HOME記事スケールモデルタミヤ「ミリタリーミニチュアシリーズ」の新しい可能性! 完全リニューアルされた製品で“2in1ヴィネット”を製作

タミヤ「ミリタリーミニチュアシリーズ」の新しい可能性! 完全リニューアルされた製品で“2in1ヴィネット”を製作

2024.11.23

ドイツ軍用サイドカーKS600/ドイツ機関銃チーム(大戦中期)【タミヤ 1/35】●小澤京介 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)

小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」

小型ディオラマで楽しむ
軽車両&フィギュアセット

 タミヤのミリタリーミニチュアシリーズの魅力のひとつはリアルな人物のフィギュアにある。今回の新製品2点も軽車両や小火器が製品タイトルとなっているが、やはり付属するフィギュアこそが主役だろう。メカと人間のハーモニーがかもし出す雰囲気の表現はシリーズ草創期のII号戦車やキューベルワーゲンから続くタミヤの伝統芸だが、完全リニューアルされたこの製品では、ドラマ性へのさらなる新しい可能性を見せてくれる。かつての名作キットで体験した興奮とともに“2in1ヴィネット”で2作同時モデリングを敢行!

小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」ドイツ軍用サイドカー KS600アップ
▲「ドイツ軍用サイドカー KS600」は大戦初期に使われたツュンダップKS600サイドカーとフィギュア3体のセット。道端で停車し佇む様子をリアルに再現している
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」ドイツ機関銃チーム(大戦中期)アップ
▲「ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」はドイツ軍の代表的な機関銃であるMG34とMG42を中心に5体のフィギュアを配し、機関銃小隊の緊迫した戦闘シーンを再現
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」ドイツ軍用サイドカー KS600背面
▲作例は簡単なヴィネットを製作。そのまま組み立てて塗装し、各フィギュアの視線を合わせて配置するだけでストーリーを生み出すことが可能だ
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」ドイツ機関銃チーム(大戦中期)側面
▲射撃姿勢の違いによる上下の立体感に加え、機関銃の火線を2方向に配置してヴィネットに広がりを持たせた。キットにはレンガ塀も付属する
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」道標アップ
▲ヴィネットのポイントとなる道標は、箱側面に印刷されたものを切りぬいて使用。適度にウェザリングを施した
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」ドイツ機関銃チーム(大戦中期)別角度
▲機関銃チームはいずれもポージングやディテールが秀逸。ヴィネットでも各人の動きや表情を強調してみた
小澤京介製作ヴィネット タミヤ「ドイツ軍用サイドカー KS600 /ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」背面
▲三角の木製ベース2個でヴィネットを製作。高さに差を付けて弛緩と緊張のコントラストを表現

■キットについて
 今回製作させていただいたのは、タミヤ「ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」、「ドイツ軍用サイドカー KS600」になります。ヴィネット・ディオラマに使いやすいセットでオススメのキットです。
 クオリティに関してはいうまでもなく素晴らしいキットです。このセット内容で価格的にもリーズナブルな価格です。

■組み立てについて
 組み立てはストレートで組んであります。ディテールがハッキリしていて、追加でスジ彫りなどする必要もとくにありませんでした。細かいところですが、肩から背中にかけてあるベルトラインのスジ彫りは少ししたほうがよいかもしれません。耳から首、肩から腕、ズボンからブーツまであるパーティングラインは消しておきました。
 ヘルメット・武器類は塗装後に付けたほうがよいです、腰周りの装備品は塗装前に装着していても大丈夫です。

■塗装について
 下地はサーフェイサーエヴォ ブラックで塗装します。基本塗装はタミヤアクリルで、上着はRLMグレー、ズボンはニュートラルグレーです。細かい塗り分けやハイライトは、タミヤエナメルで筆塗り塗装します。目の塗装が難しい人は、黒く塗装するだけでもよいでしょう。スミ入れはレッドブラウン、フラットブラックで施しています。
 フィギュアの塗装はウィンザーニュートンの000号筆で行っています。毛先は長め・短めがありますが、短いほうが塗装しやすいです。
 フィギュアの塗装は実体顕微鏡まではいらないですが、拡大鏡やハズキルーペなどを使用して塗装するとミスが少なくなり、作業効率も向上します。

■ヴィネットについて
 ふたつのキットでひとつのシチュエーションヴィネットを作ってみました。ヴィネットベースは、三角の木製ベースを2個繋ぎ合わせ、スタイロフォームを貼り付けて地面を作っていきます。塗装はタミヤアクリルのフラットアース、ハイライトをミディアムグレーで塗装しています。
 瓦礫は石膏を細かく砕いて、レンガ色のアクリル塗料を薄めて染めて乾燥させ、木工用ボンドか万能ボンドで定着させていきます。標識はそのまま使うのではなく、プラ板かバルサ材に貼り付けて使うとよいです。

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット

ドイツ軍用サイドカー KS600ドイツ機関銃チーム(大戦中期)

製作・文/小澤京介

ドイツ軍用サイドカー KS600
●発売元/タミヤ●2530円、発売中●1/35、全長約7.1●プラキット

ドイツ機関銃チーム(大戦中期)
●発売元/タミヤ●1870円、発売中●1/35、約5cm●プラキット


\この記事が気に入った方はこちらもチェック!!/

 映画『スターリングラード』をイメージ 

激戦を繰り広げる「ドイツ機関銃チーム」のヴィネットを製作! 塗装の剥がれやサビなども抜かりなく再現し、臨場感のある情景を作り出す

GERMAN MACHNE GUN TEAM(MID-WWII) タミヤから発売された「ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」はフィギュアのみのアイテムながら、フィギュア1体1体が充分な存在感[…]

 お手軽フィギュア塗装 

英国陸軍の縁の下の力持ち「センチュリオンAVRE」をキットレビュー。自作工具 による超壕用パイプの製作も【AFVクラブスケール】

タミヤ「1/35 ドイツ軍用サイドカー KS600」をテーマにエアブラシでフワッと塗り! 自然な陰影を表現!【スケールモデルの“神レシピ”】

エアブラシの「フワッと塗り」で楽しむタミヤのフィギュア模型!! スケールモデルやガンプラ、キャラクターモデルのキットをさまざまな便利テクニックで完成させていく[…]

この記事が気に入ったらシェアしてください!

小澤京介(オザワキョウスケ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年12月号

ご購入はこちら

ホセ・ルイスの戦車模型のつくり方 Part.3 現用戦車

ご購入はこちら

スケールモデルレビュー Vol.4

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー