筆塗りで蘇る「伝説の鉄巨神」天才的仕上がりの造形とNAOKI氏の秀才な筆塗りによって赤の金属感と重厚感を見事に再現!
2024.11.24
筆塗りTribe/ARTPLA SCULPTURE WORKS 鉄巨人vs邪神兵【海洋堂】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)
赤の塗装
暗めの赤からスタート
▲メインの赤の塗装に。まずはちょっと暗めに調色した赤を塗っていく。モンザレッドなどでも代用できる。濃度は薄めにする
下地の銀が透けるくらいの濃度で
▲少々薄めの赤を塗ることで、下地の銀が隠蔽されずに透けてくる。この透け感を大事にしよう! 暗めの赤でも銀が透けて、明るく見える。この明るさを保っていきたい
薄く塗り広げて終了
▲下地の銀が透けて煌めいている部分、下地の銀が上塗りした赤で溶け出して、メカサフの色味が出ている部分などさまざまな色味が混在している。この色情報の多さが、平滑な塗りには出せない重量感を引き出してくれる
メインカラー登場!
▲赤の下地色の上に塗るのがフレイムレッド。NAZCAブランドにラインナップされている非常に鮮やかな赤。ガンダムの赤にもピッタリなので1本持っておくとよい
細かなタッチで塗っていく
▲下の暗めの赤を塗り潰さないように注意。面の中央を明るめに、外側に行くにしたがって暗めの赤を残し気味にしてフレイムレッドを塗っていく。細かなタッチで塗るためにSSDブラシを使用
下地の効果をチェック
▲赤2色だけとは思えない塗面。下地のメカサフ、銀が活きて、上塗りした赤色の表情がとても豊かになっている
エッジハイライトを入れてみよう
▲スタチュー的なモデルの立体感を強調する手法として「エッジハイライト」がある。フレイムレッドに白を混ぜて、ピンク寄りの赤を作る
パーツの角に線を引くように
▲筆の腹の部分を、パーツのエッジに沿わせるようにして塗る。角がキラッと明るい色になり、パーツにメリハリが生まれる
▲パーツの角が淡いピンク色になっているのがわかると思う。エッジハイライトが入ることで、より立体感が増し、少し離れたところから模型を見ても存在感が出る
ウォッシングとチッピング
ダークブラウンでウォッシング
▲赤の塗装を終えたら、タミヤ スミ入れ塗料 ダークブラウンで全体をウォッシングする
キムワイプでランダムに拭き取る
▲エナメル溶剤を染み込ませたキムワイプで、余分なダークブラウンを拭き取る。この時の拭き取り方向は重力方向を意識して、上から下へとキムワイプを動かそう
細部は綿棒で
▲仕上げは綿棒で拭き取り。パーツの細部には塗料が溜まることが多いので、見逃さず綿棒でしっかりと整えていこう
ジャーマングレイでスミ入れ&チッピング
▲このあとモールドに、色味の違う塗料で再度スミ入れを施し、さらに傷表現のチッピングを行っていく
追いスミ入れでメリハリを!
▲凹部分はよりメリハリをつけるために、ウォッシングだけでなくスミ入れもする。凸部分はスタンプ、凹部分は筆で奥まったところに色を置こう
スポンジチッピング
▲瓶生のジャーマングレイをスポンジにとって、いったんペーパータオルにポンポンしてから、パーツにスタンプ。傷がつきそうな部分にスポンジを押し当てていく
必ず綿棒で調整
▲スポンジをスタンプしたままだと少し不自然なので、エナメル溶剤を染み込ませた綿棒で、ぼかしたり消したりして傷の塩梅を調整する
特製の台座も製作!
▲タミヤのディスプレイベース・ラージに、自作のシールを貼って台座も製作。台座があることでより作品の見映えが良くなる。展示会などで作品を展示する時は、このような台座を準備すると良いだろう
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