激戦を繰り広げる「ドイツ機関銃チーム」のヴィネットを製作! 塗装の剥がれやサビなども抜かりなく再現し、臨場感のある情景を作り出す
2024.10.08GERMAN MACHNE GUN TEAM(MID-WWII)
タミヤから発売された「ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」はフィギュアのみのアイテムながら、フィギュア1体1体が充分な存在感をもつことから、それだけで臨場感たっぷりの情景を作り出すことがきる。そこで今回は、おなじみ山田卓司が機関銃チームをメインにしたヴィネットを製作。小スペースに凝縮された見ごたえある情景をお楽しみいただきたい。
デジタル造形を取り入れるようになってからの新版機関銃チームセット、タミヤ1/35「ドイツ機関銃チーム(大戦中期)」でヴィネットを作ってみました。
これまでのフィギュアセットでは軍用車両と合わせやすい静的な物が多かったのですが、今回は戦闘中のポージングということで3Dスキャニングによるリアルな造形はますます磨きがかかり、MMシリーズのフィギュアの新たなステージへの移行を感じました。三脚銃架に取り付く二体の兵士(「兵士3&4」)などは寝そべりながら身体を捻ったポーズが秀逸。またMP40を撃ちまくる「下士官」はこれまでありそうでなかったポージングで使い道も広そうです。MG42を撃つ「兵士2」も良い。銃床を当てている頬は凹んでいて、両腕で機銃をしっかり構える姿が確実に決まるのはデジタル造形ならでは。弾薬箱を運ぶ「兵士1」は何気ないポーズながら汎用性も高く、例えば片手を機銃に持ち替えて移動中に改造するのも面白いと思います。どのパーツもピッタリ合うのですが、多少余裕を設けてあるので微調整しながら組み立てるのが注意点。細部表現は追求するとキリがありませんが、ヘルメットのアゴ紐、銃器のスリングなどは細切りマスキングテープで簡単に再現してあります。MGのベルトリンクは波板模様のプラ板から切り出しました。
どのフィギュアも見どころたっぷりでそれぞれ単体で仕上げるのももったいなく、全員まとめてヴィネットにしたくなってしまいました。最初のイメージとしては映画『スターリングラード(1993年版)』の瓦礫の中での戦闘場面。スタディモデルとして発泡スチロールを削り出した地面を作って確認してみましたが、今ひとつボリュームが足りない。そこで自分のストックからタミヤの「KV-1」の砲塔を使うことにしました。インテリア再現はないのでターレットリングに合うようにプラ板からディスクを切り出し接着。フタをしてから内部をフラットブラックで塗り潰しています。改めて今度は本番としてスタイロフォームを削り、KVをレイアウトしながらフィギュアを仮置きしながらチェックを何回か繰り返し、地面を作りました。地表をタミヤ「情景テクスチャー粘土(ブラウン)」を薄く伸ばし、表面を古歯ブラシで叩いて表情を付けました。さらに「情景テクスチャーペイント(ダークアース)」を塗って地表とベース外周を仕上げました。
フィギュアをそれぞれの場所にレイアウトしたら自作した本棚と書籍、「ミニアート」の旅行カバン、乳母車、バイオリン。「プラスモデル」のテディベア、新聞紙。「グリーンスタッフワールド」のディオラマ用煉瓦。「モーリン」の「瓦礫ミックス」。赤玉土など撒いて水で薄めた木工用ボンドで固定しました。
タミヤ 1/35スケール プラスチックキット
ドイツ機関銃チーム(大戦中期)
製作・文/山田卓司
ドイツ機関銃チーム(大戦中期)
●発売元/タミヤ●1870円、発売中●1/35、約5cm●プラキット
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