのザクを目指して製作された本作は、そのフォルムを再現しつつ、可動を両立させた点だけでも充分な注目を集めましたが、さらに内部メカニックまで再現するという、自身のコンセプトに対する真摯な姿勢でその評価は決定的なものとなりました。
なお、本作品および「ガンダムSEED部門」「SDガンダム部門」の金賞受賞作品は11月25日から約1ヵ月間、新宿のヨドバシカメラ ゲーム館(河野ビル)2階にて展示されています。お近くにお越しの際はぜひ実物をその目で確かめてください。
受賞コメント/TA-76
この度は第27回全日本オラザク選手権にて大賞に選んでくださり、誠にありがとうございます。
受賞の報告を受けたあと、歴代の大賞受賞作品を改めて拝見し「この素晴らしい作品達と同じ土俵に、私の作品が名を連ねても良いのだろうか…」と、当初はとても困惑していました。ですが今では私の思い描くMSのイメージに審査員の方たちが共感してくれたと素直に嬉しく、また感謝しております。
私の思い描くMSのイメージとは、やはり幼少期に見た初代ガンダムシリーズが影響しています。メカメカしい重厚感や関節の効果音など、当時小学生だった私にはとても衝撃でした。それが伝わってきそうな、また当時を思い出すような作品が作れるよう心掛けてきました。今回それが実ったので本当に嬉しいです。
■作品について
今回製作した1/60 ザクIIは「完成トイとして、こんなザクがあったら欲しい!」というコンセプトで進めました。もし1/60 ザクで重厚感のあるプロポーション・一部装甲を外すとメカニックモデルにもなるような、そんな完成品があったらなぁ。という一種の「願望」を形にしています。作品PR資料も完成トイのパンフレットのような意匠にしています。
製作期間は約8ヵ月。ただでさえ手が遅いので、作業は大変でした。1/60の大きさなので、グリグリ動く可動は諦め、その分内部メカニックと私のザクに対するイメージ・また設定画に寄せるよう、力を入れています。使用キットは主に1/60 量産型ザクです。頭と胴体フレームにはPG ザクIIを使用しています。
作業の流れとしては①外装(プロポーション)形状変更②それに合わせて内部フレームを製作といった感じです。苦労した点は、内部フレーム製作と着脱外装パーツのすり合わせです。着脱外装は、なるべくパネルラインで分割。ただ組み上げると、どうしても合いに隙間が出るので、瞬着パテで盛っては削るの繰り返しですり合わせました。
製作中感じたことは、40年以上前のキットでも、ふくらはぎの曲線や前腕の造形などパーツごとの形状はとても素晴らしいということでした。
■おわりに
なんとか完成までこぎつけましたが、いろいろ反省点も出てきて課題が山積みです。
すぐにでも直したいですが、とりあえず今回をひと区切りとして私の1/60 ザク製作はいったん終了します。
最後にオラザク選手権に携わる審査員の方々、ホビージャパン編集部スタッフの皆様、今年もご苦労様でした。そして本当にありがとうございました。
ⓒ創通・サンライズ