『破獄のマジンガー』真紅郎の機体・グレートタイプを「MODEROID マジンガーZEST」からスクラッチ!劇中では未登場のスクランブルダッシュも合わせて製作
2024.10.02MODEROID マジンガーZESTから真紅郎のグレートタイプを再現する
ホビージャパンウェブ連載の『破獄のマジンガー』第16話で姿を現した真紅郎の機体、グレートタイプ。アカイの駆るレディーACEやシレンのZESTと壮絶な戦いを繰り広げ、最新話では怒りに我を忘れそうになるシレンの前に再び現れることになる。月刊ホビージャパンではいち早くこの真紅郎のグレートを、MODEROID マジンガーZESTからの大改造で立体化。いまだ劇中では未登場のスクランブルダッシュも合わせて製作している。
コミックス第2巻、大好評発売中!
ホビージャパンウェブにて連載中の「破獄のマジンガー」のコミックス第2巻が好評発売中! バトルロイヤルの仕掛け人であるゲームメーカー、もうひとりの“シレン”の思惑とは!? 物語が大きく動き出す6話から12話までを収録。鉄シレンとマジンガーZESTの死闘、第2ラウンド開幕!!
■俺は涙を…
作例依頼を受け、翌朝に届いたのは久しぶりに再会したMODEROID マジンガーZEST。そして16話掲載直後にメールで届いた「グレートタイプ」と記された画稿。グロイザーとゼストの戦いに割って入るブーメラン…「機体名は“グレート”!?」、熱い展開である。剣豪であった真紅郎の過去、涙を流しながらの慟哭。さて、この「グレート」をいかに具現化していったのかを記そう。
■グレートマジンガータイプ
ZESTと共通な要素を持ちながら、シルエットは「グレート」の要素をしっかり押さえつつも機能的だ。ブレーンコンドルは機首を下方へ畳み合体、グレートブーメランは板状ではなくブレード状の面構成、スクランブルダッシュは翼に3ヵ所のヒンジがあり畳む仕組み、ブレードは太モモ両脇のブレードラックに差し込む、といった具合。
特徴的な頭部造形から着手、肩形状とグレートブーメランのバランスでキャラクター性がほぼ決まってしまう。グレートブーメランはZESTの高熱板パーツをベースにウェーブのHG UV硬化パテを盛り付け造形。手持ち用のブーメランはプラ板積層で新規造形し、ネオジム磁石で換装できるようにした。スクランブルダッシュは画稿から製図形状を割り出し、こちらもプラ板積層にてスクラッチしている。下半身はヒザ下形状がまるで違うがキットの分割を活かしながら改修。エポパテで強度を確保しつつも大雑把に盛り付け、光硬化パテで微調整を行った。
■塗装
下地はガイアノーツのサーフェイサーエヴォ ガンメタを使用。銀はタミヤラッカーのスパークリングシルバー、赤部はピンク下地→モンザレッド→雲母堂VGラセットでオーバーコート。黒部はウイノーブラック→XC05・サファイアブルーでオーバーコート。顔のクマドリは赤で施したが、これはデザイン画とコミックのストーリーラインを鑑み決定した。
■総括
製作途中の画像をご覧いただければお分かりいただけると思うが、新規造形箇所が結構ある。「ブーメラン大きくね?」と感じるかもだが、同サイズ手持ち用を作ってみるとそうでもないか? という大きさなので、前期の通りキャラクター性を強調したデフォルメ具合である。本当はスクランブルダッシュを複製して収納形態までやりたかったのだが、時間的な制約もあり涙を呑んた。デザインが秀逸なので商品化にも期待!
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット“MODEROID”マジンガーZEST 使用
グレートタイプ 真紅郎Ver.
製作・文/只野☆慶
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只野☆慶(タダノケイ)
各種造形、デザイン、模型製作を生業とする。造形・塗装表現も幅広くウェザリングも得意。