スコープドッグの湿地戦仕様「マーシィドッグ」が1/35スケールでキット化! 精密度を上げる工作ポイントを只野☆慶による解説でご紹介
2024.11.13■使い慣れた奴がイイ
これでカン・ユーの率いる特別編成小隊が揃えられる! 待望のマーシィドッグである。実に堅実な設計で、さすが! ウェーブ製品だと唸る。エアバージやグライディングホイールの展開パーツは無いが、これはディオラマを展開する場合に自作すればいいんじゃない? と割り切れば大した問題じゃない。それでは製作するとしよう。
■改修ポイント
背嚢はハイドロジェットとエアバージ用のタンクがあるが、ふくらはぎにつなぐチューブが軟質素材で扱いにくいので、ここは布あみメッシュチューブ(黒・2.3mm)に交換して動きに追従させる。ヒザ、腹部ロールバー、肩シャックルは0.8mm真鍮線で作り直し、ショルダーアーマーは後ハメ加工を施し接着して整形。アンテナはポリッシャーで尖らせた真鍮線とスプリングの組み合わせで強化、腹部側面のディテール追加、頭部ドームは首側凸を円に改修しレールを彫り、ドーム側に真鍮ピンを2ヵ所出して回転させると抜けない仕様に改造。つまりは1/24キット同様の着脱機構となる。胸部は今回はST版、つまり内装は再現されていないので強度とディテール優先でガシガシ接着整形している。
スネの装甲はキットでは固定だが、ここは可動する装甲と解釈し蝶番を追加。ガンプラジャンクから小さめの可動パーツを選び、足首に対して精密ビスで組み付ければ左右スイングして足首の動きに追従する。
そして何より集中すべきはターレット! メインカメラは絞りのディテール内部をグレーで塗り奥に1.5mmレンズを配し、底面を平たく研磨しレンズ効果を高めた4mmのウェーブH・アイズを挿入。これで奥の緑レンズが拡大されて見えるようになる。広角(赤)には2.5mmのレンズ状ネイルアート用ストーンを、精密照準レンズはH・アイズ[3]ミニサイズ(1mm)を着色して挿入している。
■塗装
NAZCA メカサフ ヘヴィで下地を作るのが最近のトレンド。その上にシルバーを吹き重ね下地とした。濃いほうの緑は70番 ダークグリーンを主に若干濃淡を付けた。やっぱりマーシィにはこの色か! 淡いグリーンはボトムズカラー ライトグリーンをベースに、独自調合のライトグリーンを重ねている。
カメラの色が銀か指定色かの議論はあるのだが、個人的には銀ベースが好みなので上からボトムズカラー パープルグレーを軽く吹き、剥がしている。スミ入れはMr.ウェザリングカラーのグランドブラウン。最近は汚しや表情付けにターナーのU-35各色を活用している。
ウェーブ 1/35スケール プラスチックキット
ATM-09-WR マーシィドッグ[ST版]
製作・文/只野☆慶
マーシィドッグ[ST版]
●発売元/ウェーブ●4950円、発売中●1/35、約12cm●プラキット
【特報】
来週末 11月22日(金)18時~
ボトムズキットを使用した筆塗りライブ配信
配信決定!!!
『装甲騎兵ボトムズ』1/35「ストライクドッグ」、「マーシィドッグ[ST 版]」、「スコープドッグ」を使用し、筆塗りの技法にフォーカスした生配信が決定! ホビージャパンMOOK「凄腕モデラーのプラモ筆塗りスタイル」および「清水圭:水性塗料筆塗りテクニックマスターファイル」の重版を記念した筆塗り生配信「筆塗りとLive 筆塗り2 時間一本勝負!」をホビージャパン公式YouTube にて行います!
登場モデラー3人のご紹介!
●清水圭
ウェーブ スコープドッグ ターボカスタム ST版 1/35
●大森記詩
ウェーブ ストライクドッグ ST 版 1/35
●フミテシ
ウェーブ マーシィドッグ ST 版 1/35
1/35スケールのキットを2時間で塗り上げます!
みなさんの模型製作のお供に、ぜひ本配信をご覧ください!
筆塗りライブ配信「筆塗りとLive 筆塗り2時間一本勝負!」
配信日/2024 年11月22日18時~20 時30 分
出演/モデラー :清水圭、大森記詩、ライター :丹文聡、進行/編集 :大松耀久
【使用キット】
・ウェーブ 装甲騎兵ボトムズ スコープドッグ ターボカスタム ST版 1/35
・ウェーブ 装甲騎兵ボトムズ ストライクドッグ ST 版 1/35
・ウェーブ 装甲騎兵ボトムズ マーシィドッグ ST 版 1/35
※内容は予告なく変更になる場合がございます。ご了承ください。
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ⓒサンライズ
只野☆慶(タダノケイ)
各種造形、デザイン、模型製作を生業とする。造形、塗装表現も幅広くウェザリングも得意。