HOME記事キャラクターモデルブレイバーンとともに戦った量産機「イクシード・ライノス」がプラキットに! 汚し塗装が映えるヒロイックな機体を徹底キットレビュー!【勇気爆発バーンブレイバーン】

ブレイバーンとともに戦った量産機「イクシード・ライノス」がプラキットに! 汚し塗装が映えるヒロイックな機体を徹底キットレビュー!【勇気爆発バーンブレイバーン】

2024.11.14

M2 イクシード・ライノス【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2024年12月号(10月25日発売)

戦場を駆けるヒロイックな量産機を渋いウェザリングで仕上げる!

 アニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』より、劇中のアメリカ軍が採用している人型装甲兵器ティタノストライド(通称TS)の「M2 イクシード・ライノス」がMODEROIDでプラキット化! ゲームやCGアニメのような塗装表現を得意とするハス寝るによる本作例では、戦場を駆けるイメージで汚しを施している。塗装しやすいようにする後ハメ加工のポイントや、ウェザリングの工程までご紹介しよう。

▲メカニカルデザイナー・MORUGA氏による、スタイリッシュかつ兵器感漂う厚みのあるデザインが見事に再現された本キット。1話から最終話まで活躍した、バランスに優れたスタンダードタイプの傑作TSを、今回は汚しマシマシで仕上げている
▲機体背面の腰部に搭載された電磁気揚力翼「プラズマリフト」ももちろんキットで再現されている。翼周囲の空気を電離させプラズマ化させることで揚力と推進力を生み、自立の安定性と機動力を大幅に上げる設定もロマンにあふれている
▲「高機動武装換装システム(通称HiMACS)」という、戦局に合わせて武装を瞬時に換装することができる設定があり、近接戦闘用や遠距離戦闘用の機体を改造して作ってみたいな…と想像を巡らせることができるのもキット化のおかげだ
▲頭部には0.2mmの薄いプラ板を細く切って貼り付けることで機体に目力を入れている

部分塗装は筆と細い綿棒で!

▲基本塗装のあと、黄色いディテールをファレホのムーンイエローで筆塗りし、光沢クリアーで保護
▲ウェザリングカラー ブラックをはみ出すくらいの心意気で塗る
▲最後に細い綿棒などで不要部分を拭き取ることで、ウェザリングも行いつつ黒い中央部の塗り分けも完了する
▲シール未貼り付けの素組み状態。簡単に組み上がり、成型色と付属のシールでほとんど劇中の色分けが再現されているため、塗装をしなくても充分楽しめるキットとなっている
▲脚部の合わせ目消しと塗装のしやすさを考え、脚部は後ハメ加工
▲パーツの差し替え無しで駐機状態も再現可能だ
▲手を開いたハンドパーツが付属。作例では肉抜きをエポパテで埋め、グローブの様な形状の設定に合わせてディテールを追加している
▲メインウェポンの30mmガトリング砲。銃口やバレルジャケット部分はピンバイスなどで深く彫り込んでディテールアップしている
▲レンズ部分はガンダムマーカーメッキシルバーで塗装後、UVレジンで半球状に盛り上げて固めたのち、クリアーブルーで塗装することでキラッと光る表現とした
▲プラズマリフト部分は折り畳みが可能。作例では付け根の軸部分を少し残すかたちで切断し後ハメ加工。合わせ目消しには比較的軽い瞬間接着剤を使い、翼が自然に下がらないように工夫している
▲❶サーフェイサーから光沢ブラックまで塗装
❷メタリックをベースにグレーで調色し基本塗装
❸スミ入れとタミヤアクリルの黒でスポンジチッピングを行う
❹Mr.ウェザリングペースト マッドホワイトとMr. ウェザリングマスター ホワイトの混色をスポンジで全体的に叩き、乾く前にティッシュを軽く押し当てるように表情を作る
❺Mr.ウェザリングペースト マッドブラウンとマッドレッドにウェットクリアーを数滴垂らしたものを同じくスポンジで叩くように乗せ、仕上げにガンダムマーカー メッキシルバーをエッジ部分に入れて完成
▲少し深く、周りにディテールがあるタイヤなどの合わせ目は、細く伸ばしたエポパテを乗せてパーツを合わせることで、はみ出た部分の処理だけで合わせ目消しが完了する

■はじめに
 劇中に登場するアメリカ軍の人型兵器、脚の逆関節が力強くうねり、タイヤでぐりんぐりん動く姿が自分の机の上で再現できます! こいつぁ、小隊組みたくなりますね! キットの雰囲気はまさにアニメのイメージそのままなので今回は基本工作のみで塗装しています。また、この機体は全長6.1mなのでその大きさも意識しながらウェザリングを行いました。

■合わせ目処理と後ハメ加工
 気になった箇所のみ合わせ目消しと後ハメ加工をしています。脚部は逆関節の構造上少し複雑ですが軸を切断したり溝を彫ったりして後ハメ化しました。肩はパネルラインに合わせてパーツを分割し、腕は内部のフレームを切断して腕の上下からはさみ込めるように工作しています。

■基本塗装
 エアブラシと筆塗りを併用して基本塗装を行いました。下地はガイアノーツのメカサフ スーパーヘヴィ、そのあと各色を乗せて光沢クリアーを吹いてからスミ入れを行い、最後にツヤ消しクリアーを吹いています。劇中の配色を参考に、人工筋肉のような部分はネイビーブルーにグレーとミディアムブルーを調色。シルバー部分は光沢ブラックを吹いたあとメタリックにグレーを混ぜた色を吹き付けました。

■ウェザリング
 今回は第1話のハワイでの演習をイメージした泥汚れに仕上げていきます。まずは光沢ブラックのスポンジチッピングで汚れのベースを作ります。その後薄く溶いたホワイト系の明るい色でスポンジチッピングし、乾く前にティッシュを押し当てて塗料を吸い、砂が舞ってくすんだような表情を出します。次にオイル汚れを2色塗り、情報量を増やします。そして泥汚れは、通常のウェザリングカラーと、そこにウェットクリアーを数滴垂らした質感の違うウェザリング用の泥を用意します。上半身はひとつめの泥で粉っぽく。下半身はふたつめのウェットな泥でメリハリをつけていきます。
 最後に、装甲のエッジ部分にガンダムマーカー メッキシルバーを竹串の腹を使って金属同士の擦れ表現を入れて完成です!
 こんなに汚して演習から帰ってきたら整備士に怒られそうですね(笑)。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット“MODEROID”

M2 イクシード・ライノス

製作・文/ハス寝る
メカニカルデザイン/MORUGA

MODEROID M2 イクシード・ライノス
●発売元/グッドスマイルカンパニー●3300円、発売中●約11cm●プラキット


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©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会

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ハス寝る

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